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レモン

レモンの栄養と機能性!香酸カンキツが持つ健康効果を解説

投稿者:ライター 原和(はらのどか)

監修者:管理栄養士 小林里穂(こばやしりほ)

鉛筆アイコン 2023年2月13日

絞ってかけたりそのまま料理に使ったりと日本の食にとてもなじみ深い果実である「レモン」。ときには栄養ドリンクとして売られているが、レモンにはどんな栄養が入っているのだろうか。健康的な食生活に関わるレモンの特徴的な栄養成分と、その機能性について解説する。

  

1. レモンの主な栄養成分

レモンを生搾りする
唐揚げ・ジュース・ケーキなど、料理の引き立て役から主役までこなすレモンだが、どんな栄養があるのだろうか。レモンの主な栄養成分をみてみよう。

100gあたりの栄養

100gあたりのレモンのカロリーは43kcalで、水分が成分の8割を占める果物だ。次いで炭水化物が12.5g、カリウムが130mg、ビタミンCが100mgと続く。果汁に含まれるビタミンCはカンキツ類の中でもトップクラスの含有量(※1)だ。レモンの栄養はほかにも、果汁に酸味のもととなるクエン酸が、皮には美容効果や抗酸化作用があるポリフェノールや、さわやかな香りでリラックス効果のあるリモネンが含まれている。
レモンは汁だけでなく皮に含まれる酸味や香りまで楽しめるカンキツのため、ゆずやすだちなどとともに香酸カンキツと呼ばれている。

2. レモンの特徴的な栄養成分

ハイボール
レモンが含む栄養成分の中でも多く含まれ、特徴的な成分がビタミンCとカリウムだ(※1)。この2つはどういった効果があるのか解説する。

ビタミンC

ビタミンCは人間が自力では作り出せない成分のひとつだ。皮膚の健康維持を助け、ストレスから身体を守る働きがあるとともに、抗酸化作用があるため動脈硬化の予防にもなる。成人の1日の摂取目安は100mgだが、過剰摂取すると不必要な分は排泄される。摂取上限は決まっていないとされていたが、近年の研究で虚血状態になる可能性もあるため、適度な摂取を心がけよう。加熱に弱い水溶性のビタミンのため、レモンの栄養としてより効果的に摂取するなら生で食べるとよい。

カリウム

カリウムは余分なナトリウムを排出させる効果がある。体内の塩分濃度を調節してくれるので(※2)、塩分の摂取量が多い日本人にはレモンの栄養を摂取することは健康維持に効果的だ(※3)。

3. レモンの栄養と機能性

絞り器とレモンとレモン スライス
ここまでレモンの栄養成分の中でも特徴的なものを挙げてきたが、ほかにも有用な栄養成分はたくさんある。

フラボノイド

レモンの皮に含まれる栄養成分であるフラボノイドは、抗菌性や抗酸化作用がある。抗発がん作用や血中の資質改善作用など、疾病の予防にも効果が期待されている。(※4)

クマリン類

桜餅の香りのもととなっている香りが特徴的なクマリン類は、レモンにも多く含まれる栄養成分だ。抗血液凝固作用やフラボノイドと同じような効果が期待されることがわかっている。(※4)

フェニルプロパノイド

聞き馴染みがないかもしれないフェニルプロパノイドは、ポリフェノールの仲間だ。レモンにも栄養として含まれており、抗酸化作用があるので美容効果はもちろん、食事をさっぱりとさせ、食べやすくしてくれる機能がある。

香気成分

カンキツ類で共通の香気成分であるリモネンは、α波の増大作用が認められている。自律神経活動への影響も示されていることから、レモンの栄養としてだけでなく香りだけでも効果を発揮する有用成分だ。

クエン酸

レモンの栄養の中でも果汁の酸味のもとであるクエン酸は、ただすっぱいだけでない。運動パフォーマンスの低下に関わる乳酸の除去に効果があり、気分をシャキっとさせてくれる。また、鉄をはじめとするミネラルの吸収を高めるほか、酸味が塩味を引き立たせるため減塩効果にも役立つ。

結論

香酸カンキツであるレモンの栄養は、ビタミンCだけではないことをお伝えした。加熱に弱い成分も含まれるため、効果的にレモンから栄養を摂取するにはドリンクや添え物など、できるだけ生で摂取することが重要だ。塩分摂取量が多いことに心当たりがある方は、今日の主菜に少しだけレモンを使用してみることから健康維持を考えてみてはどうだろうか。
(参考文献)
  • ※1. 文部科学省|果実類/(かんきつ類)/レモン/全果/生 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
    https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07155_7
  • ※2.厚生労働省|カリウム
  • ※3.厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)
    https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
  • ※4. 日本食品化学学会|レモン類が含有するフラボノイド、クマリン類の特徴
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfcs/25/2/25_60/_pdf/-char/en
  • 監修管理栄養士:小林里穂

    経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。

    監修医師:中澤 佑介先生

    経歴:患者さんに近い立場で専門的医療を提供したいという想いから、泌尿器科クリニック(泌尿器科/内科)を開院。2023年5月 金沢駅前にメンズヘルスクリニックを開院予定。 【資格】金沢医科大学 医学博士、日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医
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  • 更新日:

    2023年2月13日

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