目次
- ※1.一般社団法人小郡三井医師会「間違ったダイエットの危険性」 http://www.ogorimii-med.net/
- ※2.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)果実類/りんご/皮つき/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07176_7
- ※3※4.一般社団法人青森県りんご対策協議会 https://www.aomori-ringo.or.jp/
- ※5.農林水産省「リンゴポリフェノールの健康機能性とその活用」P.58 https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010901136.pdf
- ※6.文部科学省所管の国立研究開発法人科学技術振興機構「リンゴの機能性の活かし方」P.56-57 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjahcs/13/1/13_56/_pdf
1. りんごダイエットで健康的に痩せる

りんごを使ったダイエットといっても、単純にりんごだけを食べて痩せることではない。1品目だけを食べて痩せるダイエットの危険性は、医師たちの警鐘によって一般的に認識されるようになった。(※1)しかし、りんごが持つ数々のメリットを利用しつつ、健康的に体重を落とすことは可能なのである。りんごをダイエットのサポートとして活用する方法を見てみよう。
やり方とポイント
まずは、りんごのカロリーを見てみよう。平均的な大きさのりんご1個は250~300gである。文部科学省の食品成分データベースによれば、りんご100g当たりのカロリーは56kcal(皮付き)とそれほど高くない。(※2)
それではりんごはいつ食べるべきなのか。カロリーの低さを活用して、小腹が空いたときの間食にしたり、食後に満腹感を得るために適量を摂取するのが望ましい。(※3)一方で、糖尿病などの持病がある人はりんごの摂取に関しては医師の指示を仰ぐ必要があるだろう。いずれにしても、りんごは多量摂取するのではなく、健全なメニューの一部と考えるべきである。(※1)
2. りんごダイエットで得られる効果

適切なダイエットを行うために、りんごはぜひ食生活に取り入れたい果物である。では、りんごにはどんな栄養素が含まれ、どの結果、どんな効果を期待できるのか。続いては、りんごに含まれる栄養について説明する。
主な栄養と効果
食品成分データベースを参考にすると、りんごにはミネラル類、ビタミン類が多く含まれていることがわかる。(※2)豊富なカリウムは血圧の上昇を抑えるのに役立ち、リンゴ酸は疲労からの回復や新陳代謝を助けるなどの働きが期待できる。(※4)特筆すべきは食物繊維量で、水溶性と不溶性のいずれの食物繊維も有しているりんごは、腸の状態を改善し便通をよくする働きが期待できるのである。(※3)
またある研究では、りんごの果皮部分に多いフラバノールの1種ケルセチン配糖体は、脂肪の蓄積を阻んだり、脂肪肝やアルツハイマー病の予防効果が報告されている。(※5)いまだ研究途上にあるが、りんごと抗ガン性との関連も否定できないようだ。(※6)このように、りんごには多くの栄養素が含まれており、さまざまな効果が期待できるので、適量を摂取すればダイエットにも役立つ果物といえるだろう。
3. りんごダイエットおすすめの食べ方

ダイエットを成功させるためにも、りんごを食べることを習慣にしたい。しかし、生のりんごをおやつやデザートとして食べていても飽きてしまう。りんごを飽きずに食べるためには、どんな方法があるだろうか。
継続して食べるために
日本だけで約200種が存在するといわれるりんご。各地で生産されるりんごには、それぞれ特色がある。しかし生で食べるだけでは能がない。りんごの甘酸っぱさを生かし、煮てコンポートにしたり焼きりんごにしたりなど、調理するのもおすすめだ。また、ジュースやスムージーにすると、摂取しやすくなるだろう。
また、りんごの皮部分には特に有益な栄養素が多いため(※5)、できれば皮ごと食べるのが望ましい。
結論
りんごダイエットとは、りんごだけを食べて体重を落とす方法ではない。りんごが持つ数多くの長所を生かして、上手に食生活に導入し、健康を維持するという意味がある。りんごにはミネラルやビタミン、食物繊維やポリフェノールなど、現代人が必要とする栄養素が含まれている。生食だけではなく加熱するなどの工夫をし、ぜひ健全な食生活の一助としてほしい。
(参考文献)