目次
- さつまいもを水洗いして泥や汚れを落とす。
- 皮つきのまま、さつまいもを炊飯器に入れる。
- さつまいもの半分くらいの高さまで水を入れる。
- 炊飯をスタートさせればOK。
- ※1出典:名古屋学芸大学 管理栄養学部「なるほど豆知識 さつまいもの甘さの秘訣」 https://nutrition.nuas.ac.jp/tips/000078.html
1. 炊飯器で甘い焼き芋が作れる

焼き芋はほっこりとしたやさしい甘みがあり、小腹を満たすのにピッタリの食べ物だ。寒い冬の時期に食べるのはもちろん、冷房のきいた部屋で味わっても美味しい。焼き芋というと素人が作るのはむずかしそうなイメージではないだろうか。炊飯器で作っても甘くなるというが、その理由とは?
甘くなる理由
なぜ炊飯器で調理して焼き芋が甘くなるのかと疑問に思う人もいるだろう。生のさつまいもの糖度が関係するが、β-アミラーゼという酵素が含まれていることで甘くなるのだ。さつまいもを加熱調理するとβ-アミラーゼの活性が高まる。それをでん粉とマルトース(麦芽糖)に分解する。でん粉のような多糖類は甘みを呈さないが、マルトースは甘みを呈する。そのため、生のさつまいもを加熱調理して焼き芋にすると、甘みが強くなるのだ。ちなみにβ-アミラーゼがよく働く温度は60~65℃である。逆に75℃を超えると働かなくなる。とくに内部の温度がゆっくりと上昇するよう、さつまいもを加熱調理するとβ-アミラーゼがしっかりと働く温度を長く保つので、より甘いさつまいもになる。電子レンジのように短時間で内部の温度が上昇する調理方法はβ-アミラーゼがすぐに失活するため、あまり甘くならない。焼き芋の甘さの秘訣は、調理方法と温度管理にある(※1)。
2. 炊飯器で焼き芋を作る方法

次に炊飯器で美味しい焼き芋を作る方法を紹介しよう。炊飯器で失敗せず焼き芋を作るには水の量はどれくらい必要なのだろうか。
美味しく作るポイント
炊飯器には早炊きモードという機能が搭載されているものがある。早炊きモードは、ごはんが短時間で炊ける機能だ。米の量によるが、早炊きモードに設定してごはんを炊くと、炊きあがる時間は20~40分ほどだ。通常モードで炊飯すると50~60分くらいかかるのが一般的だ。では炊飯器で焼き芋を作るとき、モードは何に設定すべきなのだろうか。炊飯器で焼き芋を作るときにおすすめの機能は玄米モードだ。機種によるが、玄米モードは炊飯時間が100~120分と長めだ。玄米モードで炊くとねっとりとした甘みの焼き芋が完成する。食べると蜜が入ったような甘さがたまらない美味しさだ。ちなみに普通の炊飯モードで作るとねっとりではなく、ほくほくとした食感に仕上がる。水分の入りがやや物足りないため、玄米モードの機能が付いている炊飯器なら、ぜひ玄米モードを試してもらいたい。
炊飯器で作る焼き芋
さつまいもは切らずに炊飯器に入れるが、大きいときは半分にカットするとよい。ほくほくとした食感の焼き芋が食べたい人は、水の量を半分に減らすこと。おすすめの品種は、ねっとりとして甘めの安納芋や紅はるかがおすすめだ。あっさりとしてホクホク系が好みの人は紅あずまや鳴門金時がおすすめ。炊飯器で作る焼き芋は十分に美味しいが、これをさらに甘くする裏技がある。それは炊飯器から取り出してすぐにアルミホイルで包んで、トースターで5分ほど焼く方法だ。
3. 炊飯器で焼き芋を作った時のお手入れ

最後に炊飯器で焼き芋を作った時のお手入れ方法を紹介しよう。
べたつきを取る方法
炊飯器で焼き芋を作った後、注意すべきポイントがいくつかある。まず炊飯が終了したら、すぐに炊飯器から焼き芋を取り出すことだ。保温状態のまま放置すると、焼き芋が水を張った部分にこびりついてベタベタになる。これが落ちにくく、力を入れてゴシゴシと洗うハメになってしまう。炊きあがったら焼き芋を急いで取り出すこと。また、炊飯器のふたと内釜は、使用後にしっかりと洗うことが大切だ。しっかりと洗ってにおいをとらないと、次に米を炊くときに、米にさつまいものにおいが移ってしまう。
結論
炊飯器で焼き芋を作る方法を紹介した。さつまいもと水、炊飯器さえあれば簡単にねっとりとした美味しい焼き芋を作ることができるのだ。これまで焼き芋を購入していた人も、炊飯器を使って自作してみてはいかがだろうか。
(参考文献)