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大根

大根の断面の黒い点や筋は食べても大丈夫?原因や見分け方も確認!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2023年1月29日

大根をカットしたら、断面に黒い点や筋のようなものが入っていたという経験をお持ちの方はいないだろうか。白いはずの大根が黒くなっていると、食べても大丈夫なのか不安になるだろう。本記事では大根が黒くなる原因を解説し、食べても健康被害はないのか?といった疑問に答えていく。

  

1. 大根を切ったら断面が黒い!食べても大丈夫?

大根
季節を問わず手に入る大根。スーパーや八百屋で買ってきたものをカットしたら、黒い斑点や筋、変色した姿が現れた。さて、この大根は食べられるのだろうか?

黒い点々や黒い筋があっても食べられる

黒い点々や筋が入っている大根は、黒カビでなければ食べても健康被害はない。大根に見られるこれらの変化は、大根の罹患症状や生理現象なのだ。ただし、苦みが強くなっていたり硬くなっていたりすることがあるため、美味しくいただくにはその部分を取り除くという方法もある。黒い点々や筋が入っていない場合でも、異臭がする・変色している・軟らかくなっている・ヌメヌメしているといった状態の大根は食べないほうがよい。これらの現象がみられる大根は腐っているため、食べると健康被害を受ける可能性がある(※1)。

黒カビとの見分け方

購入時には白かった大根の皮に黒い点が現れた、黒い箇所が一点に集中して不規則に発生しているなどの場合、それらは黒カビだろう。大根は水分の多い野菜であるため、高温多湿を好む黒カビが一度生えると奥深く浸透していることも考えられる。そのため、黒カビが生えた大根はその部分を取り除いて食べるのではなく、まるごと処分しよう。カビ臭い大根も注意が必要だ(※2)。

2. 大根の切り口が黒くなる3つの原因

野菜
黒カビでなければ、黒い点や筋が入った大根を食べても問題ないことがわかった。それでは、大根が黒くなる原因は黒カビ以外の何なのだろうか。それは、大根特有の「病気」や「生理現象」である。ここでは、大根に発生する3つの症状・現象について解説する。

大根が黒い原因1:ダイコンバーティシリウム黒点病

大根をカットした断面に黒い点がある場合、「ダイコンバーティシリウム黒点病」を発症していると考えられる。これは、栽培中の大根が土の中にいる糸状菌に侵される病気だ。こうなると見た目が悪く、味も劣化してしまう。大根を横にカットした際、黒い点が円状に入っているのが特徴だ。土壌を消毒すれば予防できる病気だが、大根の外観だけでは確認できないため、完全に排除するのは難しい。

大根が黒い原因2:青あざ症

カットした大根の断面が青くなっているのは、「青あざ症」と呼ばれる生理現象によるものだ。これは、高温多湿な環境、とくに夏場に収穫された大根に見られる現象で、ホウ素不足も原因とされる。大根の中心部が青黒く変色し、硬くなってしまうのが特徴で、苦みが強くなるケースもある。栽培中に発生するものに関しては、人工的にコントロールするのが困難だ。

大根が黒い原因3:水晶現象

大根をカットすると、蜜入りりんごのような見た目で黒っぽく透けている場合、これは、「水晶現象」という生理現象である。栽培時の水分量や高温な場所、温度変化の激しい場所での保存に起因する現象で、大根の水分増加による変色が見られる。水晶現象が発生すると味・食感ともに劣化するため、適切な環境で保存することが重要だ。

3. 大根の真ん中が黒いか見分ける方法はある?

大根
大根の病気や生理現象によって発生する黒い点や筋、変色は、外側から確認することができない。出荷の際には、ランダムに抽出した大根をカットして検品しているが、それ以外の大根に症状・現象が見られる可能性もある。そのため、まるごと1本で売られている大根の中身がキレイなものかどうかを見分ける方法はない。どうしても黒い大根を買いたくない!という方は、カットして売られている大根の断面を確認してみよう。そうすれば、黒い点々や筋、変色した大根にあたることは少ないだろう。

4. 中心が黒い大根を美味しく食べる方法

大根
黒い点や筋に見られる大根の変質は、見た目はもちろん味や食感に影響を及ぼす。そのため、黒くなった大根を生で食べることはおすすめしない。気になる場合は取り除く方法もあるが、味・食感の落ちた大根は煮物や味付けの濃い料理に使うとよいだろう。たとえば、醤油や味噌を使った煮物。大根をじっくり煮込むことで硬さをほぐすことができるうえ、黒い部分の見た目の悪さも気になりにくい。また、カレーの具材にするのもおすすめだ。味がしっかりしたカレーは苦みなどを感じにくく、色が濃いため変色も気になりにくいだろう。大根に黒い点や筋、変色が発生して味や食感が落ちたら、「火をじっくり通す味付けの濃い料理に使う」と覚えておくとよい。

5. 大根の黒い変色を防ぐ保存方法

大根
大根に黒い点や筋が入ったり変色したりするのには、誤った保存方法に原因があるというケースも見られる。保存方法次第で大根の黒い変色を防げるため、正しい保存方法を知って白くキレイな状態を保とう。

・まるごと保存

大根をまるごと保存する場合、涼しい季節なら常温で保存することが可能だ。葉が付いている場合は、葉に栄養分を取られたり乾燥したりするため切り落とそう。新聞紙で包み、風通しのよい冷暗所に立てた状態で保存すると1ヵ月ほど日持ちする。夏場は冷蔵保存したほうが無難だ。常温保存同様、葉を切り落としたら断面をラップで保護し、新聞紙で包んでから立てた状態で野菜室に入れよう。

・カットして保存

大根をカットしてから保存する場合は、夏場・冬場に関係なく冷蔵保存すること。部位によって味が異なる大根は、3等分にカットして保存すれば適材適所で使いやすい。3等分にした大根はキッチンペーパーで包み、保存袋に入れてから立てた状態で野菜室に入れよう。まるごと1本購入した大根をすぐに使い切るのが難しい場合は、冷凍保存もできる。イチョウ切りや輪切りにした大根の水分を拭き取り、保存袋に入れて冷凍すれば、調理時間を短縮できる点などで便利である。

結論

大根をカットしたときの断面に見られる黒い斑点や筋、変色について解説した。これらは黒カビと異なり、食べても健康被害のない大根の病気や生理現象によるものだ。ただし、見た目や味・食感を悪くするため、取り除いたり調理方法を工夫したりする必要がある。正しく保存すれば黒くなるのを防げるため、紹介した保存方法を実践してみてほしい。
(参考文献)
※出典1:運営元:厚生労働省
該当ページ名:食中毒|厚生労働省
URL:
※出典2:運営元:東京都福祉保健局
該当ページ名:カビとカビ毒について|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
URL:

監修管理栄養士:佐々木倫美

経歴:管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。
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  • 更新日:

    2023年1月29日

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