目次
1. きつねとたぬきはなぜ名前がついたのか

きつねうどんやたぬきうどんなどは、なぜきつねとたぬきなのか気になった経験がある人は多いはずだ。ここでは、きつねとたぬきの名前の由来について詳しく解説していこう。
きつねの由来
きつねは文字のとおり動物の狐のことで、狐は縁起がよく商売繁盛をもたらす動物といわれてきた。きつねうどんやそばにのっている油揚げは、狐の好物といわれているため、油揚げののったうどんやそばをきつねうどんと呼ぶようになったといわれているのだ。
たぬきの由来
たぬきの由来は諸説あるが、具を意味するたねを抜いた「たねぬき」が「たぬき」になったという説が有力である。ほかにも、揚げ玉の色が狸に似ているからという説もある。
2. きつねとたぬきはなぜ地域で違うのか

きつねとたぬきは地域によって違いが存在する。ここでは、関東と関西でのきつねとたぬきの違いについて解説していこう。
関東と関西の違い
関東では、油揚げを乗せたうどんやそばをきつねと呼び、揚げ玉をのせたうどんやそばをたぬきと呼ぶ。しかし、関西では油揚げをのせたうどんをきつね、そばをたぬきと呼ぶ。そのため、関西にはたぬきうどんやきつねそばは存在しないのだ。関西でも例外があり、京都では刻んだ油揚げの上にくずあんをかけたうどんをたぬきと呼ぶそうだ。
3. きつねとたぬきとむじなのなぜ

きつねやたぬき以外に動物の名前が入った、むじなそばと呼ばれるものを聞いたことはないだろうか。ここではむじなそばについて解説していこう。
両方のせ
むじなそばとは、油揚げと揚げ玉の両方をのせたそばのことだ。むじなとはハクビシンやアナグマのことで、地方によってはたぬきを指すところもあるようだ。むじなそばの名前の由来は諸説あるが、きつねとたぬきが同じ器にのっていることから「同じ穴のむじな」にちなんで名づけられたといわれている。ちなみに、同じ穴のむじなとは、関係がないようでも実は同類という意味で使われる。
結論
きつねうどんやそばにのっている油揚げは、縁起よく商売繁盛をもたらすといわれている狐の好物のため、きつねと呼ばれるようになった。たぬきは具を表すたねを抜いた「たねぬき」が「たぬき」になった説が有力といわれている。また、関西と関東で違いがあり、関西では油揚げがのったうどんをきつねうどんと呼び、そばをたぬきそばと呼ぶのだ。由来に関してはほかにも諸説あるので、いろいろ調べてみるのも面白いだろう。
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。