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スパイス

スパイスの危険な副作用!摂りすぎによる影響やアレルギーを解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2023年2月13日

激辛料理特集が組まれるなど、世間を賑わすスパイスブーム。一定量を超えて摂取すると、健康被害が起きる危険があるのをご存じだろうか。健康食品としても使われるスパイスの隠れた危険性と、その特徴についてご紹介しよう。

  

1. スパイスに危険性はあるのか

スパイス
料理の味のアクセントや色付けなどに使用するスパイスは、使いすぎると健康被害につながる危険性もある。スパイスの特徴と主な種類を解説しよう。

特徴と主な種類

スパイスは乾燥させると持ち運びや長期保存に便利という特徴から、陸や海を渡って世界中から日本へ持ち込まれた。インドではその日の体調によってスパイスを調合してカレーを作って食べることもあるように、健康維持に役立つ効能は高い。ダイエットや健康食品としても注目されているスパイスだが、摂取のしすぎで健康被害が出る危険もある。普段の生活で摂りすぎていないか、スパイスの危険性とともに確認してみよう。
にんにくや生姜もスパイスに含まれ、胡麻や唐辛子、マスタード、ナツメグなどその種類は100以上といわれている。「ハーブもスパイス」「スパイスの中にハーブが含まれる」など、スパイスとハーブの違いにはいろんな解釈があるが、農林水産省の見解は「香辛料にはスパイスとハーブがある」である(※1)。

2. スパイスのレッドペパーと危険性

スパイス
レッドペパーは赤唐辛子を粉末状にしたスパイスで、強い辛みが特徴だ。辛み成分である「カプサイシン」には体脂肪を燃焼させて代謝を促進し、身体を温める効果が期待できる。「摂取すればするほど痩せるのか」と思ったあなたは要注意だ。カプサイシンの使いすぎも危険につながる。

カプサイシン

食べることによって辛みとして認識されるその刺激は、実は口腔内だけでなく、気管支や消化管全体におよぶ。大量に摂取して強く刺激されると気管支収縮が起き息切れや咳が生じたり、肛門に近い直腸が熱く感じたりすることも。また、辛みを感じた感覚神経から胃酸の分泌が抑制され、胃粘膜の保護作用がなくなる危険もあると農林水産省には報告されている。1回の食事当たりの摂取量は体重1kgあたり最大5mgを目安に摂取しよう(※2)。

3. スパイスのシナモンと危険性

シナモン
ミルクティーに添えられたり、洋菓子にかけられたりと老若男女問わず身近な存在のシナモンは、身体を温める効果が大きく、血液循環がよくなり冷え性やむくみの防止に役立つスパイスだ。独特の香りは「クマリン」という成分で、化粧品や芳香剤によく使われるので、あの香りが大好きという方もいるのではないだろうか。

クマリン

スパイスのシナモンに含まれるクマリンは、過剰摂取すると肝機能を弱める危険があるといわれている。また、抗血栓薬に使われるほどの血を固まりにくくする作用があるので、青あざが治らなかったり鼻血が止まらなかったりと、出血しやすくなる危険もある。1回の食事当たりの摂取量は体重1kgあたり最大0.1mgに留めよう。

4. スパイスのナツメグと危険性

ナツメグ
スッキリした香りのスパイスのナツメグは、マツやヒノキなどの森林の香り成分と同じものが含まれ、エッセンシャルオイルはアロマとして利用されていることも多い。肉の臭みを消す効果があるため肉料理によく使用されるので、料理好きな人であれば一度は使用したことがあるスパイスなのではないだろうか。

ミリスチシンとエレミチン

ナツメグの香り成分はミリスチシンという物質で、腸内の炎症をやわらげたり食欲を増進し消化吸収をよくしたりする働きがある一方で、同じくナツメグに含まれるエレミチンとともに大量摂取すると、急性中毒を引き起こす危険がある。症状は浮遊感や幻覚などの精神異常や動悸で、食べて中毒を引き起こすのは5g以上といわれているので、使いすぎには注意したい。

5. スパイスアレルギーの危険性

スパイス
ここまで個別にスパイスの過剰摂取による危険性について解説してきたが、スパイス自体にアレルギーがある場合もある。総菜や食品の原材料表示や添加物には明記されないうえ、該当のスパイスを特定できないこともあるのでとても危険だ。

スパイスアレルギーの危険性

セロリやニンジンなど、セリ科のものにアレルギー反応を示す人はスパイス自体にアレルギー反応を起こすことがある。ヨモギやシラカバ花粉症との関連も強いことから、シラカバの多い北欧や北海道では、「セロリ・ニンジン・ヨモギ・スパイス症候群」として注意されていることも。反応すると重症化しやすく、アナフィラキシーに進展することもあるので、ヨモギやシラカバの花粉症をお持ちの方はスパイスの危険性にも注意しよう。

結論

料理の幅を広げたり、健康維持を担ったりと使い方次第でよくも悪くもなるスパイス。なぜ危険なのか、きちんと理由と分量を知れば食事をより楽しいものにしてくれるだろう。アレルギー反応は事前に防ぐことは難しいが、今回紹介できなかったほかのスパイスにもさまざまな効能があるので、美味しく楽しくスパイスブームに乗ってみては。
(参考文献)
※1※2.出典:農林水産省
https://www.maff.go.jp/

監修管理栄養士:児玉智絢

経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。

監修医師:中澤 佑介先生

経歴:患者さんに近い立場で専門的医療を提供したいという想いから、泌尿器科クリニック(泌尿器科/内科)を開院。2023年5月 金沢駅前にメンズヘルスクリニックを開院予定。 【資格】金沢医科大学 医学博士、日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
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  • 公開日:

    2023年2月12日

  • 更新日:

    2023年2月13日

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