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柿

源頼朝が愛してやまなかったといわれる果物知ってる?知られざるその正体とは

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 小林里穂(こばやしりほ)

鉛筆アイコン 2022年9月10日

秋の豊穣のシンボルともいえる柿。柿は日本をはじめ東アジアの温帯地域に起源をもつ果物であり、日本でも918年の文献『本草和名』にその名を残している。柿の品種は800にものぼるという説もあるが、現在よく食べられている柿の品種について紹介する。甘柿や渋柿の相違とともに見ていこう。

  

1. 柿の品種と渋み

柿の枝に垂れる熟柿
柿の品種は非常に多い。その品種を紹介する前に、まずは甘柿と渋柿の相違についておさらいをしてみよう。柿は甘柿と渋柿に大別され、さらに渋みの抜けかたによって別の名称があるのである。それぞれの特徴を説明する。

甘柿と渋柿について

柿の渋みの原因となっているのは、タンニンである。柿の実に含まれるタンニンは、実が熟すことでなくなるものと、熟しても残る品種が存在する。収穫時には渋みが抜けているものを甘柿、熟しても渋いタイプを渋柿というのである。また甘柿と渋柿にも、渋の抜けかたによって次の種類に分けられている。
・甘柿
完全甘柿(種子の有無に関係なく樹上で渋みが抜ける品種)
不完全甘柿(種子が多くなるほど渋の抜け具合が高くなる品種)
・渋柿
不完全渋柿(種子の周辺だけ渋みが抜ける品種)
完全渋柿(種子の有無にかかわらず渋みが抜けない品種)
一般的に甘柿は気候が温暖な地域で生産される。渋柿は耐寒性があるため、日本でも東北地方まで栽培が可能となっている。

2. 甘柿の主な品種

古い木製のテーブルの背景に分離されたスライスと木製のボウルに柿の果実のための新鮮なオレンジ色の有機熟した柿
まずは収穫してそのまま食べることができる甘柿の種類から紹介する。普段食べている柿の品種をあまり気にすることはないが、その特徴とともにぜひ意識してみてほしい。

完全甘柿の種類

収穫時に渋みがまったくない完全甘柿の種類には、以下のようなものがある。
・次郎柿
静岡県が原産の次郎柿は、果汁が少なくしっかりとした歯ごたえが特徴である。角ばった扁平な形状である。
・富有柿
岐阜県、奈良県、福岡県などの広範囲で栽培される、完全甘柿の代表格である。扁平な丸型で、果汁が多いのが特徴である。1898年に開催された柿品評会で1等を獲得している。
・御所柿
主に奈良県で生産されている柿である。実の重さは130gほどで小ぶりである。果肉の色が濃く緻密な肌理をしている。

不完全甘柿の種類

種が多いほど渋みが少なくなる不完全甘柿の種類と特徴をリストアップする。
・禅寺丸
13世紀に現在の神奈川県の王禅寺の山中で見つかったといわれる品種である。日本最古の甘柿とされており、果肉にごまのような斑点が入ると美味しくなる。
・西村早生
1953年に滋賀県で発見された品種である。9月下旬から旬を迎える西村早生は、やや小さめで果汁の少ない歯ごたえのよさがある。
・甘百目
関東地方で生産される大ぶりの柿である。百匁(約370g)にも成長することからこの名がある。果汁の多い品種である。

3. 渋柿の主な品種

軒下につるされた吊るし柿(干し柿)
食べるためには渋みを抜く必要がある渋柿。しかしその渋みが抜けたあとの甘みは格別で、この種類を好む人は多い。渋柿にはどんな品種があるのだろうか。

完全渋柿の種類

渋柿のなかでも収穫時に渋みが抜けない品種を紹介する。
・愛宕
京都の愛宕産の柿の種がもとになり愛媛県や徳島県で栽培されている。釣り鐘型をしており、果肉は優しい黄色である。干し柿にして食べる。
・西条
鳥取県や岡山県が主要産地。細長い形で、実には4本の溝があるのが特徴である。果汁が多くとろけるような食感があり、渋抜きして生で食べるほかあんぽ柿にも加工される。
・堂上蜂屋
岐阜県の特産で、かつては朝廷や幕府に献上されたこともあるブランド柿である。摘果した大きな柿を使用するため干し柿になっても大ぶりである。源頼朝も激賞したという伝説を持つ。

不完全渋柿の種類

種の数によって渋みのレベルが変わる不完全渋柿。その代表的な品種はこちらである。
・平核無
滋賀県や奈良県、福井県が主な産地である。四角い形状と種がないのが特徴である。
・刀根早生
平核無の変種として奈良県で発見された品種である。福井県や和歌山県でも生産されている。種がなく、柔らかい果肉はジューシーである。
・甲州百目
山梨県や福島県が主要な産地。釣り鐘の形状で500g以上になることもまれではない大ぶりの品種である。

結論

食欲の秋を象徴する果物、柿。日本では古くから愛されてきた柿は、品種が非常に多く、それぞれに特徴がある。甘柿と渋柿に分けられる柿の品種は、さらに渋みの状態によっていくつかの呼称がある。生食だけではなく干し柿になっても美味しいので、食感の違いを楽しみながら味わってみてほしい。
  • 更新日:

    2022年9月10日

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