目次
- プレーンヨーグルト200mlと水30mlの割合で耐熱容器に入れる
- 好みではちみつを加えて混ぜる
- ラップをかけずに電子レンジで500W1分程度を目安に加熱する
- ※1、3出典:厚生労働省e-ヘルスネット
- ※1:ビフィズス菌 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※2出典:公益社団法人 日本心理学会「日本心理学会大会発表論文集 」(第79回 2015-09-22)p524「朝食時の牛乳・乳製品の摂取が睡眠健康、抑うつ、不安軽減に与える効果」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/79/0/79_2AM-058/_pdf
1. ホットヨーグルトの効果

ホットヨーグルトを食べることは、健康や美容にどのように役立つのだろうか。期待できる主な効果を見ていこう。
便通の改善
ヨーグルトに含まれていることの多いビフィズス菌は、乳酸菌の一つでヒトの腸にも存在する善玉菌である。乳酸菌は、20~45度程度で活発に増えるという。そのため、ホットヨーグルトにすると乳酸菌の働きを促すことができる。ビフィズス菌には腸の働きを促す作用があるため、便秘の予防や腸内環境の改善に役立つ。(※1)
美容やダイエット効果
腸内環境が良好な状態を維持できると、肌荒れの改善にもつながる。腸壁のターンオーバーが活発になると栄養が全身に回りやすくなることや、悪玉菌による腐敗物や有毒ガスの発生が抑制されることによる効果だ。また、腸内細菌が増えるとダイエット効果のある短鎖脂肪酸を増やす効果もある。
デトックス効果
腸内環境が整うと、便だけでなく腸内の有害物質も排出されやすくなる。悪玉菌が多いと有害物質が増えてしまう。ホットヨーグルトの摂取で善玉菌が増えて腸内細菌のバランスが整うと、常にキレイな状態の腸を保つことができ、さまざまな疾病の予防にもつながる。
また、ホットヨーグルトにはカルシウムが含まれるため、骨粗しょう症の予防をはじめ、骨や歯の健康維持にも役立つ。
2. ホットヨーグルトの効果的な食べ方

ホットヨーグルトによる効果を得るには、毎日継続して食べるとよい。また、食べるタイミングによっても、効果の出方が変わってくる。
食べるタイミング
腸内環境の改善を目的とする場合は、ホットヨーグルトを夜に食べるのがおすすめである。とくに夜間は、腸の消化活動が活発になり、善玉菌も増えやすくなるとされる。夜にヨーグルトを食べるとより効果が期待できるのだ。
逆に朝のヨーグルト摂取は、アミノ酸の一種であるトリプトファンが精神安定効果のあるセロトニンに合成されやすくなる。そのため、抑うつや安眠に効果的であることが研究により示唆されている(※2)。
3. ホットヨーグルトの作り方

ホットヨーグルトは、市販のプレーンヨーグルトと水、はちみつで作るのが基本だ。熱を加えすぎると味が悪くなるだけでなく乳酸菌も死んでしまう。温めすぎないようにするのがポイントである。
作り方は簡単
ホットヨーグルトの作り方は下記の通りだ。
ヨーグルトに水を加えると、加熱による分離を防ぐことができる。甘味料ははちみつが手軽で美味しいが、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌を増やしたい場合はオリゴ糖の使用もおすすめだ。オリゴ糖は善玉菌のエサとなり、整腸作用を促す効果が期待できる。(※1、3)
結論
ホットヨーグルトは、一般的な冷たいヨーグルトよりも乳酸菌の働きが促されるため、より高い整腸効果が期待できる。腸内環境が整うと便通がスムーズになり、美容やダイエットにも役立つ。また、精神安定効果も期待できる。ホットヨーグルトは熱々にするのではなく、20~45度の人肌程度に温めるとよい。はちみつやオリゴ糖のほか、果物を加えても食べやすい。夜に食べるとより効果的だが、朝やおやつにもおすすめだ。
(参考文献)
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。
監修医師:鈴木 幹啓先生
経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務