目次
- ※1.東京ソルト株式会社「塩の豆知識」 http://www.tokyosalt.co.jp/archives/608
- ※2.広島県「合せ酢の殺菌効果」 https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/26/foodfaq4-4.html
- ※3.東京都北区「おすすめの生野菜の洗浄消毒方法」P.1-2 https://www.city.kita.tokyo.jp/
- ※4.小学館日本大百科全書「炭酸水素ナトリウム」 https://japanknowledge.com/contents/nipponica/
- ※5.一般社団法人全国農業協同組合中央会「ブロッコリー」 https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=24
- ※6.株式会社村上農園「商品に関するQ&A」 https://www.murakamifarm.com/sprout/faq/
1. 農家直伝!ブロッコリーの簡単な洗い方

ブロッコリーは、栽培過程において青虫やアブラムシがつきやすい野菜である。カリフラワーと並んで洗いにくい野菜であるブロッコリー、ひょっとしたら内部は虫だらけという状況も起こりうる。虫や土など、ブロッコリーについた汚れを落とす洗い方を、ある農家がツイッターに投稿して話題になった。その方法も含めて、ブロッコリーの洗い方を見てみよう。
ボウルを使ったブロッコリーの洗い方
ブロッコリーを洗ったことがある人なら知っているだろう。ブロッコリーは水をはじく性質を持っている。そのため水道から流れる水を使っても、花蕾の内部まで洗うことができないのである。ブロッコリーに付着した汚れを落とすためには、ボウルを使うのが理に適っている。ブロッコリーが入る大きさのボウルに水を張り、花蕾部分を下にして水の中でふる。こうすることで、内部まで洗うことができる。
ビニール袋を使ったブロッコリーの使い方
ブロッコリーを入念に洗いたい場合は、10分ほどかけて洗ってみよう。使用するのはビニール袋である。花蕾部分を下にしたブロッコリーを、洗浄用の水とともにビニール袋に入れる。ボウルなどを使用して固定すると便利である。
小房に切った後のブロッコリーの洗い方
花蕾部分は小房にカットしてから洗う方法もある。茎と花蕾の部分を分けて洗うことで、より汚れは落ちやすくなるだろう。この場合も、数分水に浸けておくと内部の汚れが落ちる。ただし水溶性の栄養の流出を防ぐため、必要以上の時間浸けておかないよう気をつけてほしい。
2. 虫や農薬が気になる場合のブロッコリーの洗い方

ブロッコリーについている虫や農薬などの汚れを、水で落とすだけでは不安という人もいるかもしれない。その場合は、身近にあるものを使用してブロッコリーを洗うことができる。その方法を紹介する。
塩を使ったブロッコリーの洗い方
ボウルに水を張ってブロッコリーを洗う場合、小さじ1杯ほどの塩を加える方法がある。塩の粒子が花蕾部分の内部に侵入し、汚れがよく落ちるといわれている。塩には殺菌効果もあるため(※1)、心配な場合は加えてみてほしい。しばらく浸けておくと有効だが、長時間漬け置かないよう気をつけよう。
酢を使ったブロッコリーの洗い方
ブロッコリーを浸け洗いするときに大さじ1杯ほどの酢を加えると、付着した細菌の多くを殺菌できる。酢の主成分である酢酸は、強力な殺菌力を持っている。(※2)この原理を活用し、ブロッコリーもキレイに洗うことができる。
50℃のお湯を使ったブロッコリーの洗い方
生野菜の殺菌方法のひとつに、50℃洗いがある。(※3)この方法は、ブロッコリーを洗う場合にも用いることができる。肝心なことは、一度沸騰させた湯を使用する点である。時短にはつながらないが、洗浄消毒のために必要な条件となる。(※3)沸騰した湯に水を足し50℃にし、この湯にブロッコリーを数分つけると、汚れや細菌が落ちるだけではなく、色も鮮やかになる。
重曹を使ったブロッコリーの洗い方
重曹をキッチンに常備している場合は、ブロッコリーを洗うときにも使ってみよう。炭酸水素ナトリウムが主成分の重曹は、洗浄剤の役割を果たしてくれる。(※4)ボウルでブロッコリーを洗う際、水に小さじ1杯の重曹を加え、ふり洗いをする。重曹はくれぐれも、口にしても問題ないタイプであることを確認して使用するようにしよう。
洗剤を使ったブロッコリーの洗い方
この場合の洗剤とは、あくまでも野菜を洗うことに特化した洗剤である。残留農薬の汚れを落とすことを主目的とした洗剤を使ってブロッコリーを洗えば、安全面でも安心である。
3. ブロッコリースプラウトの洗い方

スプラウトとは、野菜の新芽のことである。もやしやカイワレ大根はスプラウトの代表であるが、ブロッコリーのスプラウトは、抗がん作用のある物質スルフォラファンを多く含むことで知られている。(※5)ブロッコリーとは異なる食感が新鮮なスプラウトは、どのように洗うべきなのだろうか。スプラウトを購入したら、かぶのスポンジ部分を上にして、ボウルに張った水の中でゆらゆらさせる。こうすれば、種をはじめとする汚れが落ちる。また、スプラウトを販売する企業によっては、種を除去する際に洗浄して販売しているところもある(※6)栄養面でも見るべき点が多いブロッコリーのスプラウトも、キレイに洗って美味しく食べてほしい。
4. キレイに洗ったブロッコリーの茹で方

ブロッコリーをしっかりと洗ったら、美味しく調理して食べたい。ブロッコリーの調理法としては最も手軽な方法、茹でる場合にはどんなコツがあるだろうか。ブロッコリーは小房にカットし、さらに火が通りにくい茎の部分を別に切っておくとよいだろう。沸騰したお湯に、濃度1%になる程度の塩を入れ、まず茎の部分を20秒ほど茹でる。小房の部分も鍋に投入し、2分をめどに茹でる。カットしたブロッコリーの大きさや品質によって、茹で時間は調節する。これが基本的な茹で方であるが、フライパンで蒸し焼きにしたり、電子レンジを使用する方法もある。状況に応じて、上手に茹でてほしい。
結論
ブロッコリーは、主に花蕾部分を食べる野菜である。密に詰まったその部分をきれいに洗うには、いくつかの工夫を要する。水をはじく性質のあるブロッコリーは、流水で洗うよりもボウルやビニール袋を使って洗うのがベターである。虫や農薬が気になる場合は、塩や酢を使ったり、専用の洗剤を使用したりしてもよい。キレイになったブロッコリーは、上手に料理して食卓に乗せてみてほしい。
(参考文献)