目次
- ホワイトチョコレート:588kcal(※11)
- アーモンドチョコレート:562kcal(※12)
- ミルクチョコレート:550kcal(※13)
- ※1出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」1―5 エネルギー産生栄養素バランス https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586560.pdf
- ※2出典:独立行政法人環境再生保全機構「すこやかライフNo.49 2017年3月発行」エネルギー量を増やすポイントは脂質の摂取 https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/49/medical/medical04.html
- ※3出典:一般財団法人日本educe食育総合研究所「小さな粒に栄養たっぷり!手軽に食べられて体に嬉しいナッツの話」 https://www.educe-shokuiku.jp/news/food/nuts/
- ※4〜※19出典文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※20出典:消費者庁「栄養成分表示を活用しよう②適正体重の維持」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/food_labeling_cms206_20191126_07.pdf
1. 少量で高カロリーな食べ物の特徴

ダイエットに関する情報はあふれているが、逆に太りたくても太れない人もいる。また、少食な高齢者や活動量の多い子供の場合も、エネルギー補給が追い付かないことがある。少量で高カロリーな食べ物からエネルギーを摂取すれば、無理なく体重を増やす、または維持することができる。
脂質がポイント
エネルギー産生栄養素(カロリーのある栄養素)は、たんぱく質、脂質、炭水化物の3種類だ。そのうち、最も高カロリーなのは脂質である。1gあたりのエネルギー量の概数がたんぱく質と炭水化物は4kcalであるのに対し、脂質は2倍以上の9kcalなのだ。そのため、少量で高カロリーな食べ物を求めるなら、脂質を含む食品から選ぶとよいだろう。(※1)
脂質を含む食品の選び方や調理法
パンを食べる際は食パンよりクロワッサンを選ぶ、肉類なら脂質の多い部位を選ぶことで、効率よくエネルギー摂取ができる。また、油を使った調理もおすすめだ。蒸す・茹でるよりも炒める、揚げる調理法で脂質を摂取しよう。焼き魚よりフライ、野菜のお浸しよりも野菜炒めが高カロリーだ。(※2)
2. 少量で高カロリーな食べ物

最も高カロリーなのは、植物油や脂身、バターなど油脂そのものである。食品に加えたり料理に使用したりすることで、エネルギーを摂取できる。さらに、下記のような少量で高カロリーな食べ物を食事やおやつに取り入れるとよいだろう。
主な食べ物と特徴
ナッツ
マカダミアナッツ、くるみ、ヘーゼルナッツ、アーモンドなどさまざまな種類がある。脂質が多く高カロリーなだけでなく、おつまみとして食べられる手軽さも魅力だ。砕いて料理に加える、ペースト状にするなど、使い方の幅も広い。栄養素はナッツの種類によって異なるが、ビタミンやミネラルを豊富に含むものが多い。(※3)
油揚げ
大豆製品から少量で高カロリーな食べ物を選ぶなら、豆腐よりも油揚げがおすすめだ(※2)。薄く切った豆腐を油で揚げた食品で、味がしみこみやすいのが特徴だ。味噌汁や和え物の具材、きつねうどんやいなり寿司の材料として使われる。
アボカド
果実類に分類されるアボカドは、濃厚な風味が特徴である。可食部100gあたりのカロリーは176kcalで、脂質量が17.5gと多い(※4)。サラダに加えたりサンドイッチの具材にしたりすることでエネルギー補給に役立つ。
ドライフルーツ
生の果物と比較して、水分の少ないドライフルーツは高カロリーだ。たとえば、いちご(可食部100gあたり)を比較すると、生は31kcal、ドライフルーツは329kcalと、約10倍もの差がある(※5、6)。少量で高カロリーな食べ物というだけでなく、保存性の高さやそのまま食べられる手軽さなど、メリットも多い食品である。
脂ののった魚、ツナ缶(油漬け)
旬の魚は脂のりがよいといわれる。また、同じ種類の魚でも脂肪の多い部位が高カロリーである。たとえば、マグロなら赤身よりトロを選ぶと少量でもカロリーを摂取しやすい。加工食品のツナ缶では、水煮よりも油漬けタイプが高カロリーだ。(※2)
霜降り肉
肉類も部位によって脂質量が大きく変わるため、カロリーに差が出る。とくに、和牛の霜降り肉は脂質が多く、高カロリーだ。輸入牛サーロイン(脂身つき)が100gあたり273kcalであるのに対し、和牛サーロイン(脂身つき)は460kcalにもなる(※7、8)。
卵
卵はMサイズ(可食部50g)の場合、1個あたり71kcalである。脂質を約5g摂取でき、タンパク質やミネラル類、ビタミン類も豊富な食品だ。(※9)
卵料理に使用するだけでなく、スープや麺類に加えたり、卵かけごはんにしたりと気軽に使える。
チーズ
とくに水分の少ないものほど高カロリーである。日本食品標準成分表(八訂)に掲載されているチーズのうち最も高カロリーなのはパルメザンチーズで、100gあたり445kcalにもなる(※10)。市販の粉チーズタイプが便利で、サラダやパスタ、オムレツなどにふりかけて気軽に使える。
ナス(油炒め、素揚げ)
ナス自体のカロリーは高くないが、油を吸収しやすいという特徴がある。そのため、ナスを油で炒めたり素揚げしたりすると、少量で高カロリーな食べ物になる。
3. 少量で高カロリーなお菓子

