目次
1. 鶏胸肉がパサパサしない裏技

鶏胸肉は安価で購入できるが、茹でるとパサパサになってしまうこともあるだろう。これは、加熱することで鶏胸肉の水分が抜けてしまうのが原因だ。パサつきを防ぐには、水分が抜けないようにひと手間加えてあげるのがよい。ここでは、ブライニングという下処理の方法を紹介しよう。
ブライニング
ブライニングの方法はジッパー付きの袋に塩・砂糖・水を入れて溶かす。これをブライン液と呼ぶ。その中に鶏むね肉を入れてよく空気を抜いてから袋の口を閉め、冷蔵庫で4時間~一晩寝かせよう。寝かせる時間を短くしたい場合は、あらかじめ鶏肉を小さめにカットするとよい。ブライニングをすることで、浸透圧により鶏肉に水分が浸み込む。そのため、しっとりと柔らかく仕上がるのだ。
2. 鶏胸肉がパサパサしない裏技のやり方

ここでは、ブライン液の作り方と漬け込み方を解説していこう。
ブライン液の作り方
ブライン液の作り方は、水100ml・砂糖5g・塩5gをジッパー付き保存袋に入れよく溶かす。この分量で鶏胸肉約1枚分になる。塩は肉の水分を保持し鶏胸肉をジューシーに仕上げてくれる。また、砂糖を加えることで旨みや甘みが増して保湿の効果に期待ができるのだ。
漬け込む
漬け込む方法は、ジッパー付き袋に入ったブライン液に鶏むね肉を入れ、4時間~一晩漬け込む。鶏胸肉全体がしっかりと浸かるように入れるのがコツだ。ブライン液に漬けた鶏胸肉を茹でる場合は、沸騰したお湯に鶏胸肉を入れて15分ほど弱火でしっかりと火を通す。水からではなく、沸騰してから鶏胸肉を入れるのがポイントだ。
3. 鶏胸肉がパサパサしないもう一つの裏技

ここでは、ヨーグルトを使って鶏胸肉を柔らかくする方法を解説していこう。
ヨーグルトに漬ける
肉が固くなる理由は、加熱した際に肉のたんぱく質が熱変性するためである。ヨーグルトに漬けることで鶏胸肉が酸性に傾き保水性が増すため、水分を含み柔らかくなるのだ。また、たんぱく質の分解酵素の酸性プロテアーゼが活性化して、筋繊維を構成しているたんぱく質の分解が進む。さらに、筋繊維を囲むコラーゲンのゼラチン化が進み肉が柔らかくなる。
結論
鶏胸肉は茹でるなどの加熱調理をするとパサついてしまう。これは、加熱することで鶏胸肉の水分が抜けてしまうからだ。鶏胸肉を柔らかくするには加熱調理前にブライニングという下処理をするとよい。ブライニングとは、砂糖・塩・水・ジッパー付きの袋に入れてよく溶かして、その中に鶏胸肉を漬け込むことだ。ほかにもヨーグルトに漬け込むと柔らかくできるので、この記事を参考に試してみてはいかがだろうか。
監修管理栄養士:黒沼祐美
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士、健康運動指導士資格を取得。企業給食管理、食品メーカーでの商品開発、医療機関での栄養指導、健保組合での特定保健指導などを経験。その後、食文化や料理技術を学ぶためイタリアにて1年間料理留学を経験し、2012年より在住。これまでの経験を活かし、現在はオンラインでの特定保健指導や食・栄養関係の記事監修などを行う。