- (※1)一般社団法人 日本乳業協会 乳酸菌は死んでも効果はあるのでしょうか? | 乳と乳製品のQ&A https://nyukyou.jp/
1. ヨーグルトだけの朝食
忙しくて時間がない朝、ついつい食事を抜いてしまう方もいるだろう。ここでは朝食を抜いたときのリスクを説明していく。ヨーグルトと一緒に食べると栄養バランスがよい食べ物もみていこう。
朝食抜きはリスクが高い
朝食を抜いたとき、やる気が出なかったり、集中力が続かなかったりと日中のパフォーマンスが低下する。ヨーグルトの乳酸菌には、胃酸で死滅するものと生きたまま腸まで届くものがあり、どちらも健康に効果があることが明確になっている。(※1)朝は、手軽に食べられるヨーグルトだけでも口にしたいものだ。
理想的な朝食
理想的な食事は、炭水化物、たんぱく質、ビタミン・ミネラルの3種類がバランスよく含まれている。ヨーグルトはたんぱく質に分類されるため、ごはんやパンで炭水化物を補い、野菜やフルーツ、海藻類などでビタミン・ミネラルを摂ればよいだろう。
2. ヨーグルトを朝食で食べるメリット
ヨーグルトには身体にうれしい効果がたくさんある。どのようなメリットがあるのか紹介しよう。
整腸効果
腸内には、多くの菌が棲みついている。なかでも善玉菌は消化の吸収を助け、病原菌に対して抵抗力をつける働きをしてくれる。したがって善玉菌は、体内で有害な働きをする悪玉菌を抑制する効果があるのだ。朝食にヨーグルトをプラスして善玉菌を補えば、腸内環境によいというわけである。善玉菌の代表的なものでは、乳酸菌やビフィズス菌がある。
睡眠健康や抑うつ効果
朝食にヨーグルトを食べる利点は、その栄養素にある。ヨーグルトには、心のバランスを調整するセロトニンを作る成分が含まれている。セロトニンは夜になるとメラトニンに変わり、睡眠時にリラックス効果をもたらしてくれる。また抑うつ効果も発揮する。しかし、メラトニンとして作用するには十数時間ほど必要なので、朝食にヨーグルトを食べることが効果的なのである。
3. ヨーグルトを朝食で食べる量と方法
ヨーグルトを朝食でとるときは、どれくらい食べればよいのだろうか。食べる量やおすすめの食べ方をお伝えしよう。
最初は100gから
一般的に販売されている小さめのカップ入りヨーグルトは、100gのものが多い。ダイエット中や体調管理をしている方に注意していただきたいのが、加糖タイプである。100g当たり砂糖13g(角砂糖2個分)も含まれているものもあるため、朝食のときには摂り過ぎに注意が必要だ。
温めて食べても大丈夫
朝食でヨーグルトを食べるとき、人肌くらいに温めるのがおすすめだ。朝は腸の働きが鈍いのだが、温かいものを入れることで胃腸が活発に動くようになる。しかし、ヨーグルトの菌は50℃以上になると死んでしまうので注意しなければならない。
温度調整は電子レンジを使うと簡単だ。温度設定を40~50℃にしておくと適温になる。
菌は胃酸に弱いため、胃酸の分泌が落ち着いている食後に食べるようにしよう。
4. ヨーグルトと朝食のフルーツ
朝食のヨーグルトと一緒に食べたい定番のフルーツといえば、何を思い浮かべるだろうか。フルーツのほかにも食べ合わせにぜひおすすめしたい食材があるので紹介したい。
おすすめの食べ合わせ
ヨーグルトは、オリゴ糖や食物繊維を含む食材と組み合わせると、腸内酵素力を高めてくれる。とくにバナナときな粉との相性がよいので朝食にも取り入れたい。ヨーグルトとバナナを組み合わせることにより免疫活性作用が期待できる。さらに、きなこは水溶性と不溶性の食物繊維を含むだけでなく、大豆由来のオリゴ糖も同時にとれる食材である。そのほか朝食のヨーグルトにオリゴ糖入りのジャムを入れるのもおすすめだ。オリゴ糖には腸内環境をよくする働きがあるため、ヨーグルトとの相乗効果を期待できる。
結論
朝食のとき手軽にタンパク質やカルシウムを摂れるヨーグルト。腸内環境を整え、良質な睡眠や抑うつ効果も期待できることが分かった。さまざまな効果を最大限に発揮させるためには、温めたヨーグルトを食後に摂るようにしたい。
(参考文献)