【スイカの食べすぎはNG！？】食べ過ぎるとどうなるか本当に知ってる？意外と知らない身体への影響とは

1. スイカの食べ過ぎによる影響

スイカは夏には欠かせない果物である。大きくて水分が多く食べやすいため、うっかり食べ過ぎてしまうこともあるだろう。では、スイカを食べ過ぎるとどのような影響が出るのか見ていこう。

身体を冷やす

スイカは可食部の約90％が水分でできており、身体を冷やす作用がある（※1）。そのため、暑い夏に食べると涼しくなり快適さを感じられる。ただし、身体を冷やす作用のある食品を食べ過ぎると、冷え続けて逆に不調を招いてしまう可能性もあるため、注意が必要だ。

腹痛や下痢

水分の多いスイカを食べ過ぎると、水分の摂り過ぎにより胃酸が薄まる。その結果、消化能力が低下し、消化不良による腹痛や下痢を招く。スイカに限らず水分の摂り過ぎは、胃の機能低下による消化不良、食欲不振につながることがあるため、気を付けよう。（※2）

体重の増加

スイカは水分量の多い食品だが、残りの10％はほとんどが炭水化物である。そのため、カロリーも100gあたり41kcalと、とくに低いわけではない。スイカ1切れは約150gのため、1切れ食べると62kcal摂取することになる。（※3）

一日に必要なエネルギー量を実際の摂取エネルギーが上回ると、体重が増え太る原因となる。スイカは間食やデザートとして食べることがほとんどのため、食べ過ぎると食事によるカロリーに上乗せされ、カロリーオーバーしてしまう。

活動量の少ない成人の場合、一日あたりの摂取エネルギーが男性は2200±200kcal程度、女性は1400～2000kcalを目安におさめるようにすることが大切だ。（※4）

2. スイカの食べ過ぎにならない量

スイカの食べ過ぎによる身体の不調や体重増加を防ぐには、どのくらいの量でとどめておけばよいのだろうか。

一日の摂取量の目安

「果物のある食生活推進協議会」では、「200g以上（可食部のみ）」を果物の一日あたりの摂取目標量として推奨している（※5）。また、「食事バランスガイド」でも200?300gを一日あたりの果物の適量としている（※6）。これらの資料から、スイカは一日あたり200?300g（1?2切れ程度）が適正な摂取量と考えられる。ただし、ほかの果物も同日に食べる場合は、合わせて200?300g程度になるよう摂取量を調整するとよいだろう。

3. スイカを食べ過ぎずに適量にするメリット

スイカは、食べ過ぎないよう気を付ければ健康に役立つ食品でもある。適量を食べることにより、得られる栄養素と期待できる効果について紹介しよう。

栄養と機能性

スイカの主な栄養素には、炭水化物、カリウムのほか、リコピンやシトルリンがある。それぞれの特徴や効果は下記の通りだ。（※1、7）

果糖・ブドウ糖

スイカの炭水化物に含まれる糖分で、疲労回復に効果が期待できる。

カリウム

ミネラルの一種で、体内の水分を排出する作用（利尿作用含む）が高く、塩分を排出する働きもある。身体の熱を下げ、むくみの解消にも役立つ。

リコピン

赤肉種のスイカに含まれる、カロテノイド色素の一種。活性酸素を抑制する作用（抗酸化作用）があり、老化防止や疲労回復などに効果が期待できる。

シトルリン

アミノ酸の一種で、血流をよくし老廃物の排泄を促す作用がある。

結論

スイカは水分含有量が多く、食べ過ぎると水分の過剰摂取による冷え過ぎや胃腸の不調を招く場合がある。安心して食べられる目安量として、一日200g程度にしておくとよいだろう。スイカは身体を冷やし疲労回復にも役立つため、とくに夏場に食べるのは理にかなっている。適量を心がけ、美味しく食べながら健康を維持しよう。