目次
- ※1参照:ネスレ日本株式会社「今日の話題」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/59/4/59_590401/_pdf
- ※2参照:厚生労働省「アミノ酸」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-001.html
- ※3参照:味の素株式会社「アルギニン」 https://www.ajinomoto.co.jp/amino/about/classified/arginine.html
- ※4参照:独立行政法人健康・栄養フォーラム「ビタミンB群」 https://www.nibiohn.go.jp/eiken/hn/modules/pico/index.phpcontent_id=229.html
- ※5参照:太田好次「ビタミン総論」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/51/3/51_187/_pdf
- ※6参照:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
- ※7参照:厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html
1. エナジードリンクの効果

まずは、エナジードリンクの成分から見る効果について解説しよう。
カフェイン
エナジードリンクに含まれるカフェインには覚醒作用があり、眠気を抑えてくれる効果が期待できる。また、カフェインは脂肪燃焼などの効果もあるといわれている成分だ。摂取してから30分程度で血流に入り、4時間程度で半減する。(※1)
アルギニン
アルギニンは非必須アミノ酸の一種で、血管を広げて血流をよくしたり免疫力を高めたりする効果が期待できる。また、身体の余分なアンモニアを除去する成分としても知られている。(※2、3)
ビタミンB群
ビタミンB群はビタミンB1やB2、B12などの総称だ。どのビタミンもとても大切なもので、それぞれ効果が異なる。ビタミンB1は脚気の予防に効果的で、B2は口唇炎や口角炎になるのを防ぐ。また、ビタミンB群は糖質や脂質などからエネルギーを効率よく生み出すサポートをしてくれるため、疲れたときなどにも効果的なのだ。(※4、5)
2. エナジードリンクの効果と注意点

次に、エナジードリンクの効果と注意点について見ていこう。エナジードリンクはたくさん飲めば効果が得られるわけではないため、以下を参考にしながら摂取してみてほしい。
過剰摂取による影響
エナジードリンクにはカフェインが含まれているが、カフェインを過剰に摂取すると身体にさまざまな影響が出る。実際に、エナジードリンクを飲みすぎて死亡した例もあるのだ。カフェインを過剰摂取すると中枢神経が刺激されすぎてしまい、興奮状態に陥る可能性がある。また、めまいや心拍数の増加、不眠や消化器官への刺激による下痢などを起こす場合もあるので注意が必要だ。また、長期的にカフェインを摂取すると高血圧のリスクが高まったり、妊娠中に過剰に摂取すると胎児の発育を阻害するケースもある。カフェインはさまざまな効果を得られるものの、過剰に摂取するとデメリットもあるので飲みすぎには注意しよう。(※6)
3. エナジードリンクの1日の摂取量

エナジードリンクの効果や注意点について分かったところで、次は1日の摂取量について見ていこう。摂りすぎにならないためにも、以下を参考にしながらエナジードリンクを飲用してみてほしい。
摂りすぎにならないために
缶や瓶などのエナジードリンク1本あたりには、コーヒーや紅茶2杯分に相当するカフェインが含まれている場合がある。そのため、とくに子どもや妊娠中の人は飲みすぎないようにした方がよい。商品ごとの記載を確認し、1日の摂取量を守るようにしよう。海外では国ごとにカフェインの摂取量の基準が異なり、英国では妊娠中の女性は1日200mgまで、カナダでは健康な成人で1日400mgまでとすることが推奨されている。(※7)ちなみに、エナジードリンクには100mlあたりには32~300mgのカフェインが含まれており、商品によってバラつきがある。(※6)カフェインの摂取量は1日あたり400mg程度であれば問題ないとされているため、エナジードリンクなら小さめの瓶1~2本程度が目安だろう。(※1)ほかにもカフェインを摂取している場合には、エナジードリンク以外の部分でも気をつける必要がある。
結論
エナジードリンクは元気を出したいときに便利だが、飲みすぎには注意しなければならない。適量を飲めばさまざまな効果を得られるが、過剰摂取すると身体に影響が出てしまう可能性がある。普段からエナジードリンクを飲んでいる人は、ぜひ本記事を参考に効果を得られる飲み方をしてみよう。
(参考文献)
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。
監修医師:鈴木 幹啓先生
経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務