目次
- 食材の下処理は念入りにする
- 食材に薄く小麦粉を叩いてから、衣をつける
- 冷水に卵を入れて作った薄い衣を使用する
- しっかりと温度が上がった油で揚げる
- 一度に揚げ過ぎない
- 揚げたてをいただく
1. 天ぷらと食べ合わせが悪い食材

世の中がまだ今のように発展していない頃、人々は知恵を絞って暮らしていた。食べ合わせの悪さを表す「合食の禁」もそのひとつである。これは伝承という形で食べ合わせの悪い組み合わせを残したものだ。このなかで天ぷらも古くから、スイカと食べ合わせが悪いとされてきた。ここではその審議をまず解説していこう。
スイカやかき氷
天ぷらはスイカと食べ合わせが悪いとされてきた。合食の禁のなかには、科学的には根拠のないものや今では食べ合わせがむしろいいとされている組み合わせもあるが、天ぷらとスイカは伝承通り、食べ合わせが悪い。
天ぷらは文字通り、油を多く使う食品である。対してスイカは水分が非常に多い。一緒に食べると胃液が薄まる可能性、そしてお腹を冷やす可能性があり、結果として消化不良に陥りやすくなるのだ。(※1)同じ理由でかき氷もNGである。
2. 天ぷらの食べ合わせと理由

昔の人は、感覚として天ぷらとスイカの食べ合わせが悪いことに気がついていたのだから、なんとも敏感である。ここでは天ぷらと食べ合わせると体調を害す可能性がある食品とその特徴、さらに理由について深掘りしていこう。
脂質と消化
天ぷらは、衣をつけた食材を油で揚げる食べ物である。このため、脂質が多い。胃に入った食物は平均して2~3時間で消化され、小腸へと移動するが、天ぷらや脂身の多い肉は倍以上の時間がかかることも多い。(※2)天ぷらはそもそも消化に時間がかかる=胃に負担がかかりやすい食べ物なのだ。さらに体温より冷たい飲み物は、胃の運動を一時的に減少させるという報告がある。(※3)
天ぷらを食べるときは、冷たい水分および、水分を多く含む食材を食べ過ぎないことを心がけると安心だ。
3. 天ぷらを美味しく作るコツ

天ぷらは、日本料理のなかでもとても人気の高いメニューである。自宅で作るのは、なかなか難しいとされているが、実はコツを掴めばさほど、難しいものではない。ここからは天ぷらを美味しく作るコツについて言及していこう。
揚げ方のコツ
どうしてもぺちゃっとなってしまう...そんな声を聞くことも多い天ぷら。ここではお店のようにからりとあげるコツをまとめて紹介しよう。
基本的なコツだが、しっかりと守ることでいつもよりも格段に美味しい天ぷらを食べることができるはず。市販の天ぷら粉を使った場合でも、②をのぞいて、コツは応用できそうだ。
結論
天ぷらとスイカやかき氷などの冷たい食べ物は、食べ合わせが悪い。とくに体調が優れない時には注意が必要である。天ぷらだけでなく、脂質は消化に時間がかかることを頭に入れておくとよさそうだ。冷たい水や水分を多く含む食材の食べ過ぎに注意して、天ぷらを美味しく食べたいものである。
(参考文献)
※1出典:農林水産書『食慣行と「合食の禁」(その1)』
※2出典:大原薬品工業株式会社「第3回腸のお悩みに。冬の便秘を防ごう!」
※3出典:国立研究開発法人科学技術振興機構「摂取する水の温度と量がヒトの胃運動に及ぼす影響」