目次
- ※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」野菜類/ルバーブ/葉柄/生 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06310_7
- ※2※3出典:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット https://www.tyojyu.or.jp/
1. ルバーブとは

ルバーブは、英語でrhubarb、和名で食用大黄(ショクヨウダイオウ)という。どのような野菜なのか、詳しく見ていこう。
シベリア原産の植物
ルバーブとはタデ科の植物で、原産地はシベリアである。寒い地域を好み、日本でも北海道や長野県などで栽培されている。多年草で生命力が強く、株分けして栽培されることも多い。長さ30~40cm、幅2~3cmほどに育つ葉柄を食用とし、漢方にも用いられる。葉柄の色は赤のほか、緑色のものもある。葉も大きく育つが、えぐみが強いため食べられない。
味の特徴と旬の時期
ルバーブは繊維が多い野菜で、独特の香りがあり酸味が強い。とくに生で食べると酸味だけでなく渋みもあるため、加工して食べるのが一般的である。旬は主に4~6月頃の初夏の時期だが、秋にも収穫される。秋のルバーブは、初夏のものより酸味が控えめといわれる。
2. ルバーブのおすすめの食べ方

強い酸味が特徴のルバーブは、ジャムやコンポートに加工して食べられることが多い。そのためスイーツ向きの野菜として知られるが、料理に使うこともできる。
美味しい食べ方
ルバーブはジャムやコンポートにするとフルーティな味わいに変化する。ほかのおすすめの料理とともに、代表的な食べ方を紹介しよう。
ルバーブジャム
市販のルバーブジャムもよく見かけるが、砂糖を加えて煮詰めるだけで、簡単に手作りもできる。パンに塗ったりヨーグルトにトッピングしたりするほか、砂糖控えめで作り料理に添えるのもおすすめだ。
ルバーブコンポート
ルバーブの形を残したい場合は、コンポート(シロップ煮)にするとよい。そのまま食べてもよいし、ケーキやパイにも使用できる。また、凍らせればルバーブアイスとしても楽しめる。残ったシロップは水やソーダで割って飲むと美味しい。
ルバーブサラダ
ルバーブは、薄くスライスすれば生食もできる。ルバーブを薄切りにして、ほかの生野菜と組み合わせてサラダにして、独特の食感を楽しもう。
ルバーブの浅漬け
ルバーブに塩をまぶして2時間ほど漬けておくと、さわやかな風味の浅漬けができる。おにぎりの具材にも最適だ。
ルバーブスープ
コンソメスープやミネストローネなど、洋風のスープの具材にも使える。火が通りやすいため、加熱すると軟らかくなり食べやすい。
ルバーブの酢豚
酸味のあるルバーブを酢豚の具材にすることで、酢を使わずとも美味しく仕上がる。5mmほどの厚さに斜め切りし、ほかの野菜とともに炒めよう。
3. ルバーブの栄養素

ルバーブにはどのような栄養が含まれているのだろうか。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(※1)より、ルバーブの可食部100gあたりに含まれる主な栄養素を紹介する。
主な栄養素
・たんぱく質:0.7g
・脂質:0.1g
・炭水化物:6.0g(食物繊維:2.5g)
・主なミネラル類
・カリウム:400mg
・カルシウム:74mg
・マグネシウム:19mg
・リン:37mg
・主なビタミン類
・β‐カロテン:40μg
・ビタミンB1:0.04mg
・ビタミンB2:0.05mg
・ナイアシン:0.2mg
・ビタミンB6:0.02mg
・葉酸:31μg
・パントテン酸:0.10mg
・ビタミンC:5mg
・カロリー:23kcal
ルバーブには食物繊維やカリウムが多い。また、ビタミンB群、ビタミンCなどさまざまな種類の栄養素が含まれている。たんぱく質や脂質がほとんど含まれず低カロリーである。ダイエット中でも食べやすい野菜といえるだろう。(※1)
食物繊維とカリウムの効果効能
食物繊維は便通の促進や有害物質の排出に役立ち、便秘予防や腸内環境の改善に効果的な栄養素である(※2)。また、カリウムは余剰なナトリウムを排出する作用をもつことから、高血圧の予防効果が期待できる(※3)。ルバーブを上手に食生活に取り入れることは、健康維持にも役立ちそうだ。
結論
ルバーブとは、シベリア原産のタデ科の植物である。葉柄の部分を食用とする野菜で、独特の風味と酸味が特徴だ。ジャムやコンポートに加工されることが多いが、サラダやスープ、炒め物などの料理にも使える。食物繊維やカリウムなどの栄養素を含み、彩りだけでなく栄養面でも優れている。ルバーブをさまざまな食べ方で味わってみよう。
(参考文献)