目次
- 1. 不老不死のフルーツと呼ばれる「いちじく」その理由は?
- 2. いちじくは栄養価の高い果物!注目の栄養成分を紹介!
- 3. どちらを選べばいいの?ドライいちじくと生いちじくの違い
- 4. 栄養価のパワーを受けたい!効果的ないちじくの食べ方とは?
- 5. ぜひ食べてほしい!いちじくの摂取をおすすめする人とは?
1. 不老不死のフルーツと呼ばれる「いちじく」その理由は?

いちじくは実の内側に花を咲かせる。一見花が見えないことから「無花果」という漢字があてられているのである。そんないちじくは「不老不死のフルーツ」といわれ、大きく3つに分類されている。
いちじくが不老不死のフルーツと呼ばれる理由とは?
いちじくが不老不死のフルーツと呼ばれる理由はその栄養価の高さにある。食物繊維や鉄分とフィシンという酵素が多く含まれている(※1)という特徴がある。またいちじくは、女性の健康に役立つ果物と呼ばれることも多い。いちじくには、植物性エストロゲンが含まれている(※2)からだ。栄養価の特徴については、下記段落で詳しく触れる。
いちじくは大きくわけると3種類に分類される
いちじくは、100種類もの品種があるが、大きく分けるとその分類は3つにおさまる。
青いちじく
青いちじくは、緑色の果皮に包まれたなめらかな肉質が特徴のいちじくだ。国産の品種でいうと「桝井(ますい)ドーフィン」が有名である。
白いちじく
白いちじくは、酸味が少なくねっとりとした甘味が特徴である。果皮は、白だけではなく、黄緑、茶とさまざまだ。「バナーネ」や「キング」は、白いちじくの代表的な品種である。
黒いちじく
黒いちじくは、めったにお目にかかることがないという理由から「幻の黒いちじく」といわれている。というのも黒いちじくは、国内ではほんの一握りの生産者しか作っていない品種だからである。黒いちじくの主な品種はフランス産の「ビオレソリエス」が代表的だ。
2. いちじくは栄養価の高い果物!注目の栄養成分を紹介!

ここではいちじくに含まれる注目の栄養素を紹介する。
アントシアニン
いちじくには、アントシアニンが多く含まれている。アントシアニンとはポリフェノールの一種で強い抗酸化作用が認められる(※1)。また視力回復の効果も期待できる(※3)。
ペクチン
いちじくには、ペクチンが多く含まれている。ペクチンとは食物繊維の一種で、悪玉コレステロールを低下させる効果がある。ペクチンは、そのほかにも血糖値の上昇を抑える働きや、疲労回復、腸の調子をよくする働きを持っている(※4)。
フィシン(フィカイン)
いちじくには、フィシンが多く含まれている。フィシンは、たんぱく質分解酵素であり、肉のたんぱく質をやわらかくする効果があります。(※1)
カリウム
いちじくには、カリウムが多く含まれている(※1)。カリウムは、血圧を下げる効果が期待できる。カリウムには、腎臓でのナトリウムの再吸収を抑えて、尿中に排出する効果があるからだ。(※5)
鉄分
いちじくには、鉄が多く含まれている(※1)。鉄は赤血球のヘモグロビンの構成成分であるので、貧血の予防に効果が期待できる。(※6)
植物性エストロゲン
いちじくには、植物性エストロゲンが多く含まれている(※2)。エストロゲンは女性らしさをつくるホルモンといわれている。肌つやを保ったり、代謝をアップさせたりと女性に嬉しいホルモンである(※7)。
3. どちらを選べばいいの?ドライいちじくと生いちじくの違い

いちじくといえば、生のものとドライフルーツになっているものがある。ここでは両者の違いを説明する。
旬が短い生いちじくと1年中楽しめるドライいちじく
生のいちじくは、夏と秋に旬が来る。夏のいちじくは、6月下旬~8月上旬が旬で、さわやかな甘味と大き目の果実をつける品種が多い。秋のいちじくは、8月下旬~10月中旬頃が旬で、夏と比べ実は小さいものの、濃い甘味が特徴だ。いちじくは足が早い果物であり、収穫したらすぐに食べなければならない。ドライいちじくはその点、保存性が高い。よって1年中いちじくを楽しめる。
生いちじくとドライいちじくの栄養価の違い
生いちじくとドライいちじくには栄養価に違いがある。食物繊維と鉄、カリウム、カルシウムに関していえば、ドライいちじくは生のいちじくよりも1.5~2倍多く含まれている。(※8)
4. 栄養価のパワーを受けたい!効果的ないちじくの食べ方とは?

いちじくには健康効果のある栄養素が多く含まれている。より効果的に栄養素を摂る食べ方を紹介する。
一日の摂取の目安量は?
1日あたりの果物の適量は、200gである(※9)。いちじくの可食部を考えると大き目のいちじくを2個までは食べていいだろう(※8)。
いちじくと相性のよい食べ合わせ食材とは?
ここではいちじくと合わせると、健康効果が得やすい食べ合わせを紹介する。
ビタミンCとともに摂れば肌によい
みかんやレモンなどに含まれているビタミンC(※10)には、抗酸化作用(※11)がある。ポリフェノールにも同じく抗酸化作用があるので、ビタミンCを含む食材と合わせるとアンチエイジングの効果を期待できる(※12)。
ヨーグルトとともに摂れば腸内環境の改善効果アップ
ヨーグルトは、腸内環境をよくする効果を持つ(※13)。いちじくにも食物繊維が含まれている(※1)ため、ヨーグルトと一緒に食べることでより腸内環境をよくする効果を期待できるだろう。
5. ぜひ食べてほしい!いちじくの摂取をおすすめする人とは?

いちじくは、含まれている栄養素の効能ゆえに摂取をおすすめしたい人がいるので紹介する。
糖尿病の人はイチジクを食べてもいい?
いちじくに含まれているペクチンには、血糖値が上昇するのを抑える働きがある(※4)。よって糖尿病の予防として食べるのがよいだろう。しかし糖質は、ほかの果物並みに含まれている(※8)ので、やはり過剰摂取はよくない。
妊娠中、妊婦はいちじくを食べてもいい?
実はいちじくは、妊娠中や妊婦の人にとって摂取をすすめられているフルーツである。その理由は、いちじくに含まれるカルシウム(※1)。カルシウムは、骨の主な構成成分なのである(※14)。
結論
いちじくが不老不死の果物と呼ばれている理由は、いちじくに多く含まれているペクチンやアントシアニン、鉄、カリウムなどにある。また植物性エストロゲンが含まれていることも、女性にとっては嬉しい事実である。いちじくは一日の摂取量を守りながら、食べるようにしよう。
(参考文献)
※1※4※6出典:株式会社わかさ生活
※2出典:株式会社dely「いちじくの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」」
※3※5※14出典:公益財団法人 長寿科学振興財団
※7出典:大塚製薬株式会社「女性ホルモンの働き」
※9出典:厚生労働省「ファクトブック(果物と健康)(3p)」
果実類/(かんきつ類)/うんしゅうみかん/じょうのう/普通/生、果実類/(かんきつ類)/レモン/全果/生
※11出典:厚生労働省「抗酸化ビタミン(こうさんかびたみん)」
※12出典:江崎グリコ株式会社「アンチエイジングに重要な「抗酸化作用」とは?食べ物や生活習慣の改善で老化にブレーキを!」
※13出典:サントリーホールディングス株式会社「ヨーグルトと腸内環境の関係は?乳酸菌を増やす方法や多く含む食べ物を紹介」