- スプーン1杯分のはちみつは就寝30分~1時間前に口にすること
- 夕食は就寝3時間前には終えておくこと
- 夜更かしをしないこと
- 早起きすること
- 寝る前、スマホやPCに依存しすぎないこと
- ※1.平凡社世界大百科事典「蜂蜜」 https://kotobank.jp/dictionary/sekaidaihyakka/
- ※2.The National Library of Medicine「Effect of honey on nocturnal cough and sleep quality: a double-blind, randomized, placebo-controlled study」 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22869830/
- ※3※4※8※9.文部科学省所管の国立研究開発法人科学技術振興機構 https://www.jstage.jst.go.jp/
- ※5.厚生労働省「オリゴ糖」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-003.html
- ※6.The National Library of Medicine「Honey: its medicinal property and antibacterial activity」 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3609166/
- ※7.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 砂糖及び甘味類/(その他)/はちみつ」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=3_03022_7
1. はちみつダイエットの正しいやり方
新聞や雑誌で話題になっているはちみつを使ったダイエットとは、どんな方法だろうか。はちみつは栄養が豊富なことはよく知られているが(※1)、「夜にはちみつを摂取することで痩せる」という方法が巷の噂になっている。なぜ、夜にはちみつを摂取するとダイエットにつながるのか。まずはその摂取方法と仕組みを見てみよう。
夜に大さじ1杯
話題になっているダイエット方法は、寝る前にスプーン1杯分のはちみつを摂取する。これだけである。なぜ甘いはちみつを寝る前に食べることがダイエットにつながるのか。その仕組みはこうである。
まず、はちみつが睡眠の質をあげる効果があることが研究で報告されている。(※2)この質のよい睡眠が、肥満になりにくい体質を作る可能性があるのである。日本内科学会は、短すぎる睡眠や質の悪い睡眠が、さまざまな病気の原因となるだけではなく、肥満になる可能性も指摘している。(※3)
つまり、夜寝る前にはちみつを摂取しよい睡眠を得ることで、健康的に痩せることができる可能性が高くなる。ただし、このダイエット方法には注意点もある。次項で成功のポイントを説明する。
2. はちみつダイエットを成功させるポイント
はちみつをダイエットに使用する場合、いくつかのポイントがある。これらのポイントを押さえて、正しく健康的にダイエットしてほしい。
効果を上げるポイント
ダイエットは、ひとつの食材だけを摂取したり、ひとつの習慣だけを守ってできることではない。バランスの取れた食事や質のよい睡眠など、いくつかの要素が揃ってはじめて可能となる。はちみつのダイエットを成功させるためには、いくつかの点に注意して効果を上げる努力をしてみよう。それがこちらである。
いずれも、睡眠の質を上げるためのポイントである。肥満を予防するため、よい睡眠のためにこれらを実践してみてほしい。
3. はちみつダイエットの効果
ダイエットを行う意図がない場合も、はちみつの摂取によって得られる効果は多い。はちみつはどんな栄養素を含み、それによってどんな効能を期待できるのか。具体的に見てみよう。
主な栄養素と効果
はちみつは、みつ源となる植物によって含まれる栄養素が変わるとされている。(※1)しかし一般的に、はちみつは消化吸収が非常によい食品とされている。(※1)また、はちみつにはビタミンやミネラルも含まれている。(※1)
特筆すべきは、多種のオリゴ糖である。(※4)オリゴ糖は腸の環境を改善する大役を担う。(※5)近年話題の腸活の一助ともなるのが、はちみつなのである。抗菌性を科学的に証明した研究もあり(※6)、はちみつが持つメリットは、ダイエットをするしないにかかわらず取り入れたい。
一方ではちみつは、100g当たりのカロリーが329kcalある。(※7)食べ過ぎには重々注意してほしい。
4. ダイエットに使うはちみつの選び方
蜂蜜は決して安価な食材ではない。ダイエットに使用する蜂蜜は、どんな基準で選べばよいのだろうか。特徴や注意点を見てみよう。
選び方のコツ
はちみつは種類が多い。日本ではレンゲやみかんの蜂蜜がメジャーであるが、海外産にはクローバーやアカシヤなどのはちみつがある。
はちみつに抵抗がある人は、癖のないレンゲのはちみつが食べやすい。みかんのはちみつは、特有の芳香と酸味を有している。結晶化しにくいはちみつを好む場合は、アカシヤのはちみつがよいだろう。アミノ酸の量が多いのは、栗のはちみつである。ただし栗のはちみつは独特の臭いがあり、慣れない人にはハードルが高い。(※8)それぞれのはちみつの特徴と嗜好を考慮して選んでみるとよいだろう。
また、国産はちみつはそのほとんどが非加熱で生産されているが、海外産には加熱したタイプも存在する。研究によれば、40~90℃ではちみつ成分の変化を調べたところ、高温になるにつれフラクトースの量は減るがオリゴ糖の量は増えたという結果もある。(※9)いずれにしても、生産地や品質が確かなはちみつを選ぶのが肝要である。
結論
就寝前に口にする大さじ1杯分のはちみつが体重の減少につながるというダイエットが存在する。はちみつによって睡眠の質を向上させ、その結果肥満になりにくい体質を作るという理論である。いくつかの研究で、その可能性は否定できないこともわかっている。蜂蜜はダイエットに有効であるだけではなく、消化吸収がよく整腸作用があることでも知られている。好みのはちみつを見つけたら、ぜひ上手に食生活に用いてみてほしい。
(参考文献)