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蒸し野菜

低温蒸しはメリットがたくさん!野菜や肉の調理ポイントを紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2023年3月 9日

昨今話題を集めている“低温蒸し”なる調理法について、皆さんはご存知だろうか?食材のもつメリットを最大限に生かすことができると注目されているもので、その名の通り、低温で蒸す調理のことである。今回はそんな低温蒸しという調理法について、メリットはもちろん、やり方やポイントまで幅広く解説をしていこう。

  

1. 低温蒸しとは

蒸し野菜
低温蒸しは低温で蒸す調理法のことである。低温調理と混同されることも多いが、低温調理は一般的に茹でることが多いので、別物と捉えるとわかりやすい。低温蒸しは低温スチーミングと呼ばれることもある。

低温の温度

普通の蒸すという調理法との大きな違いは、蒸気の温度にある。一般的に蒸し料理は沸騰させたお湯の上に蒸し器を乗せて、高温の蒸気で食材に火を通していく。この場合、100℃の蒸気で蒸されることになる。この温度を下げたものが低温蒸しである。食材によって異なるが、低温は50~90℃の温度を利用する。

2. 低温蒸しのメリット

蒸し野菜
現代は飽食の時代である。しかしこれだけ食材が溢れていてもなお、不足する栄養素はあるし、生活習慣病などが減ることもない。この問題点を解決してくれるかもしれない調理法が低温蒸しである。なぜそこまで注目が注がれるのか、低温蒸しのメリットについてまずは紐解いていこう。

栄養が壊れにくい

食材を茹でたり、蒸す場合は、多くは100℃の湯やその蒸気を活用することになる。しかし、このような高温は、食材の栄養を壊してしまうことも多い。例えば、デンプンなどはそのいい例だ。栄養を壊すともちろんその栄養は摂取することができない。

食感が残る

料理において食感は美味しさの大事な要素である。高温での調理は技術を要さないとどうしても食感を保ちにくい。食感が悪くなるのは高温により食材の細胞壁が壊されることによって起こるものと考えられている。低温蒸しであれば、細胞壁が壊されることがないため、食感が保たれやすいのだ。

甘みを凝縮できる

低温で蒸すと驚くほどに甘みが凝縮できる。茹でる、煮るなどの調理法に比べて、栄養素やエキスの流出が少ないことも大きな要因のひとつだろう。また熟成現象や追熟のような現象が起こり、味わいがまろやかになる。

香りが増す

上記と同じ理由で、野菜本来の香りが引き立つ。一般的にアクには加熱により内部から出てくることがある。これが酸素と結合することでアクと呼ばれるわけだが、蒸すという調理法においては蒸気は充満しているものの酸素が少ない状況なので酸化現象が少なくなる。このため、アクが生成されにくく、野菜の持つ本来の香りがより感じられるようだ。

殺菌効果

100℃の高温でなくとも、殺菌効果はある。酸化しにくいことから、腐敗菌がそもそも発生しにくいことも大きな要因である。

3. 低温蒸しができる家庭の調理器

蒸し野菜
低温蒸しは専用の調理器具もあるが、自宅でも行うことができる。ここでは家庭で低温蒸しを行う場合に準備するものや詳しい手順を解説していこう。

準備するもの

低温蒸しとはその名の通り、蒸すという調理法である。このため、蒸し器や蒸し器に代用できるものが必要になる。蒸し器がある場合はそれを使うといい。また温度を一定に保つことが重要なので、調理用の耐熱温度計はマストである。もし蒸し器がない場合は以下の方法で代用することもできる。
  • 大きさの同じ鍋2つ
  • (または鍋1つとボール1つ)
  • 焼き網
  • 調理用耐熱温度計
  • キッチンタイマー

手順とポイント

重要なポイントは温度と時間である。内部に上記がたっぷりと充満し、一定の温度を保つことが求められる。
  • 鍋に水を入れ、お湯を沸かす
  • 鍋の上に温度計と焼き網を置く
  • 規定の温度になったら網の上に食材を置く
  • 鍋またはボウルを被せる
  • 弱火にして温度計が設定温度になったら一度火を止める
  • 10℃下がったらまた火をつけて設定温度まであげる
  • ⑤⑥を規定時間まで繰り返す

結論

低温蒸しとは、食材の美味しさや栄養、食感などを保ちつつ、長持ちさせてくれる画期的な調理法である。メリットが非常に多い調理法なので、日常に取り入れるとその美味しさ、さらには効果に驚くことであろう。自宅にある器具でも専用器具を応用することができるが、蒸気温度を一定に保つため、つきっきりでの作業が必要になる。ぜひ、時間のあるときに挑戦してみてはいかがだろう。

監修管理栄養士:佐々木倫美

経歴:管理栄養士取得後、介護施設、病院にて給食業務、栄養管理業務に携わる。現在病院にて主に透析患者への栄養指導に携わる傍ら、栄養・健康分野の記事監修を手掛ける。
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  • 更新日:

    2023年3月 9日

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