2023年3月14日目次
1. カフェラテとカフェオレの名称の違い
カフェラテとカフェオレはどちらもコーヒー牛乳である。なぜ名称に違いがあるのだろう。
イタリアとフランス
同じコーヒー牛乳でありながらカフェラテとカフェオレの名称に違いがあるのは、発祥の地が異なっているからだ。「カフェ」という単語は、イタリア語・フランス語どちらでもコーヒーの意味。カフェラテはイタリア、カフェオレはフランスが発祥の地である。
2. カフェラテとカフェオレの作り方の違い
カフェラテとカフェオレ双方の違いは、名称や発祥の地だけではない。作り方やコーヒーの種類、ミルクとの比率が異なる。そのため、味や風味に違いがあるのだ。
コーヒーの種類
カフェラテでは、エスプレッソコーヒーとミルクの比率が1：4だ。エスプレッソでは、一般的に深煎りのコーヒーが使われており、抽出する製法も相まって、旨味が凝縮されている。また、牛乳が泡立たないように、蒸気で温めたスチームドミルクが使われるのだ。エスプレッソならではの、コーヒーの苦みや香りが感じられるのがカフェラテである。
一方のカフェオレは、ドリップコーヒーとホットミルクの比率が1：1だ。一般的に浅煎りの豆を使うドリップコーヒーは苦みが少ない。カフェオレには、濃い目にドリップしたコーヒーを使用する。本場フランスでは、朝にコーヒーを飲むとき、胃への負担を考慮して、牛乳を混ぜるカフェオレを飲んでいるそうだ。
このように、コーヒーの抽出方法やミルクの量が、カフェラテとカフェオレの主な違いだ。なお、コーヒーを使っているため、カフェインの量を気にする方もいるだろう。カフェラテとカフェオレ1杯あたりのカフェイン量に、大きな違いはないといわれている。カフェインを気にせず好きなほうを飲むといいだろう。
3. カフェラテとそのほかのコーヒー飲料との違い
コーヒー飲料には、カフェラテとカフェオレ以外にも、カプチーノ・カフェモカ・コーヒー牛乳などがある。一体それらの違いは何なのだろう。
カプチーノ
カフェラテ同様、イタリアが発祥の地であるカプチーノ。エスプレッソに、泡立てたミルクを浮かべているのが特徴だ。ミルクは、スチームドミルク・フォームドミルクの2種類を使っており、エスプレッソとの割合は1：1：1が基本となっている。カフェラテとカフェオレの2種類と、カプチーノの違いは、フォームドミルクのまろやかな口当たりだ。
カフェモカ
カフェラテやカフェオレと違い、チョコレートのような風味と甘さが特徴のカフェモカ。エスプレッソに、チョコレートシロップとミルクを使う。発祥の地はアメリカだが、エスプレッソを使うことで、イタリアふうに寄せている。カフェラテやカフェオレとカフェモカの大きな違いは、やはりチョコレートの風味だろう。コーヒーとミルクだけで作るカフェラテやカフェオレとは違い、チョコレートシロップを加えているため、必然的に風味は異なる。
コーヒー牛乳
ほかのコーヒーとは違い、牛乳が主役のコーヒー牛乳。カフェラテやカフェオレにはコーヒーとミルクの割合がある。だが、コーヒー牛乳には決まった割合がなく、好みの濃さで作れるのが違いだ。ミルクを泡立てたり、スチームで温めたりする必要がないため、家庭で取り入れやすい飲み物である。
結論
カフェラテとカフェオレ、名前を日本語に直訳するとコーヒー牛乳だが、風味や作り方などに違いがある。コーヒーの種類やミルクとの比率、温め方もそれぞれの特徴を引き立たせる鍵なのだ。カフェラテやカフェオレなどの違いを理解して飲むと、風味や味わいをより楽しむことができるだろう。
監修管理栄養士：渡邉里英
経歴：大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。
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