1. かぼちゃのダイエット効果
ホクホクとした甘みがあり、とくに煮物で味わうことの多いかぼちゃだが、なぜダイエットに向いているのだろうか。最初にかぼちゃダイエットの効果を紹介しよう。
低カロリー
かぼちゃと白米のカロリーを比較してみよう。
100gあたりのカロリー(※1、2、3)
西洋かぼちゃ:80kcal
日本かぼちゃ:50kcal
白米:342kcal
100gの量で比較すると、西洋かぼちゃのカロリーは白米の1/4程度で日本かぼちゃは1/7ほどだ。ダイエットするなら、白米のかわりにかぼちゃに置き換えて食べるのがおすすめ。ちなみに野菜摂取の目標は1日に350g以上といわれているが、かぼちゃのように緑や黄色、赤のような色の濃い緑黄色野菜はカロテノイドを多く含んでおり、抗酸化作用が強い(※4)。
便通の改善
かぼちゃには食物繊維が含まれており、コレステロールと脂質の吸収を抑制し、排出を促すことで血中コレステロールを低下させる働きがある。また、糖分の吸収を遅らせるため、糖尿病を予防する効果が期待できる。さらに、胃の中で体積が増えるため、食べ過ぎの防止になる。ほかにも腸内細菌のバランスを整えて腸の働きを活発にし、便通をよくすることで大腸ガンを予防する働きがある(※5)。
むくみの緩和
かぼちゃに含まれる栄養素のひとつがカリウムだ。カリウムはナトリウムの排出を促進し、血圧の上昇を抑えて高血圧予防や筋肉の収縮をスムーズにする効果が期待できる。また、腎臓に溜まりがちな老廃物の排泄を促進する働きがある。さらに種子にはリノール酸が含まれ、コレステロールを低下させて動脈硬化を防ぐ働きがある(※5)。
2. かぼちゃダイエットのやり方
次にかぼちゃダイエットの具体的なやり方を紹介しよう。
食べ方とポイント
1日1食のみ白米をかぼちゃに置き換える
かぼちゃダイエットのやり方のポイントのひとつが、白米のかわりに食べる方法だ。1日3食すべてを白米からかぼちゃに置き換えると、ストレスを感じて逆に過食になる可能性がある。1日のうち1食のみを白米からかぼちゃに置き換えるとよい。
種子を食べる
ダイエット中でコレステロールが気になる人は、種子の空炒めがおすすめだ(※5)。空炒めした後、塩こしょうで調味するだけの簡単メニューである。
間食でスイーツとして食べる
かぼちゃを間食としてスイーツで食べるのもおすすめのダイエット方法だ。たとえばペースト状にして団子にするか、きざんでケーキの材料にすると美味しい。ちなみに間食とは3食の食事以外に摂取するエネルギー源の食べ物と飲み物だ。種類はお菓子・飲料・フルーツ・ファストフード・菓子パンなどいろいろとある。間食は食事のみでは摂取できない栄養素を補ったり、仕事や勉強の気分転換になったり、生活にうるおいを与えるといった役割がある。ただし、食べたいものを好きなだけ食べると、1日の摂取エネルギーが消費エネルギーより多くなって肥満になる可能性があるため、上手に間食を食べることが大切だ(※6)。
3. かぼちゃダイエットで失敗しないコツ
最後にかぼちゃダイエットで失敗しないコツを紹介しよう。
摂取量に気をつける
かぼちゃは糖質が多い野菜のひとつだ。ダイエット中にたくさん摂取しすぎると、血液中の血糖値や中性脂肪が増えるため注意が必要だ(※7)。
味付けに注意
かぼちゃは味付けによってカロリーオーバーになることもあるため注意が必要だ。
1人前のかぼちゃ料理のカロリー(※8、9)
かぼちゃの煮物:87kcal
かぼちゃのスープ:kcal
かぼちゃのサラダ:140kcal
かぼちゃのマヨ和え:173kcal
煮物とマヨ和えでは100kcal近くカロリーが異なることがわかるだろう。
基本をおさらい
かぼちゃダイエットで注意すべきことのひとつが、白米をかぼちゃに置き換えるのはもちろん、運動や摂取カロリーについても気にすることだ。ダイエットのポイントは食事量を制限し、運動やエクササイズを行うこと。極端な摂取制限はリバウンドの恐れはもちろん、健康に害を及ぼす可能性がある(※10)。
結論
かぼちゃダイエットの効果や、やり方、失敗しないコツを紹介した。先述したようにかぼちゃダイエットの効果は便通の改善や、むくみの緩和に効果が期待できることだ。痩せたいけれど、やり方がわからないという人は、かぼちゃダイエットにチャレンジしてみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※1〜※3出典:文部科学省
※4出典:公益社団法人 日本栄養士会「1日350gの野菜を食べるための工夫とは?」
※5出典:指宿市「かぼちゃ」
※6※10出典:厚生労働省
※7出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「肥満治療の食事レシピ」
※8出典:公益社団法人 沖縄県栄養士会「2008年10月 かぼちゃ料理3品」
※9出典:公益財団法人 淀川勤労者厚生協会「かぼちゃのマヨ和え」