目次
- ※1※2出典:文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※3※10出典:独立行政法人 農畜産業振興機構 https://www.alic.go.jp/
- ※4※5※9※11出典:一般社団法人Jミルク https://www.j-milk.jp/
- ※6出典:一般社団法人福山市医師会「かぼちゃ」 https://www.fmed.jp/cnt/kenkou/recipe/miyasai/kabocha.html
- ※7出典:特定非営利活動法人 日本成人病予防協会「甘味 ~おいしさの秘密~」 https://www.japa.org/tips/kkj_1101/
- ※8出典:農林水産省「ビタミンと食物繊維」 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics3_04.html
1. かぼちゃで太る原因

かぼちゃはアメリカ大陸が原産のウリ科の野菜だ。煮物やサラダ、味噌汁、スープ、きんぴら、シチューなど、いろいろな調理法で味わえるが、食べると太るのではと思っている人がいるようだ。ではなぜ太ると思われているのだろうか。
品種の違い
かぼちゃには、日本かぼちゃ・西洋かぼちゃと種類がある。それぞれ100gあたりでどういった栄養素が、どれくらい含まれているのだろうか。
100gあたりの日本かぼちゃに含まれる栄養素とカロリー(※1)
カロリー:41kcal
たんぱく質:1.6g
炭水化物:10.9g
脂質:0.1g
糖質:8.1g
カリウム:400mg
ビタミンC:16mg
食物繊維:2.8g
100gあたりの西洋かぼちゃに含まれる栄養素とカロリー(※2)
カロリー:78kcal
たんぱく質:1.9g
炭水化物:20.6g
脂質:0.3g
糖質:17.1g
カリウム:450mg
ビタミンC:43mg
食物繊維:3.5g
2つを比較すると西洋かぼちゃの方がカロリーが高く、脂質や糖質が含まれる量が多いため、食べ過ぎると肥満になりやすくなるようだ(※3)。
調理方法や調味料
かぼちゃは調理方法や使用する調味料でカロリーが高くなる。たとえばかぼちゃのそぼろ煮は240kcalだが、かぼちゃのスープは170kcal、かぼちゃと牛肉のサラダは109kcal、かぼちゃのカレー風味の煮物は97kcalだ(※4、5、6)。太るのを避けたいときは調理方法や使用する調味料を工夫すべきだろう。たとえば砂糖を多く使う調理法だと当然カロリーがアップするが、甘みをそのまま堪能したいなら60℃前後の温度で茹でたり蒸したりすると、でんぷんを糖に変える酵素がじっくり働くので、火が通る頃に十分な甘みが引き出せる(※7)。
2. かぼちゃで太ることは無い

一方でかぼちゃで太ることは無いといわれているが、それはなぜなのだろうか。
食物繊維の働き
かぼちゃは糖質が低く食物繊維が高い食材だ(※1、2)。食物繊維は腸の掃除役として知られており、腸内環境を整えたり生活習慣病の予防に役立ったりする。とくに女性に多い便秘予防に効果が期待できるので、意識して摂取すべき栄養素だ。ちなみにかぼちゃのような野菜のほかに果物や大豆のような豆製品、海藻にも含まれている(※8)。
3. かぼちゃで太ることを防ぐ食べ方

最後にかぼちゃで太ることを防ぐ食べ方を紹介しよう。
おすすめの食べ方
煮物で食べることの多いかぼちゃだが、おすすめの食べ方のひとつが、冷製スープで食べる方法だ。先述したように1人分で170kcalとかぼちゃ料理の中ではカロリーが低めだ。牛乳とあわせて作るのでカルシウムも摂取できるのが嬉しいポイント(※6)。かぼちゃのおすすめの食べ方のひとつが、プレーンヨーグルトやクリームチーズなどと混ぜて作るクリームだ。作り置きしておけば忙しい朝にパパっとパンに塗って味わえるのが嬉しいポイント。クリームのみだとカロリーは150kcalだ(※9)。太るのを避けたいときでも、スイーツが食べたくなる日もあるだろう。そんなときにおすすめなのが、かぼちゃのミルクようかんだ。カロリーは77kcalと低めでカロチンが多く含まれており、ビタミンAの供給源になる(※10、11)。また、牛乳と一緒に摂取することで乳脂肪が、ビタミンAの吸収率を高める(※10)。
結論
かぼちゃを食べるときに注意すべきは食べ過ぎを避けることと、西洋かぼちゃよりカロリーの低い、日本かぼちゃを使うこと、調理方法と調味料に注意することだ。太るのを避けたい人は先述したことを心がけておくとよい。
(参考文献)