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ピーマン

ピーマンの栄養と効果|美味しくても食べ過ぎは体に悪い?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年11月18日

1年を通じて供給が安定しているピーマンは、調理法も多い。和洋中さまざまな味付けで、ピーマンを日常的に食べている家庭は少なくないだろう。そのピーマンには、どのような栄養が含まれているのだろうか。ピーマンの栄養を効率よく摂取する方法や、食べ過ぎた場合に起こりうることも含めて、本記事ではピーマンの栄養について説明する。

  

1. ピーマンの栄養と効果

ピーマン
昭和30年代以降、日本の食卓に定着したといわれるピーマン。現在はピーマンを常備野菜にしている人も多い。ピーマンには、豊富な栄養が含まれている。(※1)その栄養と期待できる効果について説明する。

ビタミンC

文部科学省の食品成分データベースを参考にすると、生のピーマン100g中には76mgのビタミンCが含まれている。(※1)ビタミンCは抗酸化作用がある栄養素であり(※2)、シミなどの予防に役立つことで知られている。(※3)またビタミンCは、コラーゲン生成のために重要な働きをしているため、健康の維持や美容において重要な役割を果たしている。(※2)免疫機能の改善力もあり、風邪の予防に役立つ成分である。(※2)

ビタミンE

生のピーマン100g中には、ビタミンEが0.8μg含まれている。(※1)ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ栄養であるため、体内の機能の老化を予防する働きがある。(※4)免疫機能を向上させたり、血液をサラサラにする作用もある。(※4)

βカロテン

βカロテンは、体内に入るとビタミンAとなる成分である。(※5)生のピーマン100g中には、400μgのβカロテンが存在する。(※1)βカロテンは体内でビタミンAとなり、視力や免疫システムの維持を保つ働きをする。(※6)心臓や腎臓といった重要な臓器にとっても、不可欠な栄養とされている。(※6)

食物繊維

日本人に不足しがちな栄養といわれている食物繊維。(※7)生のピーマン100gには、2.3gの食物繊維が含まれている。(※1)食物繊維は大腸まで到達し、腸内の環境を整える働きがある。(※7)さらに、コレステロールや血糖値の上昇を抑制することも報告されており、現代人には特に大事な栄養といわれている。(※7)

カリウム

ミネラルの1種であるカリウムは、人体内で浸透圧の調節をになっている栄養である。(※8)生のピーマン100gには190mgのカリウムが含まれる。(※1)塩分を摂取しすぎた場合には、その調整をしてくれるのがカリウムなのである。(※8)

フラボノイド

ピーマンには、ポリフェノールの1種であるフラボノイドが豊富に含まれている。(※9)フラボノイドは血圧を下げる働きがあるほか(※10)、肥満や糖尿病予防の一助となる可能性もある。(※9)

2. ピーマンの栄養成分一覧表

ピーマン
ここでわかりやすくピーマンが持つ栄養をリストアップする。カロリーや糖質量も参考にしてほしい。

・生のピーマン100g中の栄養(※1)

カロリー 20kcal
糖質 0g
食物繊維 2.3g
カリウム 190mg
カルシウム 11mg
マグネシウム 11mg
リン 22mg
鉄 0.4mg
βカロテン 400μg
ビタミンE? 0.8mg
ビタミンK 20μg
葉酸 26μg
ビタミンC 76mg

3. ピーマンは種やわたにも栄養がある

ピーマン
ピーマンには独特の苦みがある。この苦みは、種やわたの部分になるとさらに強くなる。普段は破棄している種やわたは、一見すると栄養がないように見える。しかしピーマンの種やわたには、より多くのピラジンという物質が存在する。ピラジンは、血管の老化を防止し、血流をよくするという働きがある。そのため、生活習慣病予防には大いに役に立つとされているのである。(※11)苦味が強く食べにくいピーマンの種やわたであるが、ひき肉などに上手に混ぜて料理すると、より効率よく栄養が摂取できるだろう。ただし種やわたの部分は傷みやすいため、処理後は間をおかず調理するようにしてほしい。(※11)

4. ピーマンの栄養は食べ過ぎると体に悪い?

ピーマン
日常的にピーマンをよく食べている人も多いと思うが、果たしてピーマンの過剰摂取による弊害はあるのだろうか。ピーマンが持つ栄養素の中で目立つのは、ビタミンCの量である。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によれば、成人男性に推奨されているビタミンCの摂取量は1日100mgである。(※12)ピーマン100gを食してもその数値には達しないことや、ビタミンCの過剰摂取による健康への害は特に報告されていないことなどからも(※12)、ピーマンを食べ過ぎたからといってとくに心配する理由はないだろう。ただし、いかなる食材も節度を持った摂取が望ましいことでは変わりない。(※13)ピーマンも、常識を超えた量を食べることは控えたほうがよいだろう。

5. ピーマンの栄養を逃さない調理法

ピーマン
ピーマンにはミネラルやビタミンが豊富であることは既述したが、こうした栄養をより効率よく摂取するにはどんな方法があるだろうか。いくつかのコツを見てみよう。

油と共に加熱調理する

ピーマンは炒めものにすることが多いが、この方法は理に適っている。ピーマンに含まれるβカロテンは、油とともに食べることで吸収力が高くなるという性質がある。(※3)炒めるだけではなく、マリネなどにして油とともに食べるのもよいだろう。

茹でると栄養が損なわれる

ピーマンの特徴は、ビタミンCが豊富に含まれる点である。(※1)このビタミンCは水溶性であるため(※14)、茹でると栄養が損なわれてしまう可能性がある。茹でる際も、スープなどにして食べれば栄養を逃さず食べられるだろう。

6. ピーマンとパプリカの栄養の違い

ピーマン
近年、スーパーでもよく目にするようになったパプリカもまた、ピーマンの1種である。緑色のピーマンのような苦味もなく、彩りもよいパプリカは栄養面でもさまざまなメリットがある。たとえばパプリカに含まれるビタミンCの量は、100g中170mg。(※15)青いピーマンのビタミンC含有量の2倍以上である。βカロテンの量も突出しており、100g中には940μgが含まれている。(※15)これは実に緑色のピーマンの約7倍に相当する。食べやすく栄養価も高いパプリカは、ぜひ率先して食べたい野菜のひとつといえるだろう。

結論

ピーマンは、ビタミンCをはじめ食物繊維やミネラルを含む野菜である。日常的に食べることで、こうした栄養素を効率よく取り入れることができる。とくに油との相性がよいピーマンは、炒めものやマリネで楽しみたい。同じくピーマンの中まであるパプリカは、ピーマン以上に栄養が豊富な面もある。彩りも美しいこうしたピーマン、ビジュアル面でも楽しんでほしい。
(参考文献)
※1※15.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
※2※4※6.厚生労働省
※3.一般社団法人全国農業協同組合中央会「ピーマン」
※5.小学館デジタル大辞泉
https://kotobank.jp/dictionary/daijisen/
※7※8.厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
※9.メディカル・ケア・サービス株式会社「フラボノイドが多く含まれる野菜とは?効果と目安摂取量を紹介」
※10.集英社情報・知識imidas
https://imidas.jp/
※11.H2株式会社「ピーマンの栄養成分は素晴らしい!~素材を活かした調理法と最強レシピを公開~」
※12.厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)水溶性ビタミン」P.246・265
※13.農林水産省「早わかり!食事バランスガイド」
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  • 更新日:

    2022年11月18日

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