目次
1. しいたけにつく虫

ここでは、まずしいたけにつく虫の種類を紹介していこう。
主にハエの幼虫
スーパーなどで手軽に入手できるしいたけ。そんなしいたけにつく虫は、主にハエの幼虫だ。屋内で人工的に作られる菌床栽培と、自然の中で育てる原木栽培では、しいたけにつく虫の種類が変わってくる。菌床栽培で育てたしいたけには流通時、フタマタナガマドキノコバエ・フクレナガマドキノコバエ・リュウコツナガマドキノコバエなどがつく場合が多い。原木栽培で育てたしいたけには、フタモントンボキノコバエ・ナカモンナミキノコバエ・ユミアシゴミムシダマシなどが発生する可能性がある。
2. しいたけに虫がいても食べられる

しいたけに虫がいた場合、食べてよいのか迷うだろう。しかし、しいたけに虫がいても基本的には食べられるのだ。以下で詳しく解説していこう。
取り除けば大丈夫
しいたけに虫がいた場合、異臭や変色・味の変化などの傷んでいる様子が見られなければ虫を取り除いて食べても問題ない。万が一、キノコバエ・コクガ・ショウジョウバエなどハエの幼虫を食べてしまったとしても、人体に悪い影響はないとされているからだ。さらに、これらのハエの幼虫がしいたけについていた場合、しいたけに悪い影響を残すことはないとされている。そのため、しいたけに虫がいたとしても、取り除けば問題なく食べることができる。
ナメクジがいたらNG
しいたけにハエの幼虫がついていた場合は取り除いて食べられるが、ナメクジがいるのを発見した際は処分しよう。ナメクジには、頭痛や吐き気、倦怠感などを引き起こすとされている広東住血線虫という寄生虫がいる場合があるからだ。(※1)もしナメクジを取り除いたとしても、ナメクジがいた場所にこの寄生虫がいる可能性もある。そのため、しいたけにナメクジを発見した場合は、諦めて処分するのが無難だろう。
3. しいたけの虫を取り除く方法

しいたけに虫がいた場合、どうやって取り除いたらよいのだろうか。以下では、しいたけについた虫の取り方を紹介していこう。
塩水につける
しいたけに虫がいた場合、塩水につけて虫を取り除くのがおすすめだ。しいたけを塩水につけると、ついた虫が自然と出てくるうえに、ひだに詰まっていたゴミも取り除くことができる。まずは、塩分濃度が3~5%になるくらいの塩をたっぷりの水に入れて塩水を作ろう。次に、しいたけの裏側を塩水につけるようにして浸し、10分ほど放置する。すると、しいたけについていた虫が出てくるので、その虫を排除して終了だ。しいたけは水に濡れると栄養を失いやすくなるため、虫を排除できたら素早く調理するとよいだろう。
密閉する
しいたけを袋に入れて密閉する方法も、虫を除去するのに効果的だ。しいたけを密閉すると内部の空気がなくなって、ついた虫が窒息死するとされている。前述したように、しいたけを塩水につける方法では栄養が流れ出てしまう可能性がある一方で、密閉する方法では栄養を保ったまま虫を除去できる。しいたけを密閉して虫を除去する方法は1日ほど時間を要するが、すぐにしいたけを使用しない場合に試してほしい。
結論
しいたけに虫がついていた場合は、食べられることがわかった。しかし、虫がついたままのしいたけを食べるのは気が進まないだろう。そのようなときには、塩水や密閉できる袋を使って虫を除去するのがおすすめだ。もし、しいたけにナメクジがいた場合は、健康を害する恐れがあるため食べてしまわないように注意しよう。
参考文献
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。