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ブロッコリー

ブロッコリーの食べすぎと身体への影響!適量や注意点を解説

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 佐々木倫美(ささきともみ)

鉛筆アイコン 2023年2月 7日

日本におけるブロッコリーの消費が高まったのは1980年代である。それ以降ブロッコリーは、通年で手に入りやすい野菜として重宝されてきた。栄養価の高い緑黄色野菜の代表であるブロッコリーであるが、食べすぎによって悪い影響を受けることはあるのだろうか。本記事では、適切な摂取量とともにブロッコリーを食べすぎた場合について解説する。

  

1. ブロッコリーの食べすぎによる影響

新鮮な緑のブロッコリーの束
栄養価が高い野菜として知られるブロッコリーであるが、いくつかの要素によって健康に害を及ぼす可能性もある。その詳細を見てみよう。

下痢や腹痛

ブロッコリーにはさまざまな栄養が含まれているが、そのなかでも目立つのが食物繊維の量である。生のブロッコリー100g当たりには、5.1gの食物繊維が含まれている。(※1)成人男性が摂取すべき食物繊維の理想量は、1日18g以上である。(※2)ブロッコリーを食べることは、この数字をカバーするために役立つことはまちがいない。一方で食物繊維を摂取しすぎると、下痢になったりほかの栄養素の吸収を妨げる可能性もある。(※3)とくにブロッコリーに含まれるフルクタンは消化がよくないため、ブロッコリーを食べすぎると腹痛を催すケースもある。(※4)

栄養の偏り

ブロッコリーは食物繊維のほかにも、ビタミンやミネラルをバランスよく含む優秀な食材である。(※5)身体の機能の老化を防ぎ、生活習慣病の予防となる要素を持っているといえる。(※5)しかしいくら栄養が豊富な食材でも、そればかり食べていては栄養が偏ってしまうのである。内閣府では、主食や主菜、副菜をバランスよく食べることを呼び掛けているほか、主菜や副菜に使う食材も、バランスを考慮することが重要としている。(※6)ブロッコリーの食べ方も、極端にならないように気をつける必要がある。

2. ブロッコリーの食べすぎにならない量

蒸したブロッコリー
ブロッコリーが持つ栄養面のメリットを取り入れつつ、食べ過ぎないようにするにはどうしたらよいのだろうか。食生活におけるブロッコリーの活かし方とともに紹介する。

1日の摂取目安

厚生労働省が推奨している1日の野菜摂取量は350gである。(※7)ブロッコリーの大きさはいろいろあるが、茹でたブロッコリーは平均して200gほどであるといわれている。しかし、野菜を350g食べていれば健康を維持できるのかといえば、決してそうではない。野菜が持つ栄養や、そのほかの食物が持つ栄養が相互作用を及ぼして健康体でいられるのである。1日に摂取すべき野菜350gのなかに、ブロッコリーを含めることはヘルシーな食生活のための一助となる。しかし栄養をバランスよく摂取するためには、主食や主菜、副菜の量とともに、多岐にわたる栄養を含む食材とともに摂取する必要があるのである。身体によいからといって、そればかりを食べることは避けるようにしよう。(※7)

3. ブロッコリーの食べすぎに注意が必要な場合

鮮やかなブロッコリーの緑
ブロッコリーは栄養のバランスを考えて食生活に加えたい野菜であるが、病気や飲んでいる薬の如何によってはとくに食べすぎに気をつける必要がある。ブロッコリーの食べすぎに気をつけるべき例をあげて説明する。

ワルファリンを服用している

心筋梗塞や脳梗塞の再発予防薬に、ワルファリンがある。ワルファリンは抗凝固薬であるが、ビタミンKによってその効能が消されてしまう可能性がある。(※8)生のブロッコリー100g当たりには、210μgのビタミンKが含まれている。(※1)ワルファリンを服用しているときは、ブロッコリーの摂取に注意する必要がある。

腎機能が低下している

意外に思われるかもしれないが、ブロッコリーは100gあたり5.4gのタンパク質を含んでいる。野菜の中では、タンパク質含有量が多いのである。タンパク質は、過剰に摂取すると腎機能に弊害を及ぼすことが知られている。(※9)腎臓に問題がある場合は、ブロッコリーの摂取も医師や専門家に相談するほうがよいだろう。

トリメチルアミン尿症と診断されている

ブロッコリーにはさらに、コリンという成分が含まれている。これは体臭のもとになるといわれる成分である。(※10)通常は分解されるのだが、トリメチルアミン尿症の場合うまく分解できないためこの成分の摂取が、トリメチルアミン尿症に拍車をかける可能性もある。尿や汗に不快な臭いを感じた場合には、医師に相談するようにしてほしい。(※11)

結論

野菜のなかでも栄養を多く含む食材として人気のブロッコリー。毎日の食卓やお弁当のおかずに、ブロッコリーを使う家庭も多いだろう。しかしブロッコリーは、バランスのよい食事を摂取することを前提に、適量を食べるのが正しい食べ方である。持病や服用中の薬がある場合は、ブロッコリーの摂取についても医師や専門家に相談し、量を調節するようにしてほしい。
(参考文献)

監修管理栄養士:佐々木倫美

経歴:管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。

監修医師:鈴木 幹啓先生

経歴:自治医科大学卒業後/三重県立総合医療センター/三重中央医療センター/三重病院/伊勢赤十字病院/紀南病院で勤務後、平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院。株式会社オンラインドクター.comのCEOも兼務
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  • 更新日:

    2023年2月 7日

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