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うなぎ

鰻の肝を美味しく食べる!豊富な栄養成分や食べ方を紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年12月20日

鰻は身だけでなく肝も食べられる。肝吸いをはじめ酒の肴としても親しまれ、栄養も豊富だ。本記事では、鰻の肝とはどの部位を指すのか、またどのような栄養成分が含まれているのか解説する。さらに、調理の仕方や食べ方についても併せて紹介する。

  

1. 鰻の肝の正体

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肝というと一般的には肝臓を指すが、鰻の場合はやや異なる。鰻の肝とはどの部位のことなのだろうか。

肝臓だけではない

鰻の肝は、内臓のことを示す。肝臓だけでなく胃など広範囲をまとめて肝と呼んでいるのだ。ほかの魚の肝も同様だが、とくに鰻の場合は胃の部分が中心に食べられている。鰻の肝とは、肝臓や胃を含む内臓と覚えておこう。

2. 鰻の肝と栄養成分

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鰻は身も肝も栄養が豊富なことで知られている。肝の栄養面での特徴や効果、注意点について見ていこう。

ビタミンAが豊富

鰻に多く含まれる代表的な栄養素がビタミンAである。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、身と肝それぞれ可食部100gあたりのビタミンA(レチノール)含有量は下記の通りだ。
  • 鰻(身、生):2400μg(※1)
  • 鰻(肝、生):4400μg(※2)
ビタミンA(レチノール)には、目や皮膚の粘膜の健康を維持する働きや、抵抗力を強める働きがある(※3)。肝には上記のように身の約2倍量のビタミンAが含まれており、少量食べるだけでも十分な量を摂取できる。
過剰摂取に注意
ただし、脂溶性ビタミンのため過剰摂取すると身体に蓄積される。代表的な過剰症には、頭痛が挙げられる。また、過剰摂取が慢性化すると、頭蓋内圧亢進症、脱毛、口唇炎、食欲不振などの症状が出る場合もあるため注意が必要だ。
過剰症を防ぐために、ビタミンAには一日あたりの耐容上限量が決められている。成人の場合、男女ともに一日あたり2700μgが上限量となっており、鰻の肝60gがギリギリ超えない量だ。ほかの食品にも含まれることを考慮しながら、摂取量を決めるとよいだろう。(※2、3)

肝に多い栄養素

鰻の肝には身と同様にさまざまな栄養素が含まれる。そのなかから、ビタミンAと同様にとくに肝に多い栄養素を紹介する。100gあたりの含有量を身と比較しながら見ていこう。(※1、2)
  • 鉄:身0.5mg、肝4.6mg
  • 亜鉛:身1.4mg、肝2.7mg
  • ビタミンK:身0μg、肝17μg
  • ビタミンB2:身0.48mg、肝0.75mg
  • ビタミンB6:身0.13mg、肝0.25mg
  • 葉酸:身14μg、肝380μg
とくに、鰻の肝に多い栄養素は鉄と葉酸だ。いずれも造血に欠かせない栄養素で貧血予防に役立つ。鰻の鉄は吸収率のよいヘム鉄のため、肝からの摂取は効果的である。葉酸は胎児の正常な発育にも必要なため、妊娠中の女性にとくに摂取が推奨されている。(※4、5)
鰻の肝は身と比較して低脂肪で低カロリーというメリットもある。ビタミンAの過剰摂取に気を付けながら、肝も上手に活用するとよいだろう。(※1、2、3)

3. 鰻の肝を自宅で調理する

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自宅で一から鰻の肝を調理する場合は、下処理が必要である。基本の下処理の仕方を見ていこう。

下処理の仕方

鰻の肝には、胆のう(苦玉)がある。この部分をしっかりと取り除くことが、下処理の最大のポイントだ。手順は下記の通りである。
  • ボウルなどに水を張り、血合いを洗い流す
  • 胆のう(苦玉)の部分を水のなかに入れ、キッチンバサミなどで取り除く
  • 少量の湯を沸かし、酒を加え、肝をサッと下茹でする
胆のう(苦玉)を包丁で取り除く際、潰れて中身が飛び出すことがある。そのため、必ず水のなかに入れて作業しよう。

4. 鰻の肝の食べ方

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下処理の済んだ鰻の肝は、さまざまな料理で美味しく食べることができる。

おすすめの食べ方

  • 肝焼き:肝をいくつか並べて串刺しにし、蒲焼き用のタレをつけて焼いたもの
  • 肝吸い:湯通しした肝と三つ葉などの青味野菜に、醤油や塩で味付けした出汁を注ぐ
  • 肝煮:酒と醤油、生姜、みりんなどを合わせたもの(または鰻のタレ)で煮詰めた料理
  • 肝の唐揚げ:醤油や酒で下味を付けた肝に片栗粉をまぶして揚げる
肝焼きや肝吸いは、鰻の肝の定番の食べ方だ。肝煮は生姜で煮るほか山椒煮にしても美味しい。唐揚げはやや個性的な食べ方で珍しいため、自宅調理でぜひ試してみよう。

結論

鰻の肝は、肝臓だけでなく胃を中心とした内臓全体のことだ。独特の風味が特徴で、ビタミンAや鉄、葉酸をはじめとする栄養素も多く含まれる。下処理のポイントは、苦みの強い胆のうを取り除くことだ。肝焼きや肝吸いのほか、煮物や唐揚げなどさまざまな食べ方を楽しもう。ただし、ビタミンAの過剰摂取は健康を害するおそれもあるため、鰻の肝は少量ずつ楽しむことも大切である。
(参考文献)
※1、2出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
※3、4、5出典:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/
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  • 更新日:

    2022年12月20日

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