目次
1. ドーナツの真ん中が空いている理由

ここでは、なぜドーナツの真ん中は空いているのか、諸説ある理由を紹介していこう。
火を通りやすくするため
ドーナツといえば、真ん中が空いているものを想像する人がほとんどだろう。なぜドーナツがそのような真ん中に穴が空いた形をしているかというと、饅頭のような形のものより、油で揚げる際に火が通りやすかったからである。19世紀の半ば、アメリカのハンソン・グレゴリーの母親が作ったドーナツが生焼けであったことから、真ん中に穴を開けて火の通りをよくすることを考えたようだ。
便利だったから
また、リングドーナツの開発者であるハンソン・グレゴリーは船乗りでもあった。ドーナツを持ったままだと船の操縦ができないため、舵輪に刺して食べられるように、彼はドーナツの真ん中に穴を開けたともいわれている。ちなみに、ハンソン・グレゴリーはリングドーナツ開発者として広く知られた存在で、メイン州ロックポートには彼の記念碑が立っている。
2. ドーナツの起源と歴史

ドーナツの真ん中が空いている理由が分かったところで、今度はドーナツの起源と歴史について解説していこう。
オランダのスナック
日本でも広く知られており子どもから大人まで大人気のドーナツだが、もとをたどるとオランダのオリークックと呼ばれるお菓子まで遡るのだ。現在のオランダにもオリーボーレンという卵・小麦粉・牛乳・酵母を混ぜて揚げたものがあるが、これはオリークックから呼び方が変化していったものなのである。
穴の空いたリングドーナツはアメリカが起源だが、広く普及したのは第一次世界大戦中の頃。ザ・サルベーション・アーミーや赤十字などの女性メンバーによって、コーヒーとドーナツを兵士に支援するといったことがきっかけで、ドーナツが世に広まったといわれている。また、日本では1970年頃にドーナツの店が誕生している。
3. ドーナツの真ん中が空いている理由と語源

ドーナツの起源や歴史について分かったところで、今度はドーナツの語源について解説していこう。
ドーナツの語源
ドーナツはアメリカやイギリスでよく食べられている菓子の1つで、ドーナツという言葉は英語である。ドーナツの語源には諸説あるが、ドーナツのドウは小麦に砂糖・水・卵・バターなどを入れて混ぜたものを指し、ナツはボルトとセットで使う「ナット」を指すといわれているのだ。ほかにも、ドウは同じでナツは木の実の「ナッツ」が由来であるともいわれている。
結論
真ん中に穴が空いているドーナツができた理由には諸説ある。リングドーナツの開発者であるハンソン・グレゴリーは、母親の作ったドーナツの真ん中が生焼けだったことがきっかけで、火の通りよくしようと真ん中に穴を開けようと考えたそうだ。この記事を読んでドーナツを食べる際の参考にしてみてはいかがだろうか。
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。