目次
- ※1出典:農林水産省「ゴーヤーチャンプルー...沖縄県」 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/cuisine/cuisine7_5.html
- ※2出典:キユーピー株式会社「ゴーヤーの選び方」 https://www.kewpie.co.jp/recipes/knowledge/article/15/page02/
- ※3出典:文部科学省「食品群名/食品名: 野菜類/にがうり/果実/生」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06205_7
- ※4出典: 独立行政法人 農畜産業振興機構「今月の野菜 にがうり(ゴーヤー)の需給動向」 https://www.alic.go.jp/content/001180251.pdf
- ※5出典:港区立がん在宅緩和ケア支援センターういケアみなと「ういケアみなと 第 35 回 栄養セミナー暑さ本番!ゴーヤの効果で乗り切ろう!」 https://www.minato-hpccsc.jp/
1. ゴーヤの苦み取り:5つの下処理方法

最初にゴーヤの苦みを取る5つの下処理方法を紹介しよう。
苦みの取り方1:塩もみする
ゴーヤの苦みを取る方法のひとつが塩もみする方法だ。具体的なやり方はゴーヤの果肉に適量の塩をふって30分ほどおいておき、しんなりしてきたら冷水で洗い流せばよい。
苦みの取り方2:塩と砂糖を使う
塩もみするだけでゴーヤの苦みは適度に落ちるが、もっと苦みをやわらげたいなら、砂糖を使ってゴーヤをもむとよい。ゴーヤ1本に対しての量は、塩小さじ1/2と砂糖小さじ2だ。もんだら10分おいて水気を切ること。出てきた水分に苦みが溶け出しているので、使わずに捨てる。塩のみでもんでも塩と砂糖でもんでも、料理の味付けに塩と砂糖を使用するなら、もんだ後に洗い流す必要はない。下味になるため、そのまま調理してよい。料理が甘くなったら困るというときは、サッと水洗いして調理すれば大丈夫だ。
苦みの取り方3:塩茹でする
さらに苦みをやわらげたいときや、サラダ、和え物、つくだ煮に使うなら塩茹でがおすすめだ。方法は鍋に湯を沸かし、塩もみしたゴーヤを入れる。10秒ほどサッと湯通ししたら、ザルにあげるだけだ。茹ですぎると歯ごたえが弱くなるので注意すること。
苦みの取り方4:塩水につける
ボウルに塩と水を入れてよく混ぜ、ゴーヤを加えて軽くもむ。10分ほどおいてザルにあげ、水気を切る。
苦みの取り方5:レンジで加熱する
ゴーヤの苦み取りはレンジで加熱するのもおすすめだ。方法はゴーヤを塩でもみ、サッと水で洗い流して600Wのレンジで30秒~1分ほど加熱する。ただし加熱しすぎると食感が悪くなるため、注意すること。
2. ゴーヤの苦み取り:3つの調理法

次にゴーヤの苦みを軽減し、抑える調理法を紹介しよう。
苦みを消す方法1:油で調理する
ゴーヤの苦みを抑える調理法のひとつが油で揚げる方法だ。油でコーティングするとゴーヤの苦みが抑えられる。ゴーヤチャンプルーのように炒めたり、豚肉や卵、豆腐と一緒に油で炒めたりしてコーティングすると、より食べやすくなる。
苦みを消す方法2:濃い味付けにする
ゴーヤの苦みを消す方法のひとつが、調味料で濃い味付けにすること。たとえば甘味噌でコクのある濃い味付けにするのがおすすめだ。
苦みを消す方法3:旨みをプラスする
甘さと旨みをしみ込ませてつくだ煮にするとゴーヤの苦みは抑えられる。ちなみにゴーヤは夏野菜の王様といわれており、ビタミンが豊富な野菜だ(※1)。沖縄県に長生きの人が多いのは、ゴーヤをよく食べていることが理由のひとつだという。
3. 苦みの少ないゴーヤの選び方

次に苦みが少ないゴーヤの特徴や選び方を紹介しよう。ゴーヤはあざやかな濃い緑色が特徴だが、ずっしりと重いものを選ぶこと。表面のこぶ状の突起がかたくてハリがあり、突起がつぶれておらず、傷ついていないものを選ぶとよい。また突起の大きさが揃って密についているほど新鮮だ。新鮮であるほど栄養価が高いが、その分苦みが強くなる(※2)。とくに表面の緑色が濃くて突起が小さいと苦みが強い。逆に緑色が薄くて突起が大きいゴーヤは苦みが弱い。
4. ゴーヤの苦み成分の栄養

ゴーヤはにがうりとも呼ばれており、100g中に76mgのビタミンCが含まれ、これはキャベツの2倍ほどの量だ(※3、4)。ビタミンCは加熱に弱いのが特徴だが、ゴーヤは果皮がかたいため加熱しても損失が少ないとされる。ゴーヤの特徴である苦みは、モモルデシンやチャランチンと呼ばれている成分で、胃粘膜を保護したり、胃液の分泌を促したりする作用があり、食欲を増進させるうえ疲労回復が期待できる。またコレステロールと血糖値を低下させる効果があることが近年わかっている(※4、5)。とくに苦みの強い部分は種とわたで、取り除くと苦みが和らぐ。
結論
ゴーヤの苦みを取り除く方法を紹介した。ゴーヤの苦み成分であるモモルデシンやチャランチンには食欲を増す働きがある。しかし苦みが苦手という人は塩もみしたりレンジで加熱したり、調理法で工夫するとよい。
(参考文献)