目次
- 春菊と豚肉の煮物
- 春菊入りすき焼き
- 魚介と春菊の鍋
- 春菊と油揚げのお浸し
- 赤ピーマンと春菊の炒め物
- ブロッコリーと春菊のサラダ
- ※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」野菜類/しゅんぎく/葉/生 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06099_7
- ※2出典:独立行政法人農畜産業振興機構「今月の野菜 しゅんぎく」 https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/0701_yasai1.html
- ※3、7出典:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
- ※4、5出典:厚生労働省 e-ヘルスネット
- ※6出典:特定非営利活動法人日本成人病予防協会 健康管理情報「貧血-クスリになる食材あれこれ-」 https://www.japa.org/tips/kkj_0210/
1. 春菊と食べ合わせが悪い食材

春菊と食べ合わせの悪い食材については、伝承的なものに関する情報はなく、栄養面での注意喚起も報告されていない。とくに、食べ合わせについては心配不要な食材と考えてよいだろう。
安心して食べられる野菜
春菊と食べ合わせの悪い食材はとくにないため、安心してさまざまな食品と組み合わせながら食べよう。春菊はβ-カロテンが豊富な緑黄色野菜である。β-カロテンは体内でビタミンAに変換される。ビタミンAは脂溶性ビタミンのため体内に蓄積されやすく、過剰摂取すると頭痛をはじめとする健康障害を引き起こすことがある。しかし、β‐カロテンのすべてがビタミンAに変換されるわけではないため、春菊を多く食べてもビタミンA過剰症になる心配はない。(※1、2、3)
2. 春菊と食べ合わせるための基礎情報

春菊にはβ‐カロテンのほかにも、カリウムやカルシウム、鉄、ビタミンB群、食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれている。ほかの食材との食べ合わせを考える際は、春菊の栄養素を知っておくとよいだろう。
主な栄養素と効能
春菊の栄養素のなかでもとくに含有量が多いのが、前述したβ‐カロテンである。可食部100gあたりのβ‐カロテン含有量は4500μgで、代表的な緑黄色野菜であるほうれん草や小松菜を上回る量だ(※1、2、3)。
β-カロテンには抗酸化作用があり、体内の活性酸素を減らしさまざまな疾病の予防や老化防止に効果が期待できる。また、必要に応じてビタミンAに変換され、目や皮膚の健康維持に役立ち、抵抗力を高める働きもする。(※3、4、5)
3. 春菊と食べ合わせがよい食材と食べ方

春菊の食べ合わせを考える際は、春菊に足りない栄養を補える食品を選ぶとよい。また、春菊には独特の風味があるため、組み合わせたときの味の相性を考慮することも大切だ。
組み合わせがよい食材
春菊はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食品だが、たんぱく質は少ない(※1)。そのため、たんぱく質を多く含む肉類や魚介類、卵、大豆製品などと組み合わせると栄養バランスがよくなる。
また、春菊に含まれる鉄は、吸収率の低い非ヘム鉄である。しかし、たんぱく質やビタミンCと組み合わせることで吸収率を上げることができる。春菊のビタミンC含有量は可食部100gあたり19mgと少ないため、赤ピーマンやブロッコリーなどビタミンCの多い食材と一緒に食べるのもおすすめだ。(※6、7)
【食べ合わせの例】
おすすめの食べ方
春菊に含まれるβ‐カロテンは、油と一緒に摂取することで吸収率が高まる(※4)。そのため、炒め物や揚げ物にするのもおすすめの食べ方だ。また、脂質の多い食材と組み合わせると、β‐カロテンの吸収率が上がるだけでなく、春菊のさわやかな風味で食べやすくなるというメリットもある。
例えば、うなぎは山椒やわさびを添える食べ方が定番だが、春菊と一緒に食べてもさっぱりとしておすすめだ。サラダで食べる場合は、油分を含むドレッシングをかけるとよい。マヨネーズ和えやごま和えにしてもよいだろう。
結論
春菊と食べ合わせの悪い食材はとくにない。豊富に含まれるβ‐カロテンの吸収率をよくするには、脂質の多い食材との組み合わせや、油を使った食べ方がおすすめだ。また、肉や魚介、大豆製品と組み合わせることで、春菊に足りないたんぱく質を補いながら食べごたえも出せる。鉄の吸収率を高めるために、ビタミンCを含む食材と一緒に食べるのもよいだろう。独特の風味を活かして、春菊のさまざまな食べ合わせを楽しもう。
(参考文献)