目次
- ※1 量子科学技術研究開発機構
- ブロッコリーの抽出物スルフォラファンに放射線の増感作用があることを発見~がん治療において放射線との併用療法への可能性~ - 量子科学技術研究開発機構 https://www.qst.go.jp/site/qms/1669.html
- ※2〜※4 公益財団法人長寿科学振興財団 https://www.tyojyu.or.jp/
- ※5 ※6文部科学省 https://fooddb.mext.go.jp/
1. ブロッコリースプラウトの注目すべき栄養成分

ブロッコリースプラウトは、成熟野菜よりとは違い、成長に必要な栄養成分を備えているので、その分いろいろな効果や効能が期待できる。その中でもとくに注目すべきスルフォラファンについて紹介しよう。
スルフォラファン
ブロッコリースプラウトに含まれる栄養成分の中でもとくに注目なのが、スルフォラファンだ。スルフォラファンは、ブロッコリーやキャベツ、カリフラワーなどに含まれる辛み成分で、がん予防に効果があるといわれている。さらに解毒作用や抗酸化作用が期待できる。最近では、ピロリ菌の除菌効果も報告されているのだ。(※1)
2. ブロッコリースプラウトの効果効能

ブロッコリースプラウトはスルフォラファン以外にもさまざまな栄養成分を含んでいる。そんなブロッコリースプラウトの持つ主な栄養から得られる効果効能を見てみよう。
得られる効果
カロテン
ビタミンAの仲間であるカロテンは、植物に含まれており、不足してしまうと物が見えなくなったり、皮膚や粘膜が乾燥したりしてしまう。それらを防ぐためにもカロテンは積極的に摂取したい栄養素だ。(※2)
ビタミンC
水溶性ビタミンの1つであるビタミンCは、コラーゲンの生成に欠かせない栄養素だ。コラーゲンが合成されないと、血管がもろくなったり、貧血や筋肉減少、呼吸困難などの症状を引き起こすこともある。さらに歯や軟骨の働きを正常に保つのに必要な栄養素でもある。ほかにもメラニン色素の生成を抑えたり、日焼けを防ぐ作用やストレスや風邪などへの抵抗力を強めてくれるとされる。(※3)
カリウム
ブロッコリースプラウトはカリウムも多く含んでいる。カリウムは、体内の細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりするのに大切な栄養素だ。カリウムは腎臓でナトリウムの再吸収を抑制し、尿中への排出を促進するので、血圧を下げる効果が期待できる。(※4)
3. ブロッコリースプラウトの栄養素

ブロッコリースプラウトは天然のサプリメントと呼ばれるほど高い栄養素を持っている。カロリーは100gあたり18kcal(※5)で、ブロッコリーの37kcal(※6)と比較しても低い。そんなブロッコリースプラウトの栄養素を紹介しよう。
100gあたりの栄養素
ブロッコリースプラウトの100gあたりの栄養素はβカロテンが1400μg、ビタミンCが64mg、カリウムが100mgだ。(※5)それに対してブロッコリーはβカロテンが900μg、ビタミンCが140mg、カリウムが460mgである。(※6)ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーよりもβカロテンを多く含むことがわかる。
4. ブロッコリースプラウトの栄養を損なわない食べ方

栄養が豊富なブロッコリースプラウトを食べるのなら、できるだけ栄養を損なわない食べ方をするのがいいだろう。おすすめの食べ方を紹介する。
おすすめの食べ方
ブロッコリースプラウトは、加熱してしまうと栄養素が減ってしまうので、生のまま食べるのがおすすめだ。さらにブロッコリースプラウトに含まれているカロテンは、脂質との相性がいいので、サラダにしてドレッシングをかけると吸収率をアップすることができる。
結論
ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーよりもβカロテンが豊富に含まれている。ブロッコリースプラウトの豊富な栄養素を無駄なく摂取するには、生のまま食べるのがおすすめだ。栄養満点のブロッコリースプラウトは、クセがなく食べやすいのでサラダやトッピングとして食べるのがいいだろう。
(参考文献)