目次
1. 白菜にアブラムシがつく原因

まずは家庭菜園で白菜を無農薬で育てる際に、アブラムシがつきやすい原因から説明しよう。
窒素の多い肥料を与えている
白菜の生長を促すため、肥料を使用している方もいるだろう。しかし、窒素含有量が多い肥料を与えていると、葉で合成されるアミノ酸が多くなり過ぎることがある。アブラムシはアミノ酸を好む昆虫であるため、アミノ酸を多く含む葉に寄ってくるのだ。アブラムシが発生した場合は、いま一度肥料の量が多くないか確認しよう。
株間が狭い
株間が狭いと密植状態となり、アブラムシの発生につながってしまう。株間が狭い状態とは、すなわち風通しがよくないということを指す。白菜のアブラムシの発生を防ぐためには、株間の風通しをよくし、全体的に日が当たるようにすることもポイントだ。
2. 白菜のアブラムシ対策と駆除方法

無農薬の家庭菜園で白菜を育てる際に、アブラムシが発生した場合の駆除方法と対策についてご紹介する。
手で取り除く
白菜に付いているアブラムシの数が少ないときは、手で取り除いたほうが手っ取り早い。粘着力が弱いテープなどを使用して、ペタペタと貼り付けて取り除けば、白菜を痛める可能性も低い。
また、歯ブラシを使用してアブラムシをこすり落とすように駆除するのもおすすめだ。
てんとう虫を使う
成虫のてんとう虫は1匹につきアブラムシを10~100匹ほど捕食できる、まさにアブラムシの天敵。白菜を家庭栽培する際も、このてんとう虫の力を借りる方法はおすすめだ。アブラムシは成虫になると1匹で1日5匹ほど産むため、早いうちにてんとう虫を準備しておこう。
木酢液を使う
木酢液を使用し、アブラムシを寄せつけない方法もある。木酢液とは木炭を作る際に発生する水蒸気を冷やして液体にしたもので、ホームセンターなどで手軽に購入できる点もポイントだ。木酢液はアブラムシを寄せつけないだけでなく、植物の生長を促す効果もあるため、無農薬栽培にこだわる方にはピッタリの除去法だろう。
3. 白菜のアブラムシを取り除く洗い方

最後に、白菜についたアブラムシを取り除く洗い方について解説しよう。鍋ものやサラダで食べる際にも、ぜひ参考にしてほしい。
一枚ずつ流水で洗う
家庭菜園で育てたものや、無農薬栽培の白菜を買ってきた場合はやや手間はかかるが、葉を一枚ずつはがして丁寧に洗うと、確実にアブラムシは流せる。とくに白菜の葉と葉の間や芯に近い部分は、アブラムシがいる可能性が高いので、気を付けて洗っておこう。
切ってから洗う
白菜を鍋ものやサラダに使用する際は、先に切ってから洗うとよい。切った白菜はザルとボウルに入れ、ほかの野菜を洗うときと同様に、何度か水を替えてアブラムシを流そう。そのまま白菜を洗うよりも素早く洗えるため、時短にもつながる点も嬉しいポイントだ。
結論
炒めものや鍋ものなど、どのような調理方法でも楽しめる白菜。無農薬の家庭菜園で育てた場合は、アブラムシが付着しやすいため注意が必要だ。今回の記事を参考に、てんとう虫を活用するなどのアブラムシ対策を行い、美味しい白菜を栽培していただきたい。
監修管理栄養士:黒沼祐美
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士、健康運動指導士資格を取得。企業給食管理、食品メーカーでの商品開発、医療機関での栄養指導、健保組合での特定保健指導などを経験。その後、食文化や料理技術を学ぶためイタリアにて1年間料理留学を経験し、2012年より在住。これまでの経験を活かし、現在はオンラインでの特定保健指導や食・栄養関係の記事監修などを行う。