豚肉はコレと一緒に食べると「疲労回復効果が高まる」ってほんと！？覚えておくべき「究極の食べ合わせ」とは

豚肉の食べ合わせを理解する前に、まずは豚肉に含まれる疲労回復に効果がある栄養素と、特徴を見てみよう。

豚肉に含まれている栄養素の中で今回注目したいのがビタミンB1である。このビタミンB1こそが疲労回復に効果があるとされている栄養素だ。ビタミンB1は水溶性のビタミンで水に溶けやすく熱にも弱いため、調理の仕方によっては栄養素が少なくとも30％失われてしまうとされる。（※1）そのため、汁を飲めるような料理にすることで効率よくビタミンB1を摂取することが可能になる。

ビタミンB1は豚肉以外の肉類にも含まれているのだが、牛肉や鶏肉と比較すると豚肉には5倍から10倍含まれているため、疲労回復には豚肉という印象が強いのだろう。（※2）（※3）（※4）では、ビタミンB1はなぜ疲労回復効果があるとされているのだろうか。ビタミンB1の働きは、ごはんやパンなどの糖質からエネルギーを作るサポートをすることだ。エネルギーを作り出すことにより疲労感を軽減させるというわけだ。さらに、筋肉内に乳酸が溜まるのを防ぐこともできるので、日頃運動している人や疲労を感じやすい人には積極的にとってほしい栄養素である。

したがって、ビタミンB1の働きをサポートする食材＝食べ合わせのよい食材といえるだろう。

先ほどビタミンB1のウィークポイントとして熱に弱いと紹介したが、それをカバーする食べ合わせが気になるところだ。どのような食材と相性がよいのだろうか。確認していこう。

熱に弱いビタミンB1だが、アリシンと一緒に調理することで効果を持続させることが可能である。（※5）アリシンは、ニンニクやニラ、玉ねぎといった食材に含まれている栄養素アリインから作られる。アリシンは食材を刻んだり、熱を加えたりするとさらに疲労回復効果が高まる。豚肉を使った疲労回復の食べ合わせとして、豚ニラや生姜焼きなどといった料理にするのがよいだろう。また、豚肉の疲労回復効果をより引き出すには、クエン酸を一緒に摂取するのがおすすめだ。クエン酸といえば梅干しやレモン、調味料ではお酢に含まれている。クエン酸は乳酸を体内で分解する働きがあり、豚肉の疲労回復効果をより引き出すのに適した組み合わせである。（※6）

では、実際に豚肉で疲労回復するにはどのような食べ合わせがよいのだろう。おすすめの食材と食べ方を紹介する。

豚肉の疲労回復効果を高める食べ合わせで、おすすめなのが豚肉の梅しそ巻きだ。豚肉にしそを巻いて焼くシンプルなおかずだが、しその中にはクエン酸が含まれているので豚肉の疲労回復効果を発揮できる一品だ。豚肉と梅干しの相性もよいので、炒め物などをした際に入れてみるのもよいだろう。

次に、豚肉の疲労回復効果を引き出すおすすめの食べ合わせ食材は玉ねぎである。先ほど紹介したように玉ねぎにはアリシンが含まれており、ビタミンB1と一緒に摂取すると吸収率が格段に上がる。その玉ねぎを使用したおかずがオイスターマスタード炒めだ。マスタードを合わせることによってピリッとした刺激がクセになる一品である。

最後に、ポークカレーをおすすめする。ビタミンB1は水溶性で水に溶けやすい性質を持っているが、カレーにすることで、最後まで効率よく摂取することが可能だ。豚肉の疲労回復効果を高める食べ合わせとして、カレーはとても効率的にビタミンB1を摂取できる食べ物であるといえる。

豚肉の疲労回復効果を高める食べ合わせやビタミンB1の特徴について紹介した。食欲がないときやイライラしがちなときは、エネルギー不足の可能性があり、豚肉を積極的に摂取したい。また、疲労回復を効率よく行うためには、クエン酸が含まれている梅干しや、アリシンが含まれている玉ねぎなどと一緒に摂取することをおすすめする。手軽に取り入れやすいのでぜひ試してほしい。

（参考文献）

※1※5※6　出典：株式会社わかさ生活

※2〜※4　出典：文部科学省