目次
- 健康な子ども:1日 3mg/kg 体重(欧州食品安全機関)、1日 2.5mg/kg 体重(カナダ保健省)
- 子ども(4~6歳):1日 45mg(カナダ保健省)
- 子ども(7~9歳):1日 62.5mg(カナダ保健省)
- 子ども(10~12歳):1日 85mg(カナダ保健省)
- 13歳以上の青少年:1日 2.5mg/kg 体重(カナダ保健省)
- 健康な成人 :1日 400mg(カナダ保健省)
- 顆粒で淹れたインスタントコーヒー:1杯あたり80mg(2gを使用)
- 浸出した紅茶:100ml中 30mg(茶5g 熱湯360ml 1.5~4分)
- 浸出したせん茶:100ml中 20mg(茶10g 90℃の湯430ml 1分)
- 浸出したほうじ茶:100ml中 20mg(茶15g 90℃の湯650m 30秒)
- 浸出したウーロン茶:100ml中 20mg(茶15g 90℃の湯650ml 30秒)
- 浸出した玄米茶:100ml中 10mg(茶15g 90℃の湯650ml 30秒)
- エナジードリンク:100ml中 32~300mg(1本約36~150mg)
- ※1※2出典:内閣府 食品安全委員会 https://www.fsc.go.jp/
- ※3出典:厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html
- ※4出典:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
- ※5出典:一般社団法人日本スポーツ栄養協会「カフェインとパフォーマンスとの関係について、国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解」 https://sndj-web.jp/news/001156.php
- ※6出典:公益社団法人日本フィットネス協会「カフェインと運動」 https://www.jafanet.jp/hnblog/column/2015/04/post-20.html
- ※7出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「コーヒーの健康効果とは」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/koureisha-shokuji/coffe-kenkokoka.html
1. カフェインの1日の摂取量

カフェインとはコーヒーや紅茶、せん茶、ウーロン茶、エナジードリンクに含まれる食品の成分のひとつ。摂取すると頭がスッキリとして、眠気が覚めるのが特徴だ。ただし摂取し過ぎると眠りたいのに眠れなかったり、心臓がドキドキしたり、めまいや吐き気のように具合が悪くなることがある(※1)。妊娠中の人や授乳中の人、健康な子ども、健康な成人ごとに1日の摂取量の目安を紹介する。
悪影響がない量
カフェインは国ごとに摂取量の基準がある。また、1日の摂取許容量は設定されていない。身体に悪影響を及ぼさないといわれる、1日あたりの目安量を海外の例でピックアップして解説しよう。
【悪影響のない摂取量(※1、2)】
2. カフェイン濃度と摂取量

飲料のカフェイン濃度を紹介する。
飲料ごとの濃度
【飲料のカフェイン量(※1、3)】
コーヒーとエナジードリンクにカフェインが多く含まれている。
3. カフェインの摂取量と影響

カフェインを過剰摂取すると、どういった影響があるのだろうか。いろいろな種類のカフェイン入り飲料があるが、いずれも過剰摂取には注意が必要だ。
人に対する影響
カフェインを摂取量より多く摂ると中枢神経系を刺激し、めまいや下痢、不眠症といった影響を及ぼす可能性がある。人が摂取するカフェイン量は、各国際機関で注意喚起がなされているほどだ。中にはエナジードリンクを大量に摂取したため、中毒死した人の例がある。また長期的に摂取すると、高血圧のリスクが高まる。さらに妊娠している人が高濃度のカフェインを摂ると、低体重のような胎児の発育を阻害する可能性がある(※3、4)。
4. カフェインの摂取量を守るメリット

カフェインを適量摂取して期待できる効果を紹介しよう。
適量の摂取から得られるメリット
カフェインの摂取量内で身体に摂り入れると、スポーツパフォーマンスが高まるといわれている。たとえばスピード・持久力・ジャンプ・筋力・投球をなど、さまざまな有酸素や無酸素運動でみられる(※5)。また神経伝達をスムーズにして敏捷性(びんしょうせい)を向上させたり、覚醒作用によって頭をスッキリさせたり、心臓の筋肉の収縮力を強化させる効果が期待できる(※6、7)
結論
カフェインの摂取量の目安や過剰摂取の影響、カフェインの摂取量を守るメリットを紹介した。いままで意識せず、飲みたいだけコーヒーやエナジードリンクを飲んでいたという人もいるだろう。先述した摂取量を目安に適量を摂るように心がけたいものだ。
(参考文献)
監修医師:鈴木 幹啓
経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務