目次
- ※1※4※10.厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※2※7.文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
- ※3.沢井製薬株式会社「腸内環境を整えるカギは『シンバイオティクス』。 便秘解消、感染症防御にも!」 https://kenko.sawai.co.jp/food/202004.html
- ※5※8.平凡社世界大百科事典 https://kotobank.jp/dictionary/sekaidaihyakka/
- ※6※9.小学館日本大百科全書 https://kotobank.jp/dictionary/nipponica/
- ※11.独立行政法人農畜産業振興機構「乳脂肪をめぐる健康にかかわる最近のエビデンスの動向」P.3 P.5 https://www.alic.go.jp/content/000142880.pdf
1. ヨーグルトダイエットのやり方

ダイエットを行うにあたり、特定の食品だけを摂取する方法については、厚生労働省もその危険性を呼びかけている。(※1)ヨーグルトダイエットも同様で、健康的に体重を管理する食事方法のなかで、ヨーグルトを有効に使用することが肝要である。
では、ヨーグルトは朝食べるのが有効なのか、あるいは夜摂取するほうがメリットがあるのか。ヨーグルトを使ったダイエットにおける注意点を説明する。
やり方とタイミング
食品成分データベースを参考にすると、全脂無糖のヨーグルト100gのカロリーは56kcalである。(※2)ヨーグルトのこのカロリーの低さは、小腹が空いたときや食後に摂取することも可能にしてくれる。
ヨーグルトを食べるタイミングであるが、諸説あるものの、朝食べることを推奨されることが多い。ヨーグルトに含まれるプロバイオティクスは、免疫機能を向上させたり腸の状態を改善させたりする働きがあるため、フルーツとともに朝食べるとよいという説もある。(※3)
また、ヨーグルトをおやつにするのもおすすめだ。厚生労働省によれば、理想的な1日の間食のカロリーは200kcal程度であるため(※4)、カロリーが比較的低いヨーグルトはまさに理想といえるだろう。
なお、夜にヨーグルトを食べても問題ないものの、深夜に摂取するのはおすすめできない。夕食のカロリーを抑えるためのひとつとして摂取するとよいかもしれない。
2. ヨーグルトダイエットにおすすめの食べ方

ヨーグルトの乳酸菌は、健康に寄与するさまざまな要素を有していることがわかっている。(※3)ダイエットのためにヨーグルトを有効活用するには、どんな食べ方をすればよいのだろうか。いくつかのアイデアを紹介する。
おすすめの食べ方
ダイエットにヨーグルトを用いる場合は、無糖のタイプを選ぶのが基本である。物足りなく感じる場合は、繊維質の多い果物とともに食べるとよい。あるいは、消化がよく多くの栄養素を含む蜂蜜で甘みをつけてもよいだろう。(※5)
また、寒い時期に冷たいヨーグルトを食べるのが苦痛だと感じる場合は、ホットのヨーグルトを食べるという手もある。とくにビヒダス菌を含むヨーグルトは、温めるのがおすすめだ。ビヒダス菌が生育する適温は36℃~38℃であることを覚えておこう。(※6)さらに、食物繊維量が豊富なおからパウダーを混ぜて食べるのも(※7)、ダイエットの一助になるだろう。
3. ヨーグルトダイエットの効果

ヨーグルトをダイエットに用いることで、どんな栄養を摂取できるのだろうか。また、その栄養がもたらす効果についても説明する。
主な栄養素と効果
全脂無糖のヨーグルト100g中には、カルシウムやレチノール、ビタミンB群などが含まれている。(※2)レチノールには視覚や聴覚の機能を健全に保つ働きなどがあり、ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康に関連している。(※8)また、乳酸菌によって作られるヨーグルトには、ビフィズス菌やブルガリア菌が含まれている。(※9)ビフィズス菌は腸内における代表的な善玉菌として、腸の働きを整えることが知られている。(※10)
特筆すべき機能
乳製品のひとつであるヨーグルトには、豊富なカルシウムも含まれている。(※2)この乳酸カルシウムは、吸収されやすいという特質を持っている。(※9)また、太りやすいというイメージのある乳製品であるが、ヨーグルトをはじめとする乳製品の日常的な摂取が必ずしも肥満につながらないことや、心臓疾患や糖尿病などの生活習慣病に対しても予防的な働きがあることも報告されている。(※11)
結論
乳酸菌を使って作られるヨーグルトには、腸の健康を保つ働きをする菌を有しているものが多い。また豊富なカルシウムやビタミンB群も有しているため、健康的な食生活を維持するという意味でのダイエットには非常に有効な食材である。無糖のヨーグルトに適量のフルーツや蜂蜜を加えたり、菌を活性化するために温めたりと、用途に応じた食べ方にも留意してダイエットに役立ててほしい。
(参考文献)