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ココア

ココアの栄養効果がすごい!健康機能と1日の摂取目安を解説

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 小林里穂(こばやしりほ)

鉛筆アイコン 2023年2月15日

ココアは嗜好品だが、栄養効果も期待できる飲み物である。本記事では、ココアに含まれる栄養素や期待できる効果について紹介していく。また、適切な摂取量についても触れる。ココアを美味しく飲みながら栄養効果も得て、健康維持に役立てよう。

  

1. ココアの主な栄養素

木製のテーブルに白いマグカップとカカオ豆でココア
ココアはカカオ豆を原料とする嗜好飲料で、さまざまな栄養素を含む。代表的な栄養素について見ていこう。

含まれる栄養素

ココア1杯に使用されるピュアココア(約5g)に含まれる主な栄養素と含有量は、下記の通りである(※1)。
  • たんぱく質:0.9g
  • 脂質:1.1g
  • 炭水化物:2.1g(食物繊維:1.2g)
  • カリウム:140mg
  • カルシウム:7mg
  • マグネシウム:22mg
  • リン:33mg
  • 鉄:0.7mg
  • ビタミンB1:0.01mg
  • ビタミンB2:0.01mg
  • ナイアシン:0.1mg
  • 葉酸:2μg
  • パントテン酸:0.04mg
  • カロリー:19kcal
上記はピュアココアのみに含まれる栄養素のため、実際に飲む際はさらに牛乳や砂糖の栄養素やカロリーが加わる。
ココアにはエネルギー産生栄養素のほか、食物繊維や、カリウムや鉄分などのミネラル類、ビタミンB群を中心としたビタミン類も含まれている。代表的な栄養効果には、鉄分による貧血予防のほか、マグネシウムによる動脈硬化の予防などがある。また、ココアにはカフェインと同じ構造をしたテオブロミンという苦み成分が含まれ、リラックス効果が得られる。

2. ココアの栄養効果

ホットココアドリンク
ココアに含まれるさまざまな栄養成分(※1)は、健康維持や体調改善に効果が期待できる。具体的に、どのような栄養効果が得られるのか見ていこう。

整腸作用

ココアに含まれる食物繊維により、便通が促され腸内環境が整う。継続してココアを飲むことで、便秘の予防や改善につながる。単に便の材料となるだけでなく、善玉菌のエサとなるため、善玉菌の働きが促され腸内環境の良好な状態が維持できる。

冷え性の改善

ココアのテオブロミンやカカオポリフェノールには、血管を拡張させる作用がある。そのため、血流がよくなり体温が上がることにより、冷え性の改善に効果が期待できる。体温を上げたい場合は、ホットココアを飲むのがおすすめだ。

免疫力を高める

体温が上がることは、免疫力アップにもつながる。また、カカオポリフェノールには細胞を活性化させ自然免疫力を高める働きもある。そのため、風邪やインフルエンザへの感染を予防する効果が期待できる。また、アレルギーの発症を抑制する効果もある。

ピロリ菌抑制効果

森永製菓株式会社と杏林大学の共同研究によると、ココアに含まれるオレイン酸とリノール酸により、ピロリ菌の胃内での定着と増殖が抑制されることがわかった。ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍に密接に関与し、胃がんの危険因子ともいわれる。ココアを飲むことには、ピロリ菌による健康障害を予防する効果も期待できる。

抗菌効果

森永製菓株式会社の研究により、ココアは歯周病関連菌に強い抗菌効果があることがわかった。歯周病関連菌に感染した人がココアを2週間摂取する試験において、口腔内の歯周病関連菌が減少し、さらに呼気中の口臭成分も減少したという。ココアは、歯周病や口臭の予防にも役立てることができるのだ。

3. ココアの栄養効果と摂取目安

ココア パウダーで書かれたココア
ココアのさまざまな栄養効果を得るには、継続した摂取が必要である。では、どのくらいの量を摂取すればよいのだろうか。

1日の摂取量の目安

ココアの栄養効果を得るための摂取量は、とくに定められていない。日本チョコレート・ココア協会によると、ココア摂取に関する過去の複数の調査報告から、ピュアココア1日5~10g程度が摂取量の目安となる。これは、ココア1杯に該当する量だ。
ココアは脂質の多い食品である。また、飲む際は砂糖や牛乳も加える。そのため、過剰摂取すると脂質や糖質の摂りすぎで、肥満や高脂血症、糖尿病などを引き起こす可能性もある。ココアを継続して飲む場合は、1日1杯程度を心がけるようにしよう。

結論

ココアの栄養効果には、さまざまなものがある。栄養効果を得るには、1日5~10g程度のピュアココアを使ったココアを毎日1杯継続して摂取するとよい。ただし脂質が多いため、過剰摂取は肥満や疾病の原因になり得る。飲みすぎないよう、適量を守ることが大切だ。嗜好品でありながら健康にも役立つココアを、ぜひ食生活に取り入れてみてはいかがだろう。
(参考文献)
  • ※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」し好飲料類/<コーヒー・ココア類>/ココア/ピュアココア
    https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=16_16048_7
  • 監修管理栄養士:小林里穂

    経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。

    監修医師:鈴木 幹啓先生

    経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務
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  • 更新日:

    2023年2月15日

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