目次
- 特別栽培農産物の名称
- 栽培責任者の氏名か名称、住所、連絡先
- 確認責任者の氏名か名称、住所、連絡先
- 輸入品は輸入業者の氏名あるいは名称、住所、連絡先
1. 無農薬野菜

無農薬とオーガニックだが、それぞれの特徴を聞かれて的確に説明できる人はいるだろうか。まずは、無農薬の特徴を解説していこう。
農薬不使用栽培
無農薬野菜は一般的に、栽培で農薬を使用しない、あるいは農薬使用を控えた野菜のことだとされている。ただし、土壌と植物に農薬がまったく使用されていないわけではない場合もある。正しくは特別栽培農産物と呼ぶが、あまり認知されておらず、現在も無農薬野菜と呼ぶことがほとんどだ。特別栽培農産物は、その地域で使用されている化学肥料や節減対象農薬の量と比べ、肥料の窒素成分量と節減対象農薬を使う回数が半分以下のものをいう。
【無農薬はNG!?】
以前、無農薬表示は、農産物に農薬を使わず栽培したものを指す表示だった。しかし、この表示は、土壌に残留している農薬や周辺から飛散した農薬を含めて残留農薬がまったく含まれていない農産物という誤認を消費者に与えるおそれがあった。そのため、「無農薬」という表示は、現在では原則禁止されている。ガイドラインが改正された結果、無農薬のほかに減農薬、無化学肥料、減化学肥料という表示も禁止となっている。
【農薬の定義】
農薬とは農作物や観賞用植物のように、人が育てる植物に発生する害虫を退治したり雑草を除いたりするために使用される薬剤のことだ。日本で使える農薬は人間の健康や環境への影響について確かめ、国に認められたもののみである。農薬はほかに公園やゴルフ場の芝生などにも使われる。
2. オーガニック野菜

野菜の栽培方法は農薬と肥料の使い方などにより、慣行栽培と有機栽培、特別栽培の3つに分類されている。ここでは有機栽培について解説しよう。
有機栽培
オーガニック(有機)は禁止された農薬と化学肥料を使用せずに栽培された農産物だ。正確にいうと農林水産省が定めるJAS規格に適合する、有機JASマーク付きの野菜だ。たとえば農産物なら堆肥で土作りをすることから始めたり、畜産物なら環境への負荷を減らして生産した飼料で育てたり、加工食品なら化学的に合成された食品添加物を避けたり。生産や加工にかなりの労力がかかるが、消費者の食に対する意識の高まりによってオーガニック人気が高まっている。
3. 無農薬とオーガニックの違いを見分ける方法

最後に、無農薬とオーガニックの違いの見分け方を紹介しよう。
特別栽培農産物の表示
先述した通り、無農薬野菜は特別栽培農産物と呼ぶのが適している。特別栽培農産物の表示を行う際に記載すべき事項の一部を以下に紹介する。
有機JASマーク
有機JASマーク付きなら有機やオーガニックの表記を使えるが、マークなしで表記すると法律違反になる。有機栽培を購入するなら、必ず有機JASマークが付いているかをチェックするべきだ。
結論
無農薬とオーガニックの違いを紹介した。先述したように無農薬・減農薬・無化学肥料・減化学肥料と表示するのは禁止されている。あまり認知されていないが、無農薬野菜は特別栽培農産物と呼ぶよう推奨されていることを覚えておいてもらいたい。
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。