目次
1. みかんの食べ過ぎにならない量

まずは、みかんの適量について見ていこう。食べ過ぎにならないように食べたい方は、ぜひチェックしてみてほしい。
一日の摂取量
農林水産省によれば、果物の一日あたりの摂取目標は200g程度とされている。日本人は摂取目標の半分程度しか摂取できていないため、積極的に果物を食べたいところである。みかんの摂取量に関しては、うんしゅうみかんの場合でおよそ2個食べると可食部が200g程度になる。(※1)みかんは包丁などを使わずに皮がむけ、手軽に食べやすい果物なのでぜひ積極的に摂取してみよう。
2. みかんの食べ過ぎによる影響

次にみかんの食べ過ぎによって起こる身体への影響を見ていこう。
消化器系の異常
うんしゅうみかんには100gあたり33 mgのビタミンCが含まれており、食べ過ぎると過剰摂取になる可能性がある。(※2)ビタミンCの摂取推奨量は成人男性で90mg、成人女性では75mgなので250~300gほどのみかんを食べると過剰摂取といえる。ビタミンCを過剰に摂取すると下痢や吐き気、胃けいれんなど消化器系に異常が出る場合がある。(※3)
太る可能性
うんしゅうみかんには100gあたり11.1gの糖質が含まれており、カロリーも49kcalあるため食べ過ぎると太る可能性がある。(※2)果物に含まれる糖質は果糖と呼ばれ、食べ過ぎは中性脂肪の増大や肥満にも繋がってしまうのだ。(※4)
皮膚が黄色になる
みかんを食べ過ぎると手や足など肌の色が黄色くなる「柑皮症」になる可能性がある。みかんのオレンジ色の色素であるカロテノイドは脂肪を染める働きがあり、食べ過ぎによって一次的に皮膚が黄色くなるのだ。(※5)柑皮症は一時的な症状でとくに問題ないので、食べ過ぎて皮膚が黄色くなったときはしばらくみかんを控えて様子を見よう。
3. みかんを食べ過ぎずに適量食べるメリット

みかんを食べ過ぎたときの影響が分かったところで、次は適量を食べるメリットについて詳しく見ていこう。
栄養素と効能
みかんに豊富に含まれている「β-クリプトキサンチン」は、さまざまな生活習慣病の予防に役立つとされている。みかんを多く食べてβ-クリプトキサンチンが高い人は、骨粗しょう症や脂質代謝異常症、肝機能異常症などの発症リスクが低いことが分かっている。(※1)また、β-クリプトキサンチンには発がんの抑制効果も期待されているのだ。みかんを適量食べることは生活習慣病などのリスクを下げるため、食べ過ぎないように摂取するのがおすすめだ。(※5)
結論
みかんの食べ過ぎにはさまざまな影響がある一方で、適量の摂取なら生活習慣病の予防などに役立つことが分かった。食べ過ぎると手が黄色くなったり胃腸に不調が出る可能性のあるみかんだが、果物不足を解消するためにも適量を上手く取り入れていくのがおすすめだ。みかん好きな方は、ぜひ本記事を参考にしながら適量を楽しんでみてほしい。
(参考文献)
※1※5※6参照:農林水産省
※2参照:文部科学省「果実類/(かんきつ類)/うんしゅうみかん/砂じょう/普通/生」
※3参照:厚生労働省「ビタミンC」
※4参照:厚生労働省「果物」