目次
- 好みの野菜の切れ端(ヘタや皮など)250g
- 水 1300ml
- 酒 小さじ1
- 大きな鍋に野菜の切れ端と水と酒を入れる。
- 強火にかけて沸騰直前まで加熱させたら、弱火にして20~30分ほど煮込む。野菜が少し踊るように動くくらいの弱火にしておくのがコツだ。
- 火を止め、ざるで野菜を濾したら完成だ。
- ※1 公益財団法人長寿科学振興財団 ファイトケミカルとは | 健康長寿ネット https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/phytochemical.html
- ※2 厚生労働省 残留農薬 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/zanryu/faq.html#h3_q1
1. ベジブロスとは何?

ベジブロスとは野菜を使った出汁のことだが、実際にどのようなものなのか知らない人も多い。ベジブロスは何なのか詳しく見てみよう。
野菜くずから作るスープストックのこと
ベジブロスとは、野菜くずから作るスープストックのことだ。ベジブロスは、野菜を無駄なく使い切ろうという意識の中から生まれたもので、いままではごみとして捨てていた野菜のヘタや皮などを活用する取り組みである。
エコだけでなく健康効果も注目されている
ベジブロスは、野菜を無駄なく使い切るエコだけではなく、さまざまな健康効果も注目されている。ベジブロスにはファイトケミカルという栄養成分が含まれている。ファイトケミカルとは、植物が有害なものから体を守るための色素や香り、香味、ネバネバ成分などのことで、免疫細胞の働きを高める抗酸化力があるといわれ、健康や美容への効果が期待できるとされている。(※1)
2. 美味しいベジブロスの作り方

美味しいベジブロスを作るには、正しい手順とコツを覚えておくことが大切だ。基本的なベジブロスの作り方を見てみよう。
ベジブロスの材料
手順とコツ
作り方の注意点:ベジブロスに向かない野菜
美味しいベジブロスを作るには、基本となる野菜と季節の野菜を組み合わせるのがおすすめだ。基本の野菜は玉ねぎの皮やネギの青い根元、パセリの軸や葉である。そこにトマトのヘタやかぼちゃの皮や種、白菜の芯など季節に合わせた野菜を使う。キャベツや菜の花などのアブラナ科の野菜は独特の風味でせっかくのベジブロスを苦味でまずくしてしまうので、使用するのに向かない。
3. ベジブロスは農薬で体に悪い?

ベジブロスが危険だといわれる理由には、野菜作りに使用されている農薬が関係している。本当にベジブロスは農薬で体に悪いのかチェックしてみよう。
残留農薬は健康を損なわない量になっている
野菜に含まれる残留農薬には、国際基準が設けられている。基準を満たした野菜の残留農薬は長期間にわたり摂取した場合でも、人の健康を損なう恐れはないとされる。つまりベジブロスに含まれている残留農薬が体に悪いことはないといえるだろう。(※2)
心配な時の野菜の下処理方法
それでもベジブロスの残留農薬が心配な時は、重曹を使用するのがおすすめだ。ボウルにいっぱいの水を入れ、そこに小さじ1杯程度の重曹を溶かして、野菜くずを入れる。だいたい1分ほど放置すると残留農薬を落とすことができるのだ。しかし長時間放置してしまうと、せっかくの野菜の栄養素も溶け出してしまうので注意したい。重曹に浸けた野菜はしっかり流水で重曹を落としてからベジブロスに使おう。
4. ベジブロスを活用!おすすめの使い方

野菜の栄養と美味しさがたっぷり詰まったベジブロスは、さまざまな料理に活用することができる。ベジブロスを使ったおすすめの料理を紹介しよう。
ベジブロスでカレー
水の代わりにベジブロスで煮込んだカレーを作れば、野菜の旨みが詰まったコクのあるカレーが完成する。
ベジブロスでスープや味噌汁
ベジブロスは野菜を使った出汁なので、スープや味噌汁の出汁としても活用することができる。
ベジブロスで炊き込みごはん
水の代わりにベジブロスを使って炊き込みごはんを作れば、ごはんが野菜の旨みをしっかり吸って旨みと栄養の詰まった炊き込みごはんが完成する。
結論
ベジブロスは、普段は捨ててしまう野菜くずを活用するので、エコなだけではなく野菜の持つ旨みや栄養を逃さず味わうことができるのが魅力だ。ベジブロスは野菜出汁なので、水の代わりに料理に使えば、普段の料理よりもコクのある味わいが楽しめる。
(参考文献)