目次
- 薄力粉:6.5~9.0%
- 中力粉:7.5~10.5%
- 強力粉:11.5~13%
- 薄力粉:ケーキ、クッキー、和菓子、カステラ、マフィン、天ぷら衣
- 中力粉:うどん、中華麺、和菓子、餃子の皮
- 強力粉:パン、ピザ生地、麺類
1. 小麦粉と薄力粉の違いについて

まずは、小麦粉の種類や特徴とともに薄力粉との違いを詳しく見ていこう。
種類と特徴
小麦粉には薄力粉・中力粉・強力粉の3種類がある。つまり、薄力粉は小麦粉の中の一種なのだ。種類ごとの違いは含まれているたんぱく質の量にあり、それぞれの含有量(※1)は以下の通りである。
ちなみに、中力粉と強力粉の間には準強力粉があり、たんぱく質の含有量は10.5~12.5%だ。(※1)小麦粉に含まれるたんぱく質にはグルテンと呼ばれる成分があり、多ければ多いほど捏ねたときの粘性が強い。そのため、強力粉は粘りや弾力が強くなり、薄力粉は弱くなるのが大きな特徴だ。(※2)中力粉は普通粉とも呼ばれ、薄力粉と強力粉の間を指す。また、小麦粉は種類によってパン用粉・めん用粉・菓子用粉などと呼ばれている場合もある。
2. 小麦粉の薄力粉に適した料理

小麦粉と薄力粉の違いが分かったところで、次は小麦粉の種類ごとに適した料理を紹介しよう。料理やお菓子作りをする際の参考にしてみてほしい。
種類に適した用途
薄力粉・中力粉・強力粉の用途は以下の通りだ。
グルテンの含有量が少ない薄力粉は歯切れがよくサクサク、ふわふわに仕上げたいケーキやカステラなどに多く用いられる。また、軽い食感に仕上げたい天ぷら衣に使われているのも薄力粉だ。中力粉は薄力粉と強力粉の間で、ほどよい粘弾性があるのが特徴である。そのため、コシとつるっとしたのどごしが魅力のうどんや中華麺などによく使われている。強力粉は一般的にパンやピザ生地などに使われることが多いが、中華麺に使われることもある。小麦粉は種類ごとに仕上がりの食感や扱いやすさが異なるため、作りたい料理やお菓子にあわせたものを使うのが重要なポイントだ。
3. 小麦粉の薄力粉は代用可能

小麦粉と薄力粉の違い、それぞれの活用方法が分かったところで、次は代用について見ていこう。グルテンの量が異なる種類の小麦粉を使った場合の影響を解説するので、ぜひチェックしてみてほしい。
代用した際の影響
小麦粉には薄力粉・中力粉・強力粉などの種類があるが、それぞれ使い道が異なる。薄力粉を中力粉や強力粉で代用した場合には、仕上がりに違いが出るので注意しよう。たとえばケーキに強力粉や中力粉を使うと、ボソボソとした仕上がりになりやすくなる。逆にパンに薄力粉を使った場合、粘弾性が少ないためふわふわのパンになりにくいのだ。代用ができないわけではないが、使い方によっては仕上がりに違いが出てしまうと覚えておこう。
グルテンは水分を加えてこねることで形成されていくため、薄力粉の代用として中力粉や強力粉を使うならできるだけ練らないようにするのがおすすめだ。(※2)いろいろなお菓子やパン、麺類などを作りたいなら薄力粉と強力粉を用意しておくとよいだろう。中力粉は薄力粉と強力粉を合わせることで代用できる。
結論
薄力粉はお菓子作りに、強力粉はパン作りに最適な小麦粉だと分かった。小麦粉にはいろいろな種類があり、料理やお菓子によって上手く使い分ける必要がある。また、代用する際は扱い方や仕上がりの差に注意が必要だ。本記事を参考に薄力粉と小麦粉の違いを知って、お菓子作りや料理に役立ててみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※1参照:農林水産省「小麦」
※2参照:長尾精一「小麦粉の知識」