レタスを手でちぎるメリット！2つの理由と上手な調理法を紹介

レタスを手でちぎることのメリットの１つは、変色を防ぐことだ。なぜレタスを手でちぎると変色しないのだろう。その理由について解説していこう。

レタスを冷蔵庫で保管していると、切り口が赤くなってしまっていることがないだろうか。レタスは包丁で切ることによって、細胞が傷つき、変色しやすくなる。また、レタスは金属のものに触れると、レタスに含まれるポリフェノールが反応して酸化が進むため、赤く変色するスピードを速めてしまうのだ（※1）（※2）。一番変色しやすい包丁の素材は鉄だが、よく家庭で使用されているステンレス製でも変色が進んでしまう。それに比べ、レタスを手でちぎると細胞が傷つきにくく、金属に起因する酸化は起きないため、包丁で切って保存したレタスよりも切り口の赤みを抑えることができる。切り口が赤く変色しても食べられることが多いが、料理は見た目も大切なため、レタスは手でちぎったほうがメリットは大きい。

レタスを手でちぎることのメリット２つ目は、味がよくなることだ。では、どうして味がよくなるのだろうか。レタスがより美味しくなる秘訣に迫っていこう。

味に関してレタスを手でちぎるメリットは主に3つ。まずは、レタスを手でちぎると、大きさもさまざまで包丁で切ったときより切り口がギザギザしているため、ドレッシングなどの調味料が絡みやすくなることだ。次に手でちぎったレタスは、歯ざわりもよくなり、レタスのシャキシャキ感をより楽しむことができる。最後に包丁で切った時に比べ、手でちぎると細胞が壊れないため、苦みが出にくい。このようにレタスを手でちぎることはメリットばかりなのだ。

ここまでレタスを手でちぎるメリットを紹介した。ここからは手でちぎったレタスを存分に味わえるよう、レタスの上手な料理法を見ていこう。紹介する調理法を実践し、美味しく食べることで、よりレタスを手でちぎるメリットを感じてほしい。

レタスを調理に使う前に水で洗うが、使用する前にはよく水気を切ることを忘れずに。とくにサラダに使用する際は、ドレッシングが薄まるだけでなく、レタス自体の味も楽しめなくなってしまうため注意したい。野菜の水切りボールなども市販されているため、ぜひ活用してほしい。また、レタスに含まれるビタミンC などの水溶性ビタミンが水中に流出してしまうので、長時間水につけておかないように気を付けよう（※3）（※4）。

レタスは、ビタミンA（β-カロテン）、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンを多く含む。（※3）脂溶性ビタミンは、油に溶けやすく、油に溶けることにより吸収率が高まる。（※5）また水溶性ビタミンとは異なり、熱を加えても栄養が損なわれにくく、加熱調理にもってこいといえる。そのため、油炒めや揚げ物などの油を使用する調理法がおすすめだ。また、加熱することでサラダより量を摂取しやすく、芯の部分の苦みも軽減され、甘みを感じることができるだろう。サラダとして食べることが多いレタスだが、栄養をより摂取するためにぜひ加熱調理にも挑戦してほしい。

この記事では、レタスを手でちぎるメリットについて紹介した。レタスは手でちぎるだけで変色を防げるが、メリットはそれだけではない。調味料も絡みやすくなり、レタスの栄養素も調理法を工夫することで余すことなく摂取できる。この記事を参考に、レタスを調理するときは、ぜひ手でちぎることを忘れず、そのメリットを存分に感じてほしい。

経歴：管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。