さまざまな種類のあるお菓子にも、高カロリーなものが多い。食べ過ぎると脂質や糖質、塩分の過剰摂取となり健康を害するリスクがあるが、少量で高カロリーな食べ物として活用するのはおすすめだ。
お菓子の種類と特徴
下記の3種類はお菓子のなかでも高カロリーなため、少量ずつ食べることで気軽にエネルギー補給できる。逆に、ダイエット中の人は避けたほうがよいお菓子である。
チョコレート
砂糖や油脂が主原料のチョコレートは、全体的に高カロリーである。とくに、ホワイトチョコレートやナッツ入りのチョコレートのカロリーが高い。可食部100gあたりのカロリーは下記の通りだ。
ビスケット類
砂糖、小麦粉、油脂が主原料のため高カロリーである。とくにリーフパイ(※14)や中華風クッキー(※15)、ソフトビスケット(※16)はいずれも100gあたり500kcal以上と、チョコレートに匹敵する高さだ。また、チョコレートやクリームを挟んだものや、チョコでコーティングされているものなども、高カロリーになりやすい。
スナック菓子
油で揚げていることから、脂質が多く高カロリーなお菓子だ。ポテトチップス(※17、18)やコーンスナック(※19)は100gあたり500kcal以上である。
4. 少量で高カロリーな食べ物で太るために

効率よく太るためには、少量で高カロリーな食べ物を日常的に取り入れるのがおすすめだ。しかし、ただエネルギーを摂取するだけでは太るとは限らない。太るのにも痩せるのにも、エネルギーの摂取と消費のバランスがカギとなる(※20)。
エネルギーの摂取と消費
摂取エネルギーよりも消費エネルギーが多いことが、痩せる原因である。そのため、消費エネルギーよりも摂取エネルギーを増やせば太ることができる。逆に、ダイエットしたい場合は消費エネルギーが多くなるようにすればよい。
ただし、太りたいからといって消費エネルギーをおさえるために運動量を減らすと、筋力が落ちてしまう。健康的に太るには、筋トレなどの運動をして筋力を維持しつつ、こまめにエネルギー補給をして摂取エネルギーを増やす方法がおすすめだ。少量で高カロリーな食べ物を食事や間食に取り入れることで、摂取エネルギーを効率よく増やしていこう。(※2、20)
結論
少量で高カロリーな食べ物には、ナッツやドライフルーツ、チーズ、チョコレートなど、気軽につまめるものもあれば、卵や油揚げなど汎用性の高い食材もある。これらの食べ物を日常的に取り入れれば、少食でも無理なく体重を増やすことができる。簡単に摂取エネルギーを増やせるため、ダイエット中の人は食べ過ぎないよう注意が必要だ。少量で高カロリーな食べ物を活用しながら、健康的にエネルギーのバランスを調整しよう。
(参考文献)