目次
1. マグロは鍋で古くから食べられていた

マグロを使った鍋料理は古い時代から食べられていたとされている。ここでは、マグロを使った鍋の歴史や発祥について詳しく見てみよう。
江戸のねぎま鍋
江戸時代には、すでにねぎとマグロを使ったねぎま鍋が食べられていたと言われている。当時は脂の乗ったトロよりも赤身が重宝されていたため、商品として販売できないトロや大トロを美味しく食べるために発明されたのが鍋料理なのだ。傷みやすい脂の乗ったトロを加熱し、食べやすくしたのがねぎま鍋だ。醤油や砂糖などを使って甘辛い出汁を作り、そこに焼いた長ねぎやマグロを入れて作る。現在では東京の郷土料理として親しまれており、多くのお店で扱っている。ただし、当時とは異なりトロは高価なものになったため、赤身のマグロを使ったねぎま鍋を提供している店も少なくない。
ねぎとマグロのみのシンプルなねぎま鍋ももちろん美味しいが、きのこ類・野菜・豆腐などを一緒に煮ても美味しい。また、シメまで美味しく食べられるのもねぎま鍋の魅力だ。好みの具材や味付けで楽しんでみよう。
2. マグロの種類と鍋

マグロの種類には刺身用・加熱用・あら・カマなどがある。ここでは、マグロの部位ごとの鍋の楽しみ方や身質の違いについて見てみよう。
身や味の特徴
マグロの種類にはいろいろなものがあるが、主な部位は赤身・トロ・大トロ・カマ・カマトロ・尾・ほほ肉・あらなどだ。赤身は脂が少なくあっさりとした味わいで、トロや大トロは脂の乗った濃厚な味わいが楽しめる。シンプルに楽しみたいなら赤身を、こってりとした味わいを楽しむならトロを選ぶと良いだろう。また、カマはマグロのエラ付近の部位で、カマ焼きや煮付けにして食べられることが多い。カマにはカマトロと呼ばれる大トロのように脂の乗った部分があり、加熱しても美味しく食べられる。尾やほほ肉は一般的には出回らないが、特にほほ肉は柔らかくて美味しいと言われている。刺身でも食べられるが、焼いたり煮たりして加熱して食べることが多い。あらは骨の部位を指し、具として食べるよりも出汁に使われることが多いだろう。このように、マグロにはいろいろな部位があるので、鍋を作ると言っても選ぶ部位によって味わいが大きく異なるのだ。
3. マグロを鍋で楽しむ

次に、マグロを鍋で楽しむ方法を見ていこう。そのまま具材として入れても美味しいマグロだが、実はつみれにしたりしゃぶしゃぶにしたりしても美味しいのだ。以下で詳しく解説していくので、ぜひ鍋づくりの参考にしてほしい。
しゃぶしゃぶもおすすめ
マグロを使った鍋なら、やはりねぎま鍋がおすすめだ。マグロとねぎ、調味料があれば簡単に作れるのが嬉しいポイントだ。ねぎはあらかじめ焼いておき、マグロは仕上げの段階で入れるのがよい。また、シンプルな味わいで楽しむなら、しゃぶしゃぶもおすすめだ。出汁を鍋にわかし、刺身サイズにカットしたマグロをしゃぶしゃぶして楽しもう。マグロ本来の美味しさや甘みがたっぷりと味わえるので、マグロ好きは試してみてほしい。さらに、マグロをフードプロセッサーで細かくし、調味料をあわせてつみれ団子を作っても美味しく食べられる。好みの鍋つゆに入れ、軽く加熱して食べてみよう。マグロを使った鍋にはいろいろな楽しみ方があるので、好みの食べ方を見つけてみてほしい。
結論
マグロは刺身として食べても美味しいが、鍋料理とも相性がいいことが分かった。特に東京の郷土料理として親しまれているねぎま鍋は、簡単に作れるだけでなくマグロの美味しさをダイレクトに味わえる。また、いつもの鍋の具材にマグロをプラスしてみるのもいいだろう。マグロを使った鍋を食べたい人は、ぜひ本記事を参考にしながら調理してみてほしい。
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。