目次
1. ポタージュとスープの違いとは?本来は同じ意味!

ポタージュ(potage)はフランス語でスープのことを指し、potは鍋でageは中身を意味する。もともとは食材を鍋で煮込み、スープを作ったのがポタージュの由来だ。コンソメやポトフ、ヴィシソワーズや、ブイヤベースのようなスープは、すべてポタージュに分類される。
ポタージュを大きく分けると、ポタージュ・リエとポタージュ・クレールの2つがある。それぞれの特徴を紹介すると、リエはポタージュをはじめヴィシソワーズ、ビスクのように濃厚でとろみがあり、クレールはコンソメやブイヨンのように澄んでいる。ちなみにスープ(soupe)はフランス語で、英語表記はsoupだ。soupeは浸すという意味から誕生した言葉で、もともと汁物にパンを浸したものを示していたという。
2. 日本におけるポタージュとスープの違い

日本におけるポタージュとスープの違いとは?
ポタージュはとろみのある汁物のこと
日本ではポタージュはスープの一種で、野菜をミキサーで攪拌して作るのが一般的だ。特徴はとろみがあることで、ポタージュスープとも呼ばれている。
スープはさらりとした汁物のこと
日本におけるスープとは、とろみがなくさらりとした汁物を指す。海外でスープは飲むものではなく食べるものといわれており、それだけで立派な一品料理である。日本にスープが伝わったのは1549年頃で、本格的に周知されたのは明治時代に入ってからだ。西洋料理のみを提供する専門店がオープンし、スープを瓶に入れて配達するお店も現れたという。
コーンポタージュとコーンスープの違い
コーンポタージュとコーンスープの違いは、コーンポタージュはコーンを裏濾しするので粒が残っていないのに対し、コーンスープは粒が残っているタイプであることだ。
3. ポタージュとスープ・コンソメやブイヨンとの違い

日本ではポタージュと同じようにコンソメやブイヨンが親しまれているが、この2つの違いとは?
コンソメとは
コンソメは「完成する」という意味で、フランスではそのまま飲むスープとして定着している。作り方はブイヨンに香味野菜や肉、ハーブなどを加えて長時間煮込み、調味料で味付けして濾す。食べると素材の旨みが凝縮しており、濃厚な味を楽しめる。また、塩で味を調整したり、冷やしかためてヴィシソワーズにのせたり、別の料理と組み合わせるのもありだ。日本ではキューブ状の固形コンソメや顆粒コンソメを使用することが多い。
ブイヨンとは
ブイヨンは香味野菜や肉を長時間煮込む出汁のことだ。コンソメは調味料で味付けするスープだが、ブイヨンは味付け前の状態という違いがある。いろいろなスープの元になり、英語でスープストックとも呼ばれている。
結論
ポタージュとスープの違いを紹介した。復習になるが日本ではポタージュはとろみのある汁物で、スープはさらりとしているのが特徴だ。人によってはとろみのあるポタージュの方が好きな人もいれば、さらりとしたスープが好きな人もいるだろう。それぞれいろいろな料理と合わせて味わってみてはいかがだろうか。
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。