目次
1. バナナには血圧を下げる効果がある

バナナには血圧を下げる効果があるといわれている。そもそも高血圧の主な原因は塩分の過剰摂取だ。醤油や味噌などを料理に使用する日本人は、塩分を摂取する機会が多くなってしまう。塩分を摂りすぎると体内に水分が蓄積し、血液量が増加することで血圧が上がるのだ。(※1)いつ食べるかも大切だが、まずは含まれる成分について見ていこう。
カリウムとGABA
バナナには血圧を正常に保つことに期待ができるカリウムとGABAという成分が含まれている。カリウムは、血圧が上がる原因といわれているナトリウムを体外に排出する働きがあり、GABAは末梢臓器の神経伝達を抑制し、血管の収縮を緩める効果に期待できるのだ。そのため、この2つの成分が含まれているバナナは、血圧を下げたい方におすすめの果物といえるだろう。(※2)(※3) (※4)
バナナは気軽に食べられるが、効果を発揮するためにはいつ食べるのが効果的なのだろうか。次の章ではいつ食べるのがよいのか紹介していく。
2. バナナで血圧を下げるにはいつ食べる

バナナは血圧を下げるために効果的な成分が含まれているのがわかった。では、バナナをいつ食べるのがよいのだろうか。ここでは、いつ食べるのがおすすめか理由とともに解説していこう。
朝食や昼食
バナナには、カリウムやGABAのほかにもブドウ糖やビタミンなど、豊富な栄養が含まれている。いつ食べるのがよいのかというと、朝食や昼食がおすすめだ。朝は、1日の中で血圧が上がりやすいため、血圧を下げる成分が含まれているバナナはピッタリなのである。また、人間の脳はブドウ糖をエネルギーとしているが、寝ている間にも失われるため、朝にバナナを食べて脳のエネルギー不足を解消するといいだろう。さらに、バナナにはブドウ糖をエネルギーに変えるビタミンB1が含まれている。ビタミンB1が不足すると、疲労やだるさ、食欲不振などの症状が出てしまうため、午後も集中したい方や頑張りたい方は、バナナを昼食時に食べるといいだろう。お昼に食べられなかった場合は、おやつに取り入れてエネルギーを補給するのもおすすめだ。(※5)
3. バナナと血圧を下げる食生活

バナナをいつ食べるかも大切だが、血圧を下げるためには食生活を見直すことも重要だ。高血圧は、放置しておくと動脈硬化につながり、さまざまな病気の引き金になるといわれている。(※6)そのため、血圧が高い方は普段の食生活を見直すといいだろう。以下では無理せずにできる方法を紹介していく。いつ食べるかに加え、覚えていてほしい。
無理せずにできる方法
まずは、高血圧の原因といわれる塩分を控えるようにしよう。高血圧の方は、予防のため1日6g未満と推奨されている。塩分を少なくするためには、漬物や干物、肉加工品などを控えるといいだろう。また、お酢や香辛料などをうまく料理に使うことで、美味しく減塩食を作ることができる。次に、バナナなどの果物や野菜を積極的に摂るようにしよう。果物や野菜には血圧を下げる働きがあるカリウムが多く含まれている。生野菜の場合は、毎食1皿以上が目安だ。たくさん食べられない方は、加熱することでカサが小さくなるため、いつも以上に食べることができる。ただし、カリウムは水に溶ける性質があるため、汁ごといただけるスープなどにして食べるのがよいだろう。果物は1日でバナナ1本、オレンジ1個程度が目安となるので、いつ食べるかで紹介したとおり朝食や昼食、おやつのときに意識して取り入れよう。(※7)(※8)
結論
バナナが血圧になぜよいのか紹介した。バナナが血圧によいのは知っていたが、いつ食べることが効果的か知らない方もいただろう。バナナは栄養が豊富なため、積極的に摂ってほしい食材だ。今回紹介した内容を参考に、ぜひ食卓にバナナを取り入れてみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※出典1:国立循環器病研究センター
高血圧|病気について|循環器病について知る|患者の皆様へ|国立循環器病研究センター 病院
※出典2: 文部科学省
食品成分データベース
果実類/バナナ/生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類
※出典3:公益財団法人長寿科学振興財団
カリウムの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
※出典4: 医療法人社団・一友会 ナチュラルクリニック代々木
GABAってなぁに?
※出典5:株式会社わかさ生活
バナナ | 成分情報 | わかさの秘密
※出典6:医療法人社団 樹和会 いとう内科循環器科
高血圧は何科の受診?迷ったら内科や循環器科へ!高血圧の症状や分類を解説 | いとう内科循環器科
※出典7: 厚生労働省
栄養・食生活と高血圧 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
※出典8: 順天堂大学医学部附属順天堂医院 栄養部
高血圧症の食事療法|栄養部|順天堂医院