目次
- ※1 東京都福祉保健局 ひじきに含まれるヒ素|東京たべもの安全情報館|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/anzen_info/hijiki.html
- ※2 食品安全委員会 ヒジキに含有されている無機ヒ素について http://www.fsc.go.jp/fsciis/questionAndAnswer/show/mob07009000005
- ※3 厚生労働省 ヒジキ中のヒ素に関するQ&A https://www.mhlw.go.jp/topics/2004/07/tp0730-1.html
- ※4 農林水産省 より安全に食べるために家庭でできるヒジキの調理法 https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/gyokai/g_kenko/busitu/pdf/hijiki02.pdf
1. ひじきの食べ過ぎによる身体への影響

ひじきはカルシウムやカリウム、リン、鉄などを多く含む栄養満点な食材(※1)として人気だが、食べ過ぎると身体に影響があるのだろうか。
ヒ素について
海藻類の多くはヒ素が含まれているが、その中でもひじきは健康被害が心配される無機ヒ素を多く含んでいる。この無機ヒ素は、多量に摂取してしまうと、急性中毒を起こし、嘔吐や下痢、腹痛などの症状を起こし、最悪の場合は死に至ることがあるので注意が必要だ。(※1)しかし我が国の食文化に基づく通常の摂取の範囲では、ひじきを食べてヒ素中毒を起こすなど健康に悪影響を及ぼしたという報告はないため、過剰に心配する必要はないだろう。(※2)
2. ひじきの食べ過ぎにならない量

ひじきは食べ過ぎにならないようにすればとくに問題はない。ひじきの食べ過ぎにならない量をきちんとチェックしておこう。
一日の摂取量
ひじきに含まれているヒ素を大量に摂取しない限り、健康被害の心配はない。そんなひじきの一日の摂取量の目安は4.7gだ。この4.7gを継続的に摂取しない限り、ヒ素中毒の心配はない。一週間あたり33g以上を摂取しないように注意しながら、ひじきを食べるようにしよう。(※3)
3. ひじきのヒ素を減らす方法

ひじきのヒ素は摂取量の目安を上回らなければ健康被害の心配はないが、ひじきに含まれるヒ素が気になる人は、ヒ素を減らす方法を実践するのがおすすめだ。ひじきのヒ素を減らすための有効な方法を紹介しよう。
減らすための有効な方法
乾燥ひじきを調理する時は、必ず水洗いや茹で戻し、茹でこぼしなどを行うことで無機ヒ素の量を減らすことができる。水戻しなら無機ヒ素を5割減、茹で戻しなら8割減、茹でこぼしなら9割減が期待できるので、実践してみるのがいいだろう。これらの方法を行っても、ヒ素以外のカルシウムや鉄分、食物繊維などのほかの栄養素は7割以上ひじきに残っているので、栄養的な問題はない。(※4)
結論
健康によいイメージのあるひじきは、無機ヒ素を含んでいる食品だ。ひじきは適量を摂取する分にはヒ素中毒などの危険性もなく安心して食べることができる。また、ひじきのヒ素が気になる人は、茹で戻しなどを行うとヒ素を減らすことができるので、ぜひ試してみてもらいたい。
(参考文献)