目次
- 好みの味噌
- 出汁
- 春菊
- 春菊の固い根元は切り落とし、食べやすい大きさにカットする
- 春菊をざっと洗う
- 出汁を用意し火を入れる
- 火を弱めて味噌を溶かす
- 食べる直前に春菊を加える
- 春菊はしんなりしすぎないうちに椀にとって食べる
1. 春菊の味噌汁の基本の作り方

ほぼ毎日食卓で目にする味噌汁は、さまざまな食材を具にすることができる便利な料理である。春菊を味噌汁に入れる場合、料理の手順はどうなるのか。
材料
春菊の味噌汁を使う場合、揃える材料を紹介する。
出汁は、市販の出汁の素を使って問題ない。しかし、かつおぶしや昆布、煮干しなどを使って丁寧に出した出汁を遣えば、格別の美味しさになる。仕上げとして味噌汁にかける七味やオリーブオイルを用意してもいい。
作り方
それでは、春菊の味噌汁の作り方の基本を見ていこう。
2. 春菊の味噌汁の苦味を抑えるコツ

春菊の苦みは、子どもだけではなく大人でも苦手というケースもある。味噌汁に入れるにはあの苦味を敬遠したい。そんなときはどうすればいいか。春菊は、加熱しすぎることでアクが出て苦味が強くなるという性質がある。そのため、味噌汁にする場合もさっと数十秒火を通すくらいが、苦味を感じなくてすむのである。また、春菊は包丁でカットするとアクが出やすい。できれば手でちぎっておくとよいだろう。苦味の成分は葉により多く含まれているため、茎の部分が固そうな場合は、葉よりも先に茎を味噌汁に入れて火を入れる。葉を最後に加えて加熱時間を短縮すれば、苦味対策となる。
3. 春菊の味噌汁のおすすめアレンジ

その字面から春の食材というイメージがあるが、春菊は12月ごろからたくさん出回る野菜である。心身ともにほっこりとする春菊の味噌汁は、どんな具と合わせることができるだろうか。春菊の味噌汁のレパートリーを見てみよう。
春菊と卵の味噌汁
卵を落とした春菊の味噌汁は、ボリュームもアップして満足度が高いのが嬉しい。卵も春菊同様に、食べる寸前に落とすのが美味しく作るコツである。春菊のほろ苦さと卵のまったり感には、甘みのある白味噌を合わせてみるとよいだろう。
春菊と油揚げの味噌汁
味噌汁の具の定番といえば油揚げがある。春菊の味噌汁にはもちろん、油揚げもよく合う。油揚げは味噌汁に入れる前に湯にくぐらせて、油抜きをしておくとより食べやすくなる。油揚げは短冊切りにしておく。油揚げも春菊も、火を入れすぎないよう気をつけよう。それぞれの食感を残したまま、味噌汁で食べるのが美味しい。
春菊と玉ねぎの味噌汁
通年で入手しやすい玉ねぎも、春菊と味噌汁に入れて味わえる。春菊とは逆に、玉ねぎはしっかりと火が通ったほうが美味しい。出汁ができたら、春菊より先にカットした玉ねぎを入れて数分加熱する。味噌を溶き、春菊は食べる寸前に加えて苦味が出ないように気をつける。
春菊と大根の味噌汁
春菊とほぼ同時期に出荷量が増える大根は、ぜひとも一緒に味噌汁の具にしたい野菜である。大根はいちょう切りにして、出汁で5分ほど煮ると柔らかくなる。春菊は大根より後に味噌汁に入れて、それぞれの味わいを楽しんでほしい。
春菊ときのこの味噌汁
低カロリーで栄養面で優れているきのこは(※1)、春菊の味噌汁に入れて美味しく食べたいものである。しいたけやえのき、しめじや舞茸など、手に入りやすいきのこの多くは、春菊の味噌汁にマッチする。きのこの種類によって加熱時間は異なるが、いずれも春菊よりは先に出汁に入れて火を入れるのが基本である。きのこ類は下処理をしっかりしてから調理するようにしよう。
春菊とあさりの味噌汁
春菊の味噌汁を春らしい雰囲気で味わいたい場合は、春においしくなるあさりをくわえるのも一興である。あさりやしじみなどの貝類は、味噌汁がさらに美味しくなるエキスに恵まれている。砂出しをして貝殻の汚れをしっかり取ったあさりは、出汁に入れて貝が開くまで煮る。アクが出た場合は除去し、最後に春菊を加えよう。
結論
鍋物や和え物にすることが多い春菊は、味噌汁に入れることでより頻繁に食卓に乗せることができる。味噌汁に入れる場合には、春菊を煮過ぎないことで苦味対策にもなる。春菊の味噌汁には、さまざまな具を加えて楽しめる。春菊とは加熱時間が異なる食材を加える場合は、入れるタイミングに注意しよう。春菊の味噌汁、ぜひバリエーションを増やして堪能してほしい。
(参考文献)
※1.農林水産省「特集1 きのこ(3)」
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。