- ※出典1:株式会社ヘルシーパス「アブラナ科野菜の力」 https://www.healthy-pass.co.jp/blog/20140508-2/
- ※出典2:一般社団法人全国農業協同組合中央会「ハクサイ」 https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=10
- ※出典3※出典5〜※出典7厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※出典4:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)野菜類/はくさい/結球葉/ゆで」 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06234_7
1. 白菜の食べすぎによる影響
白菜は加熱して食べることがほとんどである。加熱してカサが減ると、食べすぎてしまうこともあるだろう。白菜を食べすぎた場合には、どんな影響があるのだろうか。
甲状腺機能の異常
白菜はアブラナ科の野菜である。アブラナ科に属する野菜には、ミロシナーゼという成分が含まれる。ミロシナーゼには抗菌作用などの効能があるとされているが、大量摂取すると甲状腺腫を誘発する可能性があるという。(※1)白菜は低カロリーであるうえ、栄養面でのメリットも大きい。(※2)ミロシナーゼは、加熱すれば大きな影響は与えないともいわれている。しかし食べすぎによる悪影響を受けぬよう、ほどほどの量を食べるよう心がけてほしい。
2. 白菜の食べすぎにならない量
白菜の適切な摂取量はどのくらいなのだろうか。厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量も含めて、その具体的な数値を見てみよう。
1日の摂取目安
厚生労働省は、健康のために1日に摂取する野菜の量は350gとしている。(※3)実際は、日本人が摂取している野菜の量は目標量を下回っている。(※3)そのため、白菜の摂取に関してもそれほど神経質になる必要はないと思われる。ちなみに、茹でた白菜100g当たりのカロリーはわずかに13kcalである。(※4)また、生の白菜1枚当たりの重さは10g前後であることを踏まえ、献立に上手に組み入れたい。食べすぎに気をつけさえすれば、健康的な食生活のために白菜は大いに役に立つ野菜といえるだろう。
3. 白菜を食べすぎずに適量とるメリット
白菜は、食べすぎに気をつけて適切な量を食べれば、さまざまな効能が期待できる栄養を有している。白菜が含む栄養と、それによってもたらされる効果について説明する。
生活習慣病の予防
白菜は加熱して食べることが多いことを考慮し、茹でた白菜の栄養を見てみよう。100g当たりの茹でた白菜には、次のような栄養が含まれている。(※4)
・食物繊維 1.4g
腸内の環境を改善し、なおかつコレステロール値や血糖値の上昇を抑制する働きがある。(※5)
・カリウム 160mg
塩分を体外に排出する働きがある。(※6)
・ビタミンC 10mg
抗酸化機能を持ち、免疫機能を強化する。(※7)
こうした栄養により、白菜を食べることで生活習慣病予防の一助となる可能性がある。
がんの予防
アブラナ科の野菜である白菜には、前述したようにミロシナーゼが含まれている。ミロシナーゼが生成するイソチアシアネートには、抗菌作用のほかに抗がん作用もあるという報告もある。(※1)白菜を食べたからといってがんが予防できるわけではないが、白菜をバランスよく食生活に取り入れることで、がんの予防の一環となるかもしれない。
結論
癖のない甘さが魅力的な白菜は、旬の時期を中心に料理に使うことが多い野菜である。白菜はアブラナ科に属しており、食べすぎることで含まれる成分が甲状腺機能に影響を与える可能性がある。とはいえ、常識の範囲の量であればその摂取は問題なく、白菜が持つ栄養による効能が期待できる。適切な量の白菜を美味しく食べて、健康を維持してほしい。
(参考文献)
監修管理栄養士:佐々木倫美
経歴:管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。
監修医師:鈴木 幹啓
経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務
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