このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
アボカドと卵

アボカドのカリウム量や効果とは|腎臓病でも食べて大丈夫?

投稿者:ライター 小野原貴和子(おのはらきわこ)

監修者:管理栄養士 藤井千晃(ふじいちあき)

鉛筆アイコン 2022年8月 7日

カリウムをはじめ、身体にうれしい栄養素が多く含まれているアボカド。今回は、アボカドのカリウム量を、1日の摂取量の目安や、ほかの野菜・果物の含有量と比べてご紹介しよう。また、腎臓病の方も食べてよいのかについてもまとめている。アボカドのカリウムによる効果を得たい方、カリウムの含有量を知りたい方は、参考にしてほしい。

  

1. アボカドのカリウム量はどの位?

アボカド
アボカドは野菜だと思われがちだが、果物に分類される。その理由のひとつは、果実を食用とするものだからだ。そんなアボカドには、カリウムが豊富に含まれている。ここでは、アボカドにどの位のカリウムが含まれているのか見ていこう。

アボカドのカリウム含有量

文部科学省の食品成分データベース(※1)によると、アボカドに含まれるカリウム量は、可食部100gあたり590mgである。可食部100gあたりといわれても、いまいちピンとこない方もいるかもしれない。参考までに、種や皮を除いたアボカド1個の重量は、約140g。計算すると、アボカド1個で830mg、半分(70g)で410mgのカリウムを摂取が可能だ。

1日のカリウム摂取量の目安

18歳以上の男性におけるカリウムの摂取量の目安は2,500mg/日、女性の場合は2,000mg/日(※2)。男性の場合、アボカドで換算すると3個程度(約420g)だ(※1)。これだけでも多いと感じるかもしれないが、実際には、男性は3,000mg以上、女性は2,600mg以上を摂取することが目標とされている。(※2)

アボカドとそのほかの野菜・果物カリウム量比較

アボカドのカリウム量を、そのほかの野菜・果物と比較してみよう。
可食部100gあたりのカリウム量は、きゅうり200mg(※3)、サニーレタス410mg(※4)、バナナ360mg(※5)。2,500mg/日のカリウムを摂取するためには、それぞれ、きゅうり1本(100g)で12.5本以上、サニーレタスのL玉1個(282g)で2個以上、バナナ1本(90g)であれば8本近く食べる必要がある。これらと比較すると、アボカドは、カリウムを効率よく摂取したい場合におすすめだといえるだろう。

2. 腎臓病とアボカドのカリウム

ボウルに半分に皮をむいたアボカド
腎臓病で食事制限がある場合は、アボカドのカリウムが身体に悪い影響を与えることがあるため注意が必要だ。その理由を以下にまとめた。

カリウム制限中のアボカドは危険

健康な身体であれば、カリウムを多く摂取したとしても体内の調節機能が働くため、血中のカリウム量が高値を示すことは少ない。(※6)しかし、腎臓病の場合は、カリウムを排泄する機能が低下してしまうため、高カリウム血症という状態に陥りやすいのが特徴だ。(※2)
そのため、腎臓病の方はカリウム制限が必要となることも。実際に、腎臓病のステージによっては、野菜・果物の摂取を減らしたり、カリウムを低下させる薬を服用したりすることもある。そのため、カリウム制限中の場合は、カリウムを多く含むアボカドを避けるのが望ましい。

加熱でアボカドのカリウムは減る?

青菜類は、茹でることでカリウムが減りやすい。(※7)しかし、アボカドの場合、茹でてもカリウムを減らすことはできないのだ。また、アボカドに限ったことではないが、電子レンジなどによる加熱調理では、カリウムを減らせない。腎臓病の場合は、やはりアボカドのカリウムに注意が必要である。

3. アボカドのカリウムの働きや効果

緑のアボカド
アボカドのカリウムの働きや効果について、以下にまとめた。

むくみ対策

アボカドのカリウムには、身体の外にナトリウムを排出しやすくする作用があり、塩分(ナトリウム)の摂り過ぎを調節するのに有効だ。(※6)そのため、外食やお酒の場でのつまみなどにより塩分を摂り過ぎたときには、カリウムを摂取するとむくみを軽減してくれるだろう。

高血圧対策

アボカドのカリウムによるもうひとつの働きは、高血圧対策である。これも、身体の外にナトリウムを排出しやすくするカリウムの作用によるもの。厚生労働省では、高血圧を予防するための食生活として、カリウムを多く含む野菜・果物を摂取することをすすめている。(※8)このように、アボカドのカリウムは、身体の健康を保つのに役立っているのだ。

4. アボカドのカリウム以外の栄養素

熟したハスアボカドの果実を木の板にスプーンで
アボカドには、カリウムのほかにも栄養素が含まれている。アボカドに含まれるカリウム以外の主な栄養素は、ビタミンE、食物繊維、不飽和脂肪酸などだ。(※1)(※9)ここでは、それぞれの効果を簡単にご紹介する。
【ビタミンE】(※10)
  • 強い抗酸化作用があり老化を防ぐ
  • 血管の健康を保つ
  • 血中のLDLコレステロールが酸化するのを防ぐ
【水溶性食物繊維】(※11)
  • 食後の血糖値上昇を抑える
  • 血中のコレステロールを低下させる
  • ナトリウムを排出して高血圧を予防する
  • 糖尿病・脂質異常症・動脈硬化などの生活習慣病も予防する
【不飽和脂肪酸】(※12)
  • 血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる
アボカドは、カリウムだけでなく、健康を維持するさまざまな栄養素が含まれる果物なのだ。

結論

アボカドには、カリウムをはじめ多くの栄養素が含まれている。アボカドは、パンと一緒に食べたりパスタや丼物に入れたりと、さまざまなレシピに応用可能だ。むくみ対策や生活習慣病の予防などの効果が期待できるため、健康のためにアボカドを食生活に取り入れてみるのはいかがだろうか。
(参考文献)
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 更新日:

    2022年8月 7日

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

人気記事一覧

急上昇
週間

新着記事一覧新着記事一覧