- 基本の肉じゃがの場合:酒、みりん、醤油の順
- 無水調理の肉じゃがの場合:酒、砂糖、醤油の順
1. 肉じゃがの基本的な黄金比
肉じゃがにはさまざまな作り方があり、レシピによって使用する調味料も異なる。基本的には、酒と醤油とみりんの3種類を使えば、肉じゃがの味は決まる。この場合、黄金比は非常にシンプルで覚えやすい。
水あり調理
食材を水で煮て作る一般的な肉じゃがの場合、調味料の黄金比は下記のとおりである。
「酒:醤油:みりん=1:1:1」
何人分の肉じゃがを作る場合でも、すべての調味料が同じ比率になるように加えればよいのだ。たとえば、3~4人分の場合では、酒と醤油とみりんを大さじ2杯ずつ入れる。甘めの味付けが好みの場合は、砂糖:醤油:みりんを同量ずつ入れる作り方もおすすめだ。
2. 肉じゃがの旨み凝縮黄金比
肉じゃがを作る際に水を加えない方法もある。野菜から出る水分を利用して煮込むのだ。肉や野菜から出る旨みが凝縮され、出汁を使わなくても美味しく仕上がる。この無水調理の場合、砂糖、酒、醤油を使用する。
水なし調理
水を使わない肉じゃがの場合、調味料の黄金比は下記のとおりである。
「砂糖:酒:醤油=1:2:3」
みりんの代わりに砂糖を使用することに加え、醤油の割合が多くなるのが特徴だ。しかし無水調理の場合、基本的な肉じゃがより調味料を加えるタイミングを遅らせるため、煮詰めすぎて辛くなる心配はない。
3. 肉じゃがの黄金比で上手に作る
基本の肉じゃがと無水調理の肉じゃがに使用する調味料の量は、それぞれ黄金比を基準にすれば味付けが決まる。しかし、美味しく仕上げるには単純に黄金比を守るだけではなく、作り方のポイントをおさえておくことが大切だ。
作るときのポイント
同じ調味料を使っても、入れる順番やタイミングによって味付けが変わってくる。美味しい肉じゃがにするための味付けのポイントは、下記の2点である。
調味料は甘いものから入れる
砂糖とみりんをどちらも使う場合は、砂糖、みりんの順で入れよう。甘い調味料を先に入れることで、食材に甘みが浸透しやすくなる。醤油を先に入れてしまうと、甘みが浸透しにくく塩気ばかりが強くなってしまうため注意が必要だ。
醤油は仕上げのタイミングで加える
酒や砂糖、みりんを入れて煮込み、柔らかくなってから醤油を入れるのがポイントだ。火を止める直前に加えて、しばらく置いておくことで味がしみ込み、ちょうどよい塩加減に仕上がる。
好みに合わせて微調整
肉じゃがの黄金比は、あくまでも基本の比率である。味付けの好みは人によって異なるため、黄金比にとらわれすぎる必要はない。甘めが好みなら砂糖やみりんの割合を増やすなど、微調整しながら自分の黄金比を見つけよう。
また、肉から出た脂で野菜を炒めて旨みを移す、ゆっくりと煮込み野菜の甘みを引き出す、煮崩れを防ぐために鍋のなかで具材を触りすぎないなど、味付け以外のポイントもおさえながら作ろう。
結論
基本の肉じゃがの味付けの黄金比は、酒:醤油:みりん=1:1:1と覚えやすい。この比率をベースに、微調整しながら自分好みの味に仕上げよう。また、無水調理では黄金比が異なる点も知っておくと便利だ。調味料は、比率だけでなく入れる順番やタイミングも重要である。作り方のポイントをおさえて、美味しい肉じゃがに仕上げよう。
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。