目次
- ※1.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)いも及びでん粉類/<いも類>/(さつまいも類)/さつまいも/蒸し切干」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02009_7
- ※2※4※6.厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※3.一般社団法人日本生活習慣病予防協会「「食物繊維」は肥満・メタボ、糖尿病の人にもメリットが大きい 玄米など「全粒穀物」でリスク低下」 https://seikatsusyukanbyo.com/calendar/2021/010412.php
- ※5.全国健康保険協会「足元スッキリ、むくみ対策!」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h27/270401/
- ※7.大塚製薬株式会社「素早くエネルギーとなる糖質」 https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/about/nutrition/sports-nutrition/essential-nutrients/carbohydrates.html
- ※8.文部科学省「早寝早起き朝ごはんで君の輝く未来」P.15 https://katei.mext.go.jp/contents2/pdf/R3_keihatsushiryo-student.pdf
1. 干し芋ダイエットで得られる効果

そもそも干し芋にはどんな栄養が含まれているのだろうか。ダイエットに干し芋を用いることで、どのような効果が得られるのか。具体的に見てみよう。
便通の改善
文部科学省の食品成分データベースを参考にすると、干し芋100g中には5.9gの食物繊維が含まれている。(※1)近年の日本人に不足しがちな栄養素といわれる食物繊維は、充分な量を摂取することで、規則的な便通の習慣が身につく可能性が高くなる。(※2)
満腹感が続く
干し芋に含まれる炭水化物量は65.8g(※1)、そして前述の通り食物繊維も豊富に含まれている。そのため、干し芋は腹持ちのよい食品としても知られている。さらに、食物繊維が多い食物は、必然的に咀嚼する時間が長くなるため、満腹感が続くとも考えられる。(※3)
血糖値が上がりづらい
食物繊維は大腸まで達するため、整腸作用があることはよく知られている。厚生労働省のサイトによると、食物繊維には血糖値を上がりにくくする作用があることが報告されている。加えて、食物繊維には血糖値だけではなく、コレステロールの濃度を低下させる働きもあるという。(※2)
むくみの解消
干し芋はミネラル成分も有している。そのなかでもカリウムは、干し芋100g中に980mgも含まれている。(※1)カリウムには、ナトリウムを排出する作用があるため、塩分を摂りすぎた際の調節にも一役買っている。(※4)塩分の過剰摂取はむくみの原因となるため、カリウムを摂取することでむくみの解消が期待できるのである。(※5)
2. 干し芋ダイエットのやり方

干し芋を使ったダイエットをする場合には、いつ、どのくらいの量の干し芋を食べるのが適当なのだろうか。ダイエットのための干し芋の有効な食べ方を説明する。
食べるタイミングや量
食品成分データベースによれば、干し芋100gのカロリーは277kcalあり、決して低いとはいえない。また糖質量も100gあたり59.9gと高い。(※1)
たとえばおやつとして干し芋を食べる場合には、どのくらいの量がふさわしいのか。厚生労働省が推奨する間食のカロリーは200kcal程度である。(※6)したがって、干し芋を間食にする場合には、80gほどが適量というわけだ。
干し芋は腹持ちのよさが特徴なので、小腹が空いたときのおやつとして適量食べると有効である。また、炭水化物量が多いことから、即エネルギーになるという特徴もある。(※7)筋トレや運動の前後に、エネルギー補給として干し芋を食べるのもよいだろう。
3. 干し芋ダイエットの注意点

干し芋は美味しいだけではなく、ダイエットに活用できる要素を有していることをわかっていただけたと思う。しかし、干し芋をダイエットに活用する場合の注意点も存在する。以下の点に留意してほしい。
食べ過ぎに注意
上述したように、干し芋のカロリーは決して低くない。美味しいからといって度を越えた量を食べると、逆にカロリーオーバーになってしまうことを頭に入れておこう。
食べる時間に注意
干し芋にかぎらず、夜遅くに食べ物を口にすると、体内で脂肪となって蓄積される可能性が高くなる。寝る前にお腹が空いても、干し芋を食べることは避けるのが無難である。(※8)
4. 干し芋でダイエットするための豆知識

秋から冬にかけてよく目にする干し芋。干し芋はどんな歴史を持っているのだろうか。最後に、干し芋の豆知識を紹介する。
産地や特徴
干し芋は、19世紀の終わりに静岡県で生まれた食材である。のちに茨城県でその生産が普及した。現在も主要な生産地は茨城県である。蒸した干し芋をカットし、乾燥して作られる干し芋は、かつては保存食としても重宝されていた。丸干しや角干しなどのタイプがあり、原材料となるさつまいもには、べにはるかやヒタチレッドなどがある。
結論
独特の甘みと食感を持つ干し芋は、豊富な食物繊維やミネラルを含む食材である。腹持ちのよさや豊富な栄養を有する干し芋は、上手に活用すればダイエットを成功に導く一食材となり得る。一方でカロリーや糖質は高めであるため、食べる量やタイミングに注意する必要があるだろう。美味しい干し芋は適量を美味しく食べて、ダイエットを成功させてほしい。
(参考文献)