目次
- 寒冷な土地で採れるものや、寒い時期に旬をむかえるもの
- 天日に干したもの
- 火を通したもの
- 温かいもの
- 漬物
- ゆっくり育つもの
- 根菜類
- 小さくて硬く、水分が少ないもの
- 色の濃いもの
- 赤身の肉:タンパク質を含み色も濃く、加熱して食べるため体を温める
- 豚肉:赤身肉のなかでもとくに豚肉は、エネルギー代謝に必要なビタミンB1を含む
- レバー:色が濃く、タンパク質のほか鉄が豊富で血行がよくなる
- 魚介類:体を温めるには、生で食べる刺身よりも煮魚などが向く
- 根菜類(玉ねぎ、人参、ごぼう、大根、れんこんなど):土のなかでできる
- いも類(じゃがいも、里芋、山芋、さつまいもなど):土のなかでできる
- かぼちゃ:血行をよくする働きをもつビタミンEを含む
- 香味野菜(にんにく、にら、生姜など):血行を促進する成分を含む
- 大豆、大豆製品(豆腐や納豆など)、卵、乳製品:タンパク質を含む
- 玄米、黒砂糖:精製されていない食品は、体を温める
- 果物(さくらんぼ、りんご、桃など):寒冷な地域で育つもの
- 温暖な土地で採れるものや、暑い時期に旬をむかえるもの(南国フルーツ、夏野菜など)
- 生もの(刺身、生野菜)
- 冷たいもの(ジュース、アイスクリーム、氷など)
- 精製されたもの、色の薄いもの(白米、白砂糖、小麦製品など)
- 土のうえにできるもの(葉野菜など)
- 水分が多いもの(スイカ、きゅうりなど)
- 発汗作用のあるもの(唐辛子など)
- 酸味の強いもの(酢、酢の物など)
- 長時間煮る(煮物やスープの具材にする)
- 乾燥させる(干物や干し野菜にする)
- 長時間漬け込む(漬物、キムチなど)
- ※1出典:飯塚病院漢方診療科「和漢食とは」 https://aih-net.com/kanpo/user/wakan/about.html
- ※2出典:独立行政法人地域医療機能推進機構 湯布院病院「生活習慣病の予防~体を温める食べ物~」 https://yufuin.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2014/10/eiyo105.pdf
- ※3出典:刀根山病院栄養管理室「からだを温める食事~冷えが気になる方へ~」 https://toneyama.hosp.go.jp/patient/department/nutrition/pdf/news206.pdf
- ※4〜※8:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット https://www.tyojyu.or.jp/
1. 体を温める食べ物

漢方(東洋医学)では、体を温める食べ物は「陽性食品」、体を冷やす食べ物は「陰性食品」とされている。体を温める食べ物である陽性食品には、下記のような特徴がある。(※1、2)
上記と逆の特徴(夏が旬のものなど)をもつ食べ物は、体を冷やす陰性食品とされる。(※1、2)
では、体を温める食べ物にはどのような食材が該当するのか、具体的に見ていこう。
肉類や魚介類
肉類や魚介類に含まれるタンパク質は、体内で熱エネルギーを発生させるため体を温める食べ物といえる。
野菜類(※1~3)
体を温める野菜には、根菜類やいも類をはじめ、かぼちゃなども含まれる。いずれも加熱して食べるのが一般的だ。逆に、生野菜は体を冷やす陰性食品とされる。また、生食も可能なにんにくや生姜なども、体を温める食材である。
その他の食材(※1~3)
2. 体を温める食べ物の栄養素

体を温める食べ物には、健康維持に効果的な栄養素が含まれる。東洋医学的によいとされているだけでなく、栄養面でも体を温める働きをするのだ。とくに、動物性食品や大豆に多く含まれるタンパク質をはじめ、鉄、ビタミンB1、ビタミンE、ビタミンCに体を温める作用が期待できる(※3)。各栄養素について詳しく見ていこう。
栄養素と効能
タンパク質(※3、4)
体を構成する成分として重要な役割をもつ栄養素だ。体内で代謝の際に熱エネルギーを発生させるほか、筋肉をつくることも体を冷えにくくするのに効果的である。
鉄(※3、5)
主に血液中のヘモグロビンを構成する成分で、酸素を輸送する働きをする。とくに、レバーや貝類などの動物性食品に多く含まれるヘム鉄は、吸収率がよい。体を温めるには血行をよくすることが効果的である。鉄は貧血の予防や改善に効果があり、血行促進に役立つ栄養素だ。
ビタミンB1(※3、6)
ビタミンB群の一つで、主に糖質の代謝に必要な栄養素だ。豚肉の赤身やナッツに多く含まれる。十分に摂取することでブドウ糖から効率的にエネルギーが産生され、体が温まる。また、疲労回復にも役立つ。
ビタミンE(※3、7)
ナッツや油脂、かぼちゃ、うなぎなどに多く含まれる脂溶性ビタミンである。強い抗酸化作用をもち、血管を健康に保ち血行をよくするほか、動脈硬化の予防や老化防止にも効果が期待できる。
ビタミンC(※3、8)
コラーゲン生成に必要な栄養素で、血管や皮膚を健康に保つ。また、抗酸化作用があり風邪や疾病への抵抗力を高める働き、日焼け予防などにも効果が期待できる。また、鉄の吸収を促す作用があるため、貧血予防や血行促進にも役立つ。
熱に弱いため、体を温める食べ物は加熱によりビタミンCが損失されやすい。しかし、いも類の場合はデンプンにより保護されているため効率的に摂取できる。生の果物から摂取するのもよいだろう。
3. 寒涼性の食材を体を温める食べ物にする

体を温める食べ物とは対照的な陰性食品(寒性、涼性の食材)を食べると、体が冷えやすくなる(※1~3)。冷え性の改善など体を温めたいときにはおすすめできないが、熱を逃がしたいときなどには役立つ。
寒涼性の食材とは
体を冷やす寒涼性の食材は、下記のように体を温める食べ物とは真逆の特徴をもつ。(※1~3)
温める調理をする
そのまま食べると体を冷やす食材でも、下記のような調理により、体を温める食べ物に変化させることができる。
結論
体を温める代表的な食べ物は、根菜類である。また、体内で熱エネルギーとなり筋肉をつくるタンパク質や、代謝に役立つビタミンB1、血行を促す鉄やビタミンE、ビタミンCを含む食品も体を温める食べ物といえる。体を冷やす食べ物でも、煮込み料理や干し野菜、漬物などに調理すれば体を温める食べ物になる。その時期の旬の食べ物を選べば、寒い冬には身体を温め、暑い夏には体を冷やしてくれるため、上手に活用しよう。
(参考文献)
